- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480435231
感想・レビュー・書評
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ノンフィクション作家の梯(かけはし)久美子によるエッセイ集です。
48個のエッセイが掲載されています。取材で多くの人達に会い、その思いを書いたエッセイを「月刊ベターホーム」などに掲載したものを本にまとめたものです。戦時中の体験を取材した原爆が投下された広島、多くの市民が死んでいった沖縄の話し、武人として誇れる栗林中将の話には涙がとめどなく出て、読みながら鼻をかみながら音読しました。そして追いつめられた女性が崖から次々と身を投げていくシーンには、言葉が出なくなりました。後半は、父への想いなどやわらかいものが綴られています。
梯久美子さんの本を読むのは初めてです。
「梯」という苗字を知ったのもはじめてです。
調べてみると、相当珍しい苗字です。そして梯という苗字のかたが福岡県久留米市、徳島県吉野川市に多く住んでいるようです。いわれは、徳島県では城攻めの際に堀に橋を架けて戦国時代、安土桃山時代の武将である蜂須賀正勝から賜って青山姓から改姓したなどの謂れがあります。また、福岡県八女郡広川町水原の小字の梯から発祥。
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【音読】
2022年10月13日から20日まで、音読で梯久美子さんの「好きになった人」を大活字本で読みました。この大活字本の底本は、2018年6月にちくま文庫から発行された「好きになった人」です。本の登録は、ちくま文庫で行います。埼玉福祉会発行の大活字本は、上下巻の2冊からなっています。
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好きになった人
2022.05埼玉福祉会発行。字の大きさは…大活字。
2022.10.13~20音読で読了。★★★☆☆
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2020/09/20
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猫丸さん、こんばんは。
その作品、読んだことないんですよ〜。(←飼い猫に名付けた割には薄口ファン(^-^;)すみません。
また機会があっ...猫丸さん、こんばんは。
その作品、読んだことないんですよ〜。(←飼い猫に名付けた割には薄口ファン(^-^;)すみません。
また機会があったら読んでみますね。
ネットショッピング覗いてみたら、けっこう東君平作品売ってるんですね。手に入りにくいものもとても多いけれど。今も読み継がれてるんだ、と思うと嬉しいです。
2020/09/20 -
2020/09/20
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梯さんの書くものはどれも、凜としていて、しかも優しい。このエッセイ集もその持ち味がとてもよく出ていて、読んでいると固まった心がほぐれていくようだ。
どの文章もいいのだけど、吉本隆明・森瑤子・児玉清・黒岩比佐子など、直接接した人たちの思い出を語るところが、とりわけ忘れがたく心に残る。硫黄島司令官栗林忠道のテーラーをつとめた方の思い出話にも胸を打たれた。未読の「散るぞ悲しき」を早速読もうと思った。 -
梯さんの書く評伝をいいなと