官僚組織の病理学 (ちくま新書 310)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480059109

作品紹介・あらすじ

人間は失敗する生きものである。とはいえ、各人が、組織の目標やプライオリティを見失わずに責務にあたっていれば、組織はそれほど大きな失敗を犯さずにすむはずだ。しかし近年、日本の官僚組織は、重大な局面において失敗を繰り返してきた。官僚機構が恒常的に犯す過ちはどのようなパターンになっているのか。なぜそうした過ちが繰り返されるのか。阪神淡路大震災や東海村核臨界事故時のものからODAまでの、政策決定・実施の過程を、危機時、非常時、常時に分類し、詳細に追求していく。

感想・レビュー・書評

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  • 危機管理から通常業務まで、官僚組織に潜む病理を明らかにしている。
    官僚組織の業務を危機管理、非常時、平常業務に分けて、それぞれの失敗と原因を分析しているところが本書の特色か。

  • 105円購入2011-10-30

  • [ 内容 ]
    人間は失敗する生きものである。
    とはいえ、各人が、組織の目標やプライオリティを見失わずに責務にあたっていれば、組織はそれほど大きな失敗を犯さずにすむはずだ。
    しかし近年、日本の官僚組織は、重大な局面において失敗を繰り返してきた。
    官僚機構が恒常的に犯す過ちはどのようなパターンになっているのか。
    なぜそうした過ちが繰り返されるのか。
    阪神淡路大震災や東海村核臨界事故時のものからODAまでの、政策決定・実施の過程を、危機時、非常時、常時に分類し、詳細に追求していく。

    [ 目次 ]
    第1章 危機時の決定と実施(えひめ丸事件 阪神淡路大震災 東海村核関連事故)
    第2章 非常時の決定と実施(対トルコ仮設住宅の緊急援助)
    第3章 常時の決定と実施(住宅建設・販売の各種規制 ODAのシステムと情報)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  単なる官僚批判を目的とせず,阪神大震災やJOC事故等を例として,一般企業でも起こりうる組織の病弊をアクター分析により明らかにするもの。
     緊急事態における決定を,危機決定,非常時の決定に分け,予測危険性と手持ち時間のいずれも満たしていない場合を危機決定,どちらかを満たしている場合を非常時の決定として,その特徴と困難性を述べる。
     非常時の決定においては,危機決定に比べて,対処を迫られるという割に最終決定までの時間がある。そのため,決定に参加する組織や個人の数が多くなる傾向があり,その分,統一的な行動が深刻なまでに困難になる。その点,我が職場もそうした傾向にあり,非常に興味深い。

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