数学的に考える (ちくま学芸文庫)

著者 : キース・デブリン 冨永星

• 筑摩書房 (2018年12月11日発売)

作品紹介・あらすじ

ビジネスにも有用な数学的思考法とは？　言葉を厳密に使う、量を用いて考える、分析的に考えるといったポイントからとことん丁寧に解説する。

感想・レビュー・書評

[glideoffさんの感想 · 2019年2月12日]

文庫本で200P程度の薄さなので、これならラクに読めるだろ〜と思って気安く買ったが、土日にまあまあ時間を割いて結局2ヶ月くらいかかってしまった。非常に教育熱心な本で、練習問題もちゃんと解け、じゃないと数学的思考法は身につかんぞ、と口酸っぱく言ってくれるので、何かを身につけるのにラクしてしまいがちな人にはいいと思う。口酸っぱくても、本が薄いことは事実なのでたぶん最後までやり切れる。内容は記号論理学の基礎の中でもだいぶ基礎の部分となっていて、本当に初学者向け。日常的な思考とは違う「数学的」な考え方を「体に染み込ませる」ことに重点が置かれている。数学的に考えるとは、直感や身の回りの実例に頼らず、厳密に定義された言葉と論理のみで結論を導くことと理解。

著者プロフィール

1947年。英国生まれの数学者。キングス・カレッジ・ロンドン卒業後、ブリストル大学で博士号取得。現在、スタンフォード大学言語情報研究センターのシニア研究員。熱心な数学啓蒙活動を行う一方で政府関連機関のコンサルティングなど多彩なキャリアをもつ。著書に『数学で犯罪を解決する』（ダイヤモンド社）、『数学する本能』（日本評論社）などがある。

「2018年 『数学的に考える 問題発見と分析の技法』 で使われていた紹介文から引用しています。」