- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480088871
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
ロレンス畢生の論考にして20世紀の名著。
「黙示録」は抑圧が生んだ、歪んだ自尊と復讐の書といわれる。
自らを不当に迫害されていると考える弱者の、歪曲された優越意思と劣等感とを示すこの書は、西欧世界で長く人々の支配慾と権力慾を支えてきた。
人には純粋な愛を求める個人的側面のほかに、つねに支配し支配される慾望を秘めた集団的側面があり、黙示録は、愛を説く新約聖書に密かに忍びこんでそれにこたえた、と著者は言う。
この隠喩に満ちた晦渋な書を読み解き、現代人が他者を愛することの困難とその克服を切実に問う。
巻頭に福田恒存「ロレンスの黙示録について」を収録。
[ 目次 ]
ロレンスの黙示録論について(福田恒存)
黙示録論―現代人は愛しうるか
附録 ヨハネ黙示録
訳註
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
稀代の論客、真の知識人、福田恒存氏の名訳。
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読んでみましたけど、イマイチ消化しきれませんでした。私の力不足ですね。ロレンスの結論、すなわち、人間が自然(コスモス)の一部として生きるべき(ということだと思いますけど(^^;)ということがどういうことなのか、それとの集団的自我との関わりあいを現実においてどう対処すべきなのかがこれからの問題なのかなと思った次第です。