感情の正体 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
2.97
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本棚登録 : 290
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480072184

作品紹介・あらすじ

怒り、悲しみ、屈辱感、後悔など、悪い感情に翻弄されないための最新研究。友情や公共心を育み、勉強や仕事の能率を上げる方法とは。

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1402/K

  • 【メモ】
    webちくま
    http://www.webchikuma.jp/articles/-/1686

  • 141-W
    閲覧新書

  • 幼少期からの体験や遊びと学びの大切さがよく分かった。生活の場や学校がより良い環境にある事はどんな人にとっても重要な事なんだと思えた。ただ、どれほど大人の側に余裕があるかにも関係してくるので実践するのは難しいだろうな。
    感情を無視して生きることはできない。自分がどういう状態に当てはまるのか、考えながら読むのは楽しかった。自分と相手を知ることでコミュニケーションの誤解を減らせると思う。
    「自尊心が高い人は妬みの感情が低い」という話や、道徳的正当化の話は特に興味深く読んだ。

  • 50冊目(7-6)

  • 同じ言葉(どきどき、やばい、不安など)から受ける印象を、快と不快を横軸、エネルギーの高低を縦軸にとったグラフにマッピングしたとき、人によって違いが出るというのが面白かったしやってみたいなと思った
    感情が先か身体反応が先か、とか、感情の幅や定義の違いに興味があるのかも

  • 全く面白くない。過去の論文を紹介してるだけ。

  • 読了日 2020/12/23

    Kindleで読了。(黙読)
    すでに既読になっていたので、どこかで音声垂れ流しにして聴き終えていたが内容は全く覚えてなかった類の本。

    直前に『大人のADHD』を読んでいたので繋がる部分も多くて面白く読んだ。これは線の読書かな。

    目次

    はじめに
    第一章 感情とは何か
     誰でも他人の感情に興味津々
     怖いから逃げるのか、逃げるから怖いのか
     脳の働きに着目
     つり橋で恋は芽生えるか──認知に着目
     神経生理学的な理論
     感情の脳内ネットワーク
     基本的な情動は存在するのか
     表情で感情を読み解く
     感情の次元説
     感情の階層性
     言葉と感情
     感情コンピテンスへの注目
     感情リテラシーはトレーニングで獲得できる
     入り混じった感情の理解

    第二章 様々な年代と感情の発達
     胎児に聴こえる音
     乳児の愛着と人見知り
     愛着理論と親
     幼児期のボキャブラリー増加
     児童期の感情表現の増加
     子どもの感情の質と強さの発達
     感情の性差と年齢差
     小学生のパラ言語情報
     学校での感情表現と適応感
     気持ちを家族に隠す青年期
     青年期特有の甘えと工夫
     過剰適応による息切れ
     「社会化」途上の不安やストレス
     困った行動をする子に共通する自尊心の低さ
     羞恥心と屈辱感
     他人との比較から生まれる悪意の正体
     後悔という感情
     感謝の研究
     美的情操の発達
     中年期の幸福感
     変化する社会と中高年心理
     高齢者の幸福感情
     高齢者は孤独か
     むなしさという感情
     痴呆性高齢者の感情

    第三章 道徳感情の芽生えと成長
     内省で生じる感情
     道徳の目的は感情か行動か、それとも判断か?
     道徳感情が薄れるメカニズム
     言動を正当化する「行為の再解釈」とは
     因果関係の曖昧化
     結果の無視や歪曲
     対等でなければ道徳心は揺らぐ
     モラル・ジレンマと感情
     嫌悪感と道徳的行動
     感謝できる人ほど幸福度が高い
     共感性の発達
     親近性バイアス
     「ずるい」という感情
     公正観の発達

