ちくま日本文学全集 17 泉鏡花

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480102171

感想・レビュー・書評

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  • わかりにくい単語にはちゃんと「そのページに」注釈があって、読みやすい本でした。
    『高野聖』は前に読んだことがあったけど、『天守物語』とか『歌行燈』とか映画の脚本みたいだったよ。
    幻想作家って言われているのがよくわかりました。

    しかし、この作品たちを「畠芋之助」名義で出していたらどうだったんだろう。
    姫路城の天守閣の最上階に、かつて城のお殿さまのせいで自害した女性の霊が住んでいる。
    そして今、殿さまのわがままのせいで死に追いやられようとしている若者とその女性が出会って…。
    主演、村上知子(森三中)&阿部サダヲって感じかなぁ?
    これはこれで見てみたいけど、幻想的とか耽美な映画にはならないだろうな。
    名前って大事だね。

  • 潔癖症だった鏡花ならではの、きっちりした妖艶さが
    堪らない。
    美しすぎて恐いくらいに。

  • 耳で聞きたいきれいな文が多いですね。歌舞伎の台詞回しのような感じで。そして「歌行燈」など構成がすぐれている作品が多かったかな。「天守物語」「山吹」「湯島の境内(婦系図)」は戯曲で、こちらでも耳にこころよい文が堪能できました。

  • 独特のリズムと、作品全体を蔽う霞のような世界観。
    やはり吸い込まれます。

  • 魅了される光と闇。音。

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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