- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480058898
作品紹介・あらすじ
景気は、好況、後退、不況、回復を繰り返すが、そこにはどんなメカニズムが働いているのか。それを解明する景気循環理論にはいかなる考え方があるのだろうか。経済理論は、現実の経済をどのように理解し分析するのか。本書は、経済活動の基盤となるお金と商品との関係を考えることから始まり、バブル経済の発生と崩壊、不良債権問題など現実の経済を取り上げて、土地や株などの資産価格はなぜ変動し、それがどういった商品や資金の流れを生み出すのかを、経済理論に基づいて平易に解説する。経済を着実に理解する力をつけるための一冊。
感想・レビュー・書評
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NDC分類: 332.53.
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著者独自のバブル経済と不良債権の経済学。経済学素人の私めには、ついていけない観があって、う〜ん、あまり生活者、一般向けの経済本というわけではないだろう、と思う。経済の学部生か院生の人のまとめ、あるいは、公務員試験を受ける人には向いているのかもしれない。この言辞も自信ないけど・・・・。
ともあれ、ケインズの「賃金の価格硬直性」について、大瀧は6章、7章で、理論的に「解明」、新古典派の貨幣供給量の増加が、物価の上昇に向かわないという謬見を理論的に解明している。経済の素人としては、その理論の展開には、いささかついて行ってはいないのだが、再考することによって、経済の動きを理解する力は身につけることは、後の課題となる。
著者の姿勢や研究姿勢には打たれるものがある。至極当然の当然のことだが、「市場」にも限界があるように、市場を礼賛するのも、その程度に於いて誤りなのである。市場の外部性のほうが、人知の活動において、はるかに大きいことも、常識としておくべきことなのだろう。