雇用はなぜ壊れたのか: 会社の論理vs.労働者の論理 (ちくま新書 775)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064837

感想・レビュー・書評

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  • 成果主義的な給与制度はかえって内発的動機付けを減少させる負の効果がある
    仕事をする上での満足度とは、他人から承認されることの喜びである
    なるほど確かにそうかも

  • タイトルにおける副題が本書のメインテーマですね。
    労働者、会社、株主、生活者と様々なプレイヤーの論理が
    どのように衝突している、しうるのかが、端的に現してくれます。
    そういう状況に対して、労働法制の判断は現状こうですよ、こういう意見もありますよ、と考えさせてくれるヒントも散りばめてくれてて嬉しい。

    やはり響くのは、ケーキを奪い合うより、ケーキがより多くあれば問題はおきないのでは?と著者もつぶやくところ。共感できるわぁ。

  •  労働法を専門とする著者が現代日本の労働状況を論理的に分析する。テーマが多岐にわたっているせいか、ちょっとばらつき感があるのが残念だけど、会社の論理と労働者の論理の対立というテーマがどの章の根底にもあり、それこそが労働をめぐる永遠のテーマなんじゃないかと思う。
     読んでみると、労働法というのはずいぶんと労働者に優しい法律だと感じた。でも、日本の労働者の中にはつらい環境に身をおいている人が少なくない。いくら法律が立派でも、それが尊重されていないのでは、その法律の存在価値があるとは思えない。

  • 第2週 1/18(水)~1/24(火)
    テーマ「学ぶ」こと・「働く」こと

    ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00172201

  • 労働法にかかる12のテーマについて、会社の論理と労働者の論理の対立で捉え、新たなルールを模索しようと提起している。

  • [ 内容 ]
    会社では毎日のようにトラブルが起きている。
    セクハラ、長時間残業、内定取消、期間工の解雇、正社員リストラ―。
    こうした問題が生じる背景には、「労働」そのものの激変が横たわる。
    それだけに、根本的な解決は一筋縄ではいかない。
    本書では、会社と労働者の対立軸をシャープに浮き上がらせ、労働法学の考え方を導きとしながら、雇用社会の根本にある11のテーマについて考えなおす。
    誰もが「働ける」社会をつくるために、新たなルールを模索する。

    [ 目次 ]
    法と道徳―社内不倫はイケないこと?
    男と女―女だって働きたいの
    仕事と余暇―男だって休みたい
    敵対と協調―ユニオンって何をしてくれるの?
    エリートとノン・エリート―たかが学歴、されど学歴
    会社人と職業人―君は仕事のプロになれるか?
    「使える」社員と「使えない」社員―クビになるのは誰?
    アメとムチ―人を働かせる秘訣
    ベテランと新人―世代間戦争の行方は?
    正社員と非正社員―政府のやるべきことは何?
    雇用と自営―本当の自由とは?

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  • 市立図書館に有

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著者プロフィール

1963年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(博士[法学])。神戸大学法学部助教授を経て,現在,神戸大学大学院法学研究科教授。主な著書に,『君は雇用社会を生き延びられるか』(明石書店),『人事労働法』『AI時代の働き方と法』『雇用社会の25の疑問』(以上,弘文堂),『デジタル変革後の「労働」と「法」』(日本法令),『労働時間制度改革』『非正社員改革』(以上,中央経済社),『労働法で人事に新風を』(商事法務),『経営者のための労働組合法教室』(経団連出版会),『会社員が消える』(文藝春秋),『君の働き方に未来はあるか』(光文社)等。

「2021年 『誰のためのテレワーク?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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