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- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480057853
作品紹介・あらすじ
日本史上にあまり例を見ない流動的で不安定な時期を、人は何を頼りに生きたのだろうか。天皇独裁をめざした後醍醐天皇や忠臣のシンボルである楠木正成と北畠親房、新田義貞、さらに逆賊とされた高師直とその家臣団などの実像を探り、14世紀内乱の構図を描きなおす。
感想・レビュー・書評
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いくつもの発見のある学術書です。1.後醍醐天皇。革新的政治は足利尊氏らの武家のみならず、公家に対しても先例や家格を無視した人材を登用した。2.楠木正成。楠木氏は河内の出ではなく、関東利根川流域の党的武士で、北条得宗家の被官として河内に移住した。3.新田義貞。鎌倉の攻略は偶発的であった。4.北畠顕家。戦死の直前、後醍醐天皇に七ヵ条の諫奏で政権を批判した。5.1362年までの9年間、関東の中心は鎌倉ではなく武蔵の入間川御所であった。…詳細は是非本書をお読みください。
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同じようなタイトルの新書と切り口が違う
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楠木正成は従来、河内地方地ばえの武家か、運送業者の頭目ではなかったか、などという説が多くあったが、著者海津先生は、少ない史料をよく研究なさって、意外にも、鎌倉幕府、北条得宗家の家来であって、河内地方に領地を受け、関東から転封されたのではないかという仮説を述べられておられ、いろいろの裏付けから、たいへん説得力もあり、これを読んだ小生も、さもありなんと思っているところです。
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