商店街の復権 ――歩いて楽しめるコミュニティ空間 (ちくま新書 1775)
- 筑摩書房 (2024年2月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480076083
作品紹介・あらすじ
コミュニティの拠点としての商店街に新たな注目が集まっている。国際比較の視点や公共政策の観点も盛り込み、未来の商店街のありようと再生の具体策を提起する。
感想・レビュー・書評
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シャッター商店街。特に地方都市を訪れるとよく目にする光景である。そうした商店街や中心市街地の持つ新たな意味や価値に注目して、これからの時代における商店街や中心市街地の在り方や再生に向けたステップを提案しているのが『商店街の復権』である。自分が訪問したことのあるドイツの街などは人口数万人規模の街でも市街地が賑わっている。人々がゆったりとした時間を過ごせるコミュニティー空間としての「ウォーカブル・シティー(=歩いて楽しめる街)」をどのように目指すべきか、考えさせられる一冊である。
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ドイツ礼賛、日本ディスり
読了45分 -
商店街に興味があったわけではないのだが、広井先生がまとめているのならおもしろそうと思って読んでみた。で、その結果、実におもしろい。政策的な話とか単なるアンケートとかはまあそうなんだろうなあという程度だが、具体的な話が出て来ると断然おもしろくなる。長岡京のセブン商店街や東寺道親交会など身近な話がいい。実際に訪れてみたい。東京R不動産もおもしろい。いやあ、おもしろいことをし始めている人があちこちにいる。布施のSEKAI HOTELもおもしろい。僕自身はそれほど、商店街の人情味に触れてみたいという思いはないのだが、それを必要とする人はきっといるだろう。本書に紹介はないが本をコンセプトにした宿屋もあちこちできているようだし、そういうのには興味がある。公共交通についてもいろいろ思うところはある。幼いころ京都の路面電車やトロリーバスというのにも乗った覚えがある。そういうものが無料で使える世の中になるといい。歩行者天国というのがめっきりなくなってしまったが、ヨーロッパのように路上で座る場所があって、昼間っからのんびりビールでも飲めるといい。昔からの僕の夢は「こだわり本屋のオヤジ」だった。町屋を活用して、土間は本屋のスペースで、中の畳で小さな教室とか、ときには舞台とか、音楽会とかができるとなお良い。坪庭には水琴窟。うーん、いいなあ。ということで、事業承継のプラットホームreleyをのぞいてみたりしている。新田辺駅前のスーパーも何とかしてほしいなあ。いま気付いたのだが、帯には「持続可能で幸福なまちづくり」とある。右肩上がりで発展しなくてもいい。細々と続いて行けばよい。幸せは人によって感じ方が違うものだけれど、やっぱり小確幸がいいんだなあ。「小さいけれど確かな幸せ」(村上春樹)父が残したLPレコード(ベートーベンのヴァイオリン協奏曲)を聴きながら。幸せな休日の午後。
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2024/2/17読了。
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【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/571985 -
商店街の現状と今後どうあるべきかがいろいろな方の意見、事例を元に紹介。
それぞれの章の終わりにポイントがまとめてあるため分かりやすくなっている。 -
【選書No】186
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東2法経図・6F開架:B1/7/1775/K
<書評>商店街の復権:北海道新聞デジタル
https://www.hokkaido-...
<書評>商店街の復権:北海道新聞デジタル
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/994824/