- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480099396
作品紹介・あらすじ
古代ギリシャに旅行できるなら何を観て何を食べる? そうだソクラテスにも会ってみよう! 神殿等の名所・娯楽ほか現地情報満載。カラー図版多数。
感想・レビュー・書評
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これは面白い…!笑
タイムスリップして古代ギリシアを旅行するなら?古代版地球の歩き方。
当時の街並みや宴会・哲学談義の模様が、まるで今行われていることかのように描かれている。
現代では失われた建造物の美しい様相を想像し、4000年の時を経て現存する建物には畏敬の念を覚える。ソクラテスが話が長い迷惑じじい扱いなのはウケる。
どこまで本当かわからないが、歴史の一説として楽しめた。
最後は、絶対使えない古代ギリシアの便利会話集!ジョークが効いている。
文章が英語の教科書を訳したような、ザ・翻訳という感じだったのだけがちょっと残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当時のアテネについて説明されている本。
中々面白かった。アリストテレスの政体分類まで進めていくにあたり、ゆっくりと当時のギリシアを理解したい。そう思って手に取った本。
期待通りの働きでしたよ。
単語
ラウリオン銀山
P47:第2章ペイライエウス
私は幸運だ。獣でなく人に生まれ、バルバロイでなくギリシア人に生まれ、女でなく男に生まれたのだから。
-ミレトスのタレス(前585年)
P51
女性の労働なしでは経済は立ち行かないから、ペイライエウスではあらゆる意味で女性は目に見える存在である。
P52
エンポリオの埠頭では、商品のひとつとして人間も売られている。ギリシア人の例にもれず、奴隷制はこの世になくてはならないものとアテネ人は見なしている。1世紀後のアリストテレスなどは、ギリシアの核家族とは「夫と妻と奴隷」からなると定義しているぐらいだ。
P53
アテネの奴隷の境遇は、その奴隷の出自に大きく左右される。-中略-それに対して蛮族は生まれながらの奴隷である。なぜならそれが蛮族というものだからであり、奴隷よりましな生き方などはできないのはわかりきったことだからだ。
P81
アテネでは政治的立場は大きく民主派と寡頭派に分かれている。寡頭派とは、富裕層と貴族階級(つまり強欲な差別主義者)の特権を守ろうとする党派で、民主派は平民(つまり社会に寄生する怠け者の集団)のために戦う党派である。
P111
ソクラテスいわく…
男はみな結婚すべきだ。良妻を持てば幸せになれるし、悪妻を持てば哲学者になれる。
P127:第6章 アテネの1日
「デモス」は「おおぜいの民衆」を意味し、「クラトス」はありていに言って「力」という意味だから、「デモクラティア」は実際には「烏合の衆の支配」というかなり悪い意味の言葉である。 -
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以前の「古代ローマ」と同様のスタイル,ただ観光ガイドというよりかは,本書ではより現地人の生活について重視している。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/738297 -
これまでこの時代の思想や美術を知ってもどうもリアリティーを感じないということが気になっていた。
哲学の言葉には確かに普遍的なものもあるが、ギリシア人だっていつも普遍的なことばかり言っているわけではなくて、だいたい日常にある当たり前の物事から議論を出発をしているものなのだ。その当たり前、文化的な土台を知りたかった。
本書はこうした要望によく応えてくれている。豆知識コラムや引用文、挿絵が充実していたので気軽に楽しく読むことが出来た。
姉妹作のローマ編も読みたい。 -
翻訳の問題かもしれないが,読みにくい本
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古代アテネといえばオリンピックと哲学者のイメージが強いが、実際には哲学者ではない普通の人たちが暮らしていたわけで、そういった人々がどのように暮らしていたかを垣間見れて面白い。やはり史料が少ないのかローマ編と違い説明的であるが、それでも暮らしをイメージできるほどに残っているのはすごいことだと思う。