名画の言い分 (ちくま文庫 き 33-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 308
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480428288

感想・レビュー・書評

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  • 西洋史・美術史の流れを簡潔に紹介する本って意外となかったのだと気付いた。歴史と美術とは深い相互関係にあることがわかりやすく示されており、そういう意味では入門書としてはよいと思う。

    ただ、わかりやすくしようとするが故に欠けている解釈や、重要なアーティスト、時代背景がある感も否めない。
    それよりも気になったのは、時たま出てくる諭すような一文。美術館で知識を披露するために美術書を読んでいるのではないんだけどなぁ。

  • 硬派な「怖い絵」。体系立って網羅的な説明は非常にわかりやすく、文章も読みやすくて面白い良書。しかし、素朴な、感じるままの鑑賞法「ああ、綺麗だな、素敵だな」を無教養として否定するのは首肯出来ない。
    花を愛でるのに学名を知らなくてはいけないのか。
    マジックを楽しむのにタネを知らなくてはいけないのか。
    それは薀蓄だらけのオタクを増産し、美術鑑賞から人を遠ざけるだけではないのか。

  • 2011年6月10日初版、並、カバスレ、帯なし
    2014年1月4日阿倉川BF

  • 「美術は見るものではなく、読むものです」だそうだ。
    西洋美術全体の歴史を振り返りながら、基礎的な知識を身につけようという主張が展開される。美術史として割と気軽に読める。持論を展開する割には、著者本人のオリジナリティのある主張はないので、ちょっと鼻につく。

  • オルセーは面白いけど
    ルーブルはつまらなかった
    そんなことを言ってしまうと
    教養がないことがわかってしまう

    この一文がこの本を象徴している

    まさにルーブルつまらんと思っていた
    なるほど教養がなかったのか・・・

    著者の教えてくれる教養は
    ななめ読みのせいであんまり頭に残らなかったけど
    絵の多くは教養で鑑賞するんだなとわかった

    結局僕がいいなと感覚で思える絵は
    パトロンが市民階級になったあとのものなんだな

  • 「絵は感性で見て自分が気に入るかどうか次第。だから宗教画とか良く分かんないし、好きじゃない。」と思っていた自分が恥ずかしい。
    なぜ18C以前の西洋美術は、感性で見ていけないのか。それを1ページ目で説き伏せられてしまった。
    美術史、という言葉/講座があるように、美術の奥深さを感じた本。美術史を勉強して、美術館にもっと行きたくなった本。
    良かった!

  • ■西洋絵画に興味があり、最近「絵は鑑賞するのではなく、読むものだ。」と聞きこの本を手に取った。まさにそのことがこの本には書いてあり、絵の読み方を指南してくれる。
    ■内容は非常に充実している。巻頭にカラーで絵そのものが掲載されている。惜しむらくは、読み進める際に巻頭の絵と文章を同時に見ることができないことだろう。前を見たり、後ろを見たりして電車の中で読むには少し骨が折れた。
    ■西洋絵画を見るときに、この本にあるバックグラウンドを知っておくともっと楽しめる。特に、69ページのギリシャ神話、ローマ神話の登場人物とそのアトリビュートの一覧はわかりやすくてよい。
    ■西洋絵画がキリスト教絵画から始まったこと、画家の地位がいかにして向上していったのか、風景画がいかにして誕生したか、なども楽しめる。
    ■海外旅行などで美術館に行くのであれば、是非その前にこの本を読んでおくことをお勧めしたい。

  • 西洋絵画の成り立ちがわかる良作。

  • 全く美術史が分からない人間には、これくらいざっくりと網羅されてるのがちょうど良かった。

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著者プロフィール

1966年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業。専攻は西洋美術史。ロンドン・サザビーズ美術教養講座にてWorks of Art修了。講演、セミナーなど開催多数。著書に、『名画の言い分』(ちくま文庫)、『世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」』(ダイヤモンド社)、『名画は?をつく』シリーズ(ビジュアルだいわ文庫)などがある。

「2019年 『カラー新書 ゴッホとゴーギャン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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