    第四章 問題行動の感情問題
     非行と怒り
     日常会話が喧嘩腰
     他人の表情を誤解する非行少年たち
     ひきこもりと感情
     もつれた感情の糸
     いじめと感情
     いじめ加害者の心理的問題
     いじめから逃れるための感情マネジメント
     虐待の社会問題化
     虐待がもたらす心理的な障害
     虐待が脳に及ぼす影響
     発達障害の表情認知
     自閉症スペクトラム障害
     ADHDの問題と感情

    第五章 感情マネジメントの技術
     わくわく感の喪失
     感情は学びの敵か味方か?
     欧米発信の感情教育──「ソーシャルエモーショナル・ラーニング」SEL
     SELの5つのコア能力とは
     予防法としてのSEL
     「あたたかい言葉をかける」という実践例
     フォローアップと、教師が心がけるSAFE
     気持ちを可視化して感情力を育てる
     マインドフルネスの流行
     マインドフルネスの思考
     子どものマインドフルネスは遊びの中で
     呼吸のマインドフルネス
     五感に働きかけるマインドフルネス
     ポジティブ心理学
     キーワードはレジリエンス
     スリーグッドシング・エクササイズ
     スパークレジリエンス・プログラム
     エモーショナル・アジリティ

    第六章 場所アイデンティティと感情
     場所アイデンティティ
     場所と遊び心
     子ども目線で見える化、学校をデザインする
     危機予防の観点から、生き生きした場所に
     そのメッセージは届いているか
     目標を共有するシステム
     自己決定と居場所感

    あとがき
    参考・引用文献

  • 感情というモノ。その発達とメカニズムを論じている。

    章立ては
    1.感情とは何か
    2.様々な年代と感情の発達
    3.道徳感情の芽生えと成長
    4.問題行動の感情問題
    5.感情マネジメントの技術
    6.場所アイデンティティと感情

    著者は日本人ながら、文章の書き方が西洋人っぽいなと感じた。論理的である反面ちょっと入り込みずらかった。
    科学的研究なので当然ではあるのだが。。

    心の問題は個人の問題でもあるので、社会的な仕組みやプログラムでどうにかしようというのもどうなのかな?と思ったのも正直な感想。

    (とはいえ、それしか打ち手はないのだが。。)



    いいなと思ったアイデア
    ・EQ理論の感情コンピテンス「感情の識別能力」「感情の利用能力」「感情の理解能力」「感情の調整能力」

    ・人から影響を受けない本来感とは「自分がどんな人間なのか受け止めて気づけているか」「自分の嫌なところも逃げないで対峙できているか」

    ・エリクソンのライフサイクル理論

    ・自己調整過程におけるバンデューラ理論
    非道徳的行動の元になること

    ・ジョナサンハイトの道徳感情の源泉
    「危害/親切」「公正/欺瞞」「自由/抑圧」「忠誠/背信」「権威/転覆」「神聖/堕落」

    ・ワクワク感とは知的好奇心。しかし現代はあまりにも簡単に満たせすぎている。
    自分を十分に感じられ、成長させてくれる場所にいると、次第に心は充電される。
    満たされた気持ちから、探求心、冒険心、いたずら心がわき、やがて未知のことを学びたいワクワク心が出てくる。

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    行動の原動力は感情なので、その仕組みを学び直すために、読んでみました。

    こんな目的で、こんな本を読んでるのかぁ~って感じで、参考にしてもらえたら嬉しいです。

    1日2冊以上(年間750冊以上)の読書を目標積み上げ中です。
    お手数ですが、書評はリンク先のレビューをご参照ください。

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著者プロフィール

渡辺 弥生(わたなべ・やよい)
大阪府に生まれる。現在 法政大学文学部教授(教育学博士)
〈主著・論文〉
『幼児・児童における分配の公正さに関する研究』1992年 風間書房
『子どもの10 歳の壁とは何か? 乗り越えるための発達心理学』光文社 2011年
『感情の正体――発達心理学で気持ちをマネジメントする』ちくま書房 2019年
『発達心理学』心理学と仕事シリーズ5 巻 北大路書房 2017年(共編著)など

「2020年 『モラルを育む〈理想〉の力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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