ちくま日本文学003 宮沢賢治 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480425034

作品紹介・あらすじ

童話と詩、それぞれの代表作が一冊に。

感想・レビュー・書評

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  • 2009.4
    『セロ弾きのゴーシュ』
    『注文の多い料理店』
    『よだかの星』

    昔読んだときの印象と全然違って驚いた。
    衝撃。

    何度も読み返したい。

  • 革トランク
    毒もみのすきな署長さん
    風の又三郎

    気のいい火山弾
    茨海小学校
    セロ弾きのゴーシュ
    どんぐりと山猫
    鹿踊りのはじまり

    注文の多い料理店
    蜘蛛となめくじと狸
    猫の事務所
    オツベルと象
    飢餓陣営

    よだかの星
    二十六夜
    やまなし

    グスコーブドリの伝記


    「春と修羅」序
    春と修羅
    報告
    風景観察官
    岩手山
    原体剣舞連
    永訣の朝
    無性慟哭
    あすこの田はねえ
    青森挽歌

    歌曲
    星めぐりの歌
    大菩薩峠の歌


    井上ひさしの解説がどうも…あなたが言うのか?的なやつで。

  • 弱い者たちの描き方が、苦しくて切ない・・。
    色や明かりが ぽわっと浮かんでくるような文章が でもやるせない気持ちを誘うんだなぁ・・永訣の朝 なんどよんでも ぐっとくる・・

  • 1933年9月21日午後1時30分、その人の体は空のみじんにちらばった。わたしがむかえるだろう最後の時、わたしはその人を思い浮かべながらこう唱えるだろう
    ……Ora Orade Shitori egumo

    ■「毒もみのすきな署長さん」
    『ブレイキング・バッド』の最終回で、死を覚悟したウォルターは再会した妻にこう言ってのける。どうして私は延々とこんな危険な犯罪に手を染めてきたのか。なぜならそれは自分がそれを好きだったから。やってる途中とってもワクワクしてたんだ、と。いまだに僕はこのシーンで受けた強烈な感動を忘れられない。
    毒もみの好きな署長さんは処刑される直前に笑ってこう言う。「ああ、面白かった。おれはもう、毒もみのことときたら、全く夢中なんだ。いよいよこんどは、地獄で毒もみをやるかな」。それを受けて、「みんなはすっかり感服しました」と。
    これは、決して子供に読ませてはいけない危険なレベルの物語だ。
    ■「革トランク」
    斉藤平太に対する賢治の気持ちは何ですか? 非難ですか、自嘲ですか? 
    賢治がどういう思いで描いていようとぼくは、斉藤平太が人生をしくじったとか、革トランクといっしょで斉藤平太の中身はからっぽだとかは決して思いません。
    賢治の作品を読んでこんな気持ちになるのは、実に稀れです。

    ※上記二作以外の収録作品のレビューは、ダブりますので、新潮文庫版の方に載せてます。興味をお持ちの方はそちらをご覧ください。

  • なんだかんだで読んでいない作品もあったり。
    けれど、やはりこの人の言葉が突き刺さる。

  • 宮沢賢治ー筑摩日本文学
    中学の頃、国語のおじいちゃん先生が好きでよく取り扱った賢治の作品
    その中でもオツベルと象が印象深い
    先生が音読した白像はどことなく阿呆っぽくて感情が掴めない
    彼は定年退職してしまったので中学を卒業してから一度も会えてないけれど久しぶりに会えた気がした
    #読了9/30

  • 因果応報(確信犯)、自然(動植物、精霊、怪異)、自己犠牲(仏教、キリスト教) →祈り

  • 2016年3月新着

  • 自分とは生まれも立場も異なる農民の仲間に入りたかったんだなぁ宮沢賢治……。作品から感じ取れるどことないさみしさは「ああ、こんなに望んでいるのに、自分はきっと、決して、農民たちと本当の意味で打ち解けることはできないんだなぁ……仲良くなりたいのに……」という孤独の感情。そうかと思えば、あとがきで井上ひさしが言及しているように、服装や持ち物など、こだわりのスタイルは捨てない。それでは、所詮は名家宮沢一族のお坊ちゃんと言われても仕方が無い。異なる生活環境に夢を見るのは人の常、しかし、貧しい方へ夢を見るのは生きることに余裕があるからだ。悪意が無くともこれが嫌味になるということに気が付かなかった宮沢賢治が、愚かでもあり少し愛しくも感じられます。

    小・中学生くらいの時に、たしか「オツベルと象」「やまなし」と宮沢賢治のことを教科書で読んだけれど、何だこりゃよく分からんつまらないという印象だった。今、宮沢賢治が作品を作った年齢と同じだけ生きてきた今は、昔に比べてとても興味深く感じた。宮沢賢治の人物像を知ったうえで作品を読んだ方が、私は好きです。おそらくですが、宮沢賢治の作品は他人へ向けたエンターテイメントとういよりも、自己顕示的な表現としての色が濃いような気がします。詩的な物語。

    羨望と現実との狭間、生々しい感情と悠久の自然、近くを観る視点と遠くを想う目、調和したリズムとどこかズレているような印象。白か黒かというどちらかには振りきれない世界。

    様々な葛藤を自身で経験してきた今、作品を読んで、惹き付けられる不思議な魅力を発見しました。

    所々にある可愛らしい表現、言葉のチョイスが好きです。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮沢賢治の作品

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