疵: 花形敬とその時代 (ちくま文庫 ほ 15-3)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426253

感想・レビュー・書評

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  • 力道山、町井久之、安部譲二.....
    知った名前が沢山^ ^

  • 下手すぎ。関係ない無駄話が多すぎ。そもそも情報を集められないならやるな。参考になったのは安藤組のバーがアトムって名前だったこと。
    関東連合のアトムはこれをもとにしたのか?

  • 解説:野村進

  • 『誘拐』の人だ、と思って読み始める。筆者と同年代、学校の先輩でもある戦後のヤクザ花形敬を追うノンフィクション。丹念な取材と人の描写はもとより「その時代を知る人」ならではの思い入れというか感慨も含まれていて、筆者にとって特別な1冊なのだと思う。

    アウトローの論理は理解しきれないのだけど、時代からあぶれてしまって何かを持て余す事情はよくわかった。筆者が何度も書くように、紙一重の差で人生が変わる。戦後すぐほどは軌道のズレはないものの、それは今も変わらないことかもしれない。

  • その壮絶な強さから都市伝説の域にいるヤクザ花形敬について、中学の後輩である著者が当時の時代性を踏まえつつ描く一冊。
    花形の強さを煽情的に記すのではなく、花形や著者が少年だったころの戦中戦後、若者たちがどれほどの価値観の激変に襲われたか、それがその後の花形らヤクザの生き方を決定づけたのではないかと丁寧に記していくところに読みごたえがありました。
    花形の規格外の強さとその特異性は圧倒的であり、かつ悲劇的ですが、時代や周囲に合わせられずストレートに生きた男の哀しさも強く感じさせます。
    タイトル「疵」が読後に響きます。

  • ライバルの石井が、どうしても喧嘩で花形にかなわなくて、自宅で藁人形に五寸釘打ちながら「花形死ね、花形死ね」と念じるエピソードが好き。

  • 戦後の渋谷でケンカ最強と謳われた安藤組のヤクザ「花形敬」のノンフィクション。彼は生涯「素手喧嘩(ステゴロ)」にこだわり、力道山にも敬遠され、いでたちは白いスーツに縁なし眼鏡、顔には大きな切り傷があったという…。そうです、『グラップラー刃牙』の「花山薫」のモデルとなった人物です。僕もそっちから興味を持って本書を手に取ったのですが、サブタイトルにもあるように、半分以上がその特殊な時代性について、もしくは著者自身のエピソードに多くのページが費やされているので、そういう意味ではちょっともの足りなかったです。

  • 戦中から戦後にかけての日本で何が起きていたのか。この時代のことがもっともっと知りたいのだ。

    ああ、そうそう。知りたい気持ちが強かったせいか、なぜかこの本が家に二冊ある。また、やっちまった。

  • 期待値が大きかったせいもあって、少し低評価です。でも、安藤組と関係の有った國學院出身なので凄く興味深く読みました。次は安藤組関連のを読みたいです。

  • 戦後を生きた伝説的なアウトロー・花形敬の軌跡を追った一冊。刃牙シリーズの花山薫のモデルとしても有名ですね。

    一般人とアウトローとが地続きだった戦後に腕一本でのし上がった花形、神話的とすらいえる腕っ節の強さを誇った彼の生き様は光と影に彩られています。暴力と知性とが複雑に入り交じったその姿には、確かに危険な魅力があります。

    「戦後」が終わり、アウトローの力学が変容を遂げた頃、花形も命を落とします。享年三十三歳。花形の生き、そして死んだ道はまた、日本という国の変遷と軌を一にしているともいえましょう。

    文章も読みやすく、入手も容易。お勧めです。

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著者プロフィール

1933年、旧朝鮮・京城生。55年、読売新聞社に入社。71年に退社し、フリーのノンフィクション作家に。著書に『誘拐』『不当逮捕』『私戦』『我、拗ね者として生涯を閉ず』等。2004年、死亡。

「2019年 『複眼で見よ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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