ソーシャルワーカー (ちくま新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480072474

感想・レビュー・書評

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  • 介護の章が面白かった。危険が起こらないようにとひたすら利用者を管理する活動は、悪い意味での専門分化と同様に、老人福祉法時代の発想だとばっさり。Y問題や、社会福祉士、精神保健福祉士の分断問題ももう一度読み返したい。

  • ソーシャルワーカーの使命は、社会を変えることであることを改めて認識できる本です。

  • 格差社会の現代日本において、多様性と包摂が求められている。「一人ひとりのおかれた状況を理解し、家族や地域も含めた関係者たちの作った環境を受け止め、変えていく、自らの意思を十分に表現できない人たちの暮らし、そして権利を徹底して保証する、そんな仕組みづくりがいま求められている」。その中で大きな役割を果たすのがソーシャルワーカーである。本書はソーシャルワーカーとは何か、日本の資格制度で歪んできたソーシャルワーカーの理論や教育、特に「社会変革」の観点が欠如してしまったことが大きな問題あることを指摘する。社会福祉士や精神保健福祉士と国家資格はできたが、その事によって本来のソーシャルワーカーの働きが見失われている現在、あらためて本来求められる役割を取り戻すには、理解・包摂などにもとづく関係性をとり、連帯して変えていくことが必要であることを一貫して述べられている。様々な現場でソーシャルワークを行っている人達をつないだのが経済学者の井手英策氏というのも興味深かった。

  • 「ソーシャルワーカーとは今後どうあるべきか」に応えた新書であるが、ソーシャルワーカーとは何か、を概論的に教えてもらう内容ではなかった。他の国内外のソーシャルワーク論・ソーシャルワーカー論を読み、インサイダーの感覚を掴めればまた違った価値を見いだせるのだろうが、今の所外様には、この本が全体としてどういう焦点を結ぼうとしているのか、掴みきれなかった。
    (全体として、現在の「日本の」ソーシャルワーカーの立場に悶々としていることはわかる。しかし、素人がそれらの専門家たちの煩悶にいますぐ主体的に関与していけるほどの構造的な情報を順に摂取できるようなつくりにはなっていないと思われる。)

  • とても読みやすかった。
    高校生や大学生などにも読んでもらいたい本だと思った。

    しかし、難しい。結局は何を働きかけても本人が変わらなければ事態は好転しない、というケースがある。馬を水辺に連れて行ったところで水を飲ませることができないのと同じだ。いつか変わる、気づく、と信じて伝え続ける必要があるのか。そこまでいくと、相手を救おうと伝え続けることはもはやこちら側のエゴにも思える。その線引きはどうするのか。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/755633

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/755633

  • 日本は、無関心で専門職が住民からお金を搾取しているのがよくわかる本

  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1433/K

  • 369.1||Id

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2022年 『財政社会学とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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