数学史入門: 微分積分学の成立 (ちくま学芸文庫 サ 19-1 Math&Science)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089526

感想・レビュー・書評

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  • 私自身数学が専攻ではないので、字面を追ってめくるという行為になるところも少なくなかった。

    ただ、数学はニュートンやライプニッツが登場するまでは、アラビア地域が古代ギリシャ幾何学を継承しており、アラビア地域が先進地域であったこと。そして代数学はインドより生まれたこと。今我々が使用している所謂算用数字(0,1,2,3・・・)はインドが源流であること、など興味深く読むことができた。
    またそれが12世紀頃に西方に移動し、それがイタリアやドイツで開花したこと、など科学の源流は欧州というよりむしろアラビアよりもたらされたことが興味深い。

    また積分も、幾何学によって解釈が可能であること。中学で習う「底辺×高さ÷2=三角形の面積」も、積分で解釈できること(y=axをx→0で積分する)。ここから二次関数の積分も演繹的に証明できること、など。

    教養としての数学としては難しいかもしれないが、なるほど確かにと思わせる所も多い。

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著者プロフィール

1947年生まれ
東北大学理学部および同大学院で数学を学んだあと、プリンストン大学大学院でトーマス・S・クーン、マイケル・S・マホーニィらに科学史・科学哲学を学び、Ph.D.(歴史学)。
数学史家。
著作に『二十世紀数学思想 新装版』(みすず書房)などがある。

「2020年 『数学的真理の迷宮 懐疑主義との格闘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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