女のキリスト教史 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480072733

作品紹介・あらすじ

キリスト教は女性をどのように眼差してきたのか。聖母マリア、ジャンヌ・ダルク、マザー・テレサ……、世界を動かした女性たちの差別と崇敬の歴史を読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • ・私の右手と左手はそれぞれの役割を果たす。怪我をするとどちらかが使えない時もある。五本の指のそれぞれも、腕と足も、みな違った機能や役割を持って「自律」しているけれど、大きな全体のための調和を生きている。オーケストラの各パートは、自分のパートだけを守るのでもなく、他のパートを侵すのでもなく、共振して歌う同じ美の世界を生きている。

    ・壁を作って自分の権利、自分の意見、自分のパートに閉じこもることも、反対に、他者の権利、意見、パートを否定して従わせることも、どちらも、いのちの火を消してしまう。「他者」は、異性であったり、隣国であったり、他宗教であったり、自然環境であったりする。必要なのは壁の位置を調整することではなくて、そこに橋を架けることだ。橋を架けた先で必要になるのは、共感の能力と、公正の感覚だ。

  • カトリックにおける女性について知ることができて面白かった。

  • 魔女から修道士についての部分が難しかった…フランスの歴史的知識があるとより良い理解につながるかと思います。

    ピューリタン系キリスト教社会価値観の中で育ってきた自分としては、カトリック価値観から見たピューリタニズムについての記述は良い気付きとなる。

    イエスの中に母性を見るというのも私にとってはとても新しい観点。

    新たに学んだカタカナ。
         エクスタシスに対する「エンスタシス」
         フェミニズムに対する「フェミノロジー」





  • 東2法経図・6F開架:B1/7/1459/K

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著者プロフィール

比較文化史家・バロック音楽奏者。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。フランス在住。著書に『ヨーロッパの死者の書』『キリスト教の真実』『女のキリスト教史』(以上、ちくま新書)、『ジャンヌ・ダルク』(講談社学術文庫)、『ローマ法王』(角川ソフィア文庫)他多数。著者のホームページhttp://www.setukotakeshita.com/

「2021年 『疫病の精神史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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