- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480431141
感想・レビュー・書評
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私が読む黒田龍之助氏の著書の3冊目。
本書は購入本。
ちょっと、クセというかアクというか、そういうのが強めの先生だと思うのだけれど、私は凄く惹かれている。
本書も面白い。
この方が一般市民向けの「多言語学」の講座をどこかで開講してくださったりしたら是非とも受けたい。
そんな日が来るかどうかはわからないので、とりあえずは著者の他の書籍をもっと読もうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
語学に関するエッセイ集。ロシア語に限らず言語学全体について、日本の英語教育の現状や著者の考えなども書かれている。
著者のエッセイを読んだのは2冊目だが、文章が読みやすいのですぐ読める。とにかく語学への情熱がすごい。どういう人なのかと思ったら、第5章に彼の語学遍歴がまとめて書かれていて面白かった。私はここまで語学に情熱を傾けられないが、多言語学習の楽しさを伝えたい著者の心意気は十分伝わる楽しい本である。 -
☆ことば無くして文化の理解はありえない。言語は単なる手段以上の力を秘めているのである。そして喜びも。
☆ロシア語の諺「舌はキエフへ導く」
☆愛される英語 急ぐ英語 恨まれる英語 捜す英語 競う英語 速く覚えたことは速く忘れる
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感想
語学は道具である。ビジネスパーソンは語学を弄するが、本来は楽しく学ぶもの。語学を通して国の文化、自然観、哲学を体得できる。多様性の宝庫。 -
この人の文章を読むと、挫折した言語に再チャレンジしてみたいような、買ったまま開いていない文法書を引っ張り出して開いてみようという気が湧いてくる。言語って面白い。
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ロシア語をはじめ、多くの言語に精通している著者のエッセイを集めた本です。
いずれも肩の力を抜いて読むことのできる文章で、語学の習得には多くの時間を割かなければならないと著者は語っていますが、けっしてまなじりをつり上げて語学を学ぶのではなく、どこか涼しげな表情で語学の学習をたのしんでいる著者の風貌が浮かんでくるように感じられます。 -
春は外国語の季節。何度も外国語の勉強しては挫折しているので、ふとこの本が気になって読んでみた。ロシア語のキリル文字をアルファベットが裏返しになったみたいということで「鏡の国の文字」といったり、ペソアの詩に音楽をつけたCDを紹介したりととても情熱的で華やかな文体で楽しめた。言葉の勉強は一時的ではなくダイエットのように継続するものという厳しいけど喜びもたくさんあるエピソードの数々が良かった。英語だけが外国語ではない。そして言葉のむこうに人がいて感動があった。解説が堀江正幸さんでまた味わい深かった。好きな作家の原書とかちょっとずつ読んでいこうかなと思った。
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面白かったです。
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新しい言葉を習うときのドキドキを、味わいたくなった。大学時代て気軽に言語が学べて良いよな。
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多様な言語を楽しみ愛す言語学者による、語学関連のエッセイ。
共感できることばかりで、小学生から英語を、などと
深い考えもなく平気で主張する向きにもぜひ読んで考えてほしい。
最後の、自分の語学・語学教師遍歴をふりかえった講演仕立ての長めのエッセイもよかった。
自分が語学教師をやっている理由をふりかえって親近感を感じた。
ものによっては中上級の日本語読解教材としても使えるかもしれない。
日本人の英語学習観や外国語観にもだいぶ問題はあるけれど、
外国人の場合だって語学学習観がいまひとつだたり、
語学を学ぶ醍醐味にまるで無関心だったりする人は少なからずいるので。
それにしても、堀江敏幸解説をよんで、たまげた。そして深く納得した。
(絵本・落語・語学の三題噺が通じる人は多くはないかもしれないが)-
2014/03/14
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