官能美術史: ヌードが語る名画の謎 (ちくま学芸文庫 イ 55-1)
- 筑摩書房 (2014年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480096517
感想・レビュー・書評
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借りたもの。
文庫サイズながらカラー図版を多く掲載し、西洋美術史のヌード表現の変容、主題解説、鑑賞のポイントを紹介している。
読んでいるとそこに一貫して流れているというべき官能表現――性愛の歴史――に魅了される。
「愛」という抽象概念(性愛、精神的な愛、禁断の愛)の体現から、強姦、浮気、不倫、売春の描写、恋愛物語に同性愛、少年愛……
ポルノグラフィティ的な要素、タブー視されたものののぞき見的なものも否めないが、愛にまつわる悲喜こもごもが人の心を揺さぶる事を色香と共に匂わせてくる美術たち。
様々な愛が主題の物語や、寓意であればそれが何を示しているのか、その魅力が言語化されている。
その絵画が描かれた時代背景、道徳観、歴史的事件なども併せて紹介し、現代との違いや普遍なものを考えながら読むのも楽しいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまり美術館ではまじまじと見れないようなヌードの絵画を多数取り扱った本。
官能・ヌード≒女性となるのは長年美術界が男性によって支配されてきたこと、そして神話・宗教においても男尊女卑であるが故なのだなぁと思う。そういう意味でも興味深く読むことができる。 -
名画の解説である以上、絵の方がメインなのだが、読みやすく面白い。
電車の中では読みづらいが。 -
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すごくえっちだった
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http://naokis.doorblog.jp/archives/history_of_erotic_art.html【書評】『官能美術史: ヌードが語る名画の謎』
<目次>
はじめに
第一章 ヴィーナス 官能の支配者
第二章 官能なる神話の世界
第三章 画家たちの愛
第四章 かけひき キスから結婚まで
第五章 秘めごと ポルノグラフィー、不倫と売春
第六章 さまざまな官能芸術 同性愛・愛の終わり・昇華された愛
2015.02.25 「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」より
2015.02.26 予約 8/1番目
2015.07.23 読書開始
2015.07.28 読了
2018.02.03 『美少女美術史: 人々を惑わせる究極の美』の関連本として取り上げる。 -
官能的な名画を解説している本。
ギリシャ神話をモデルにした作品が多いんですね。 -
西洋における官能的な美術作品の歴史。ティツィアーノ、ジョルジョーネ、ベラスケス、ブグロー、アングル・・・。ラファエルにもそのような作品があったは意外なこと。ヴィーナスがマルスと不倫関係にあり、それがボッティチェリなどの絵の題材として多く用いられたとのことは知らなかった!ジャンーレオン・ジェロームの「アレオパゴス会議のフリュネ」は物語を知っていると一層官能的な絵になりそう。官能的な作品として現代では写真に代わるポルノとして描かれた作品も残っているのはいつの時代も変わらないと思うと可笑しい。