- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480059291
感想・レビュー・書評
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現代の大人によくありがちな『子どもが主役』『子どもが中心』という考え方に真っ向から反論しています。
私見としては概ね賛成です。
子育てを経験していないのでえらそうなことはいえませんが、子どもにはダメなものはダメと大人が教える。
時にはしかることも必要だと思います。
子どもの頃はいたずらをするとよく近所の親父に怒られました。
現代の希薄な人間関係に警鐘を鳴らしています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「過度の受験戦争」、「詰め込み教育」、「画一教育」等の教育の暗いイメージに対し、「ゆとり教育」、「総合的学習の時間」、などの新しい学力観のもと次々と教育改革が行われていったが、それは浮き足立ったものだった。過去の暗いイメージにしてもその実状は正確なものではない。
今の日本の教育を捉え直すには改革を導いている教育の理念、(理想)に含まれる論理を取り出し、つぶさに検討していく必要がある。
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政府によって右往左往している教育システムを、実証的研究の立場から論じている。
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少々古くなってしまったが、今日の「ゆとり教育」の失敗を見事に予見している。苅谷氏の綿密な分析と明晰な論証には恐れ入る。教育行政に関してはこの一冊で足りる。
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授業の参考文献。
ついちょと前までここであれこれ調査される身だった者から言わせてもらうと、偉い人(と言われる人)や大人が決めた事には全部拒否反応がでるのです。
まぁこの授業単位落としたけどね(笑) -
「過度の受験戦争」、「詰め込み教育」、「画一教育」等の教育の暗いイメージに対し、「ゆとり教育」、「総合的学習の時間」、などの新しい学力観のもと次々と教育改革が行われていったが、それは浮き足立ったものだった。過去の暗いイメージにしてもその実状は正確なものではない。
今の日本の教育を捉え直すには改革を導いている教育の理念、(理想)に含まれる論理を取り出し、つぶさに検討していく必要がある。 -
教育学部在学中には結局手に取ることなく、数年越し、教育基本法改正に刺激を受けて、ついに読んだ一冊。ゆとり教育や学力低下問題についてデータに基づいた慎重な考察がなされている。データも単なる平均値比較ではなく、質的な考察も加えられていて、興味深い。個人的には後半に進むにつれ、面白みが増した。目から鱗、というタイプの内容ではないが、説得力はある。
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教育改革をしなければならないという具体的な根拠と、改革を実施するための具体的な手段、そういうものに欠けたまま2002年度の新学習指導要領の実施がはじまってしまう。著者はその路線に対して複数のデータなどを提示しながら現行の改革に対し疑問をぶつけている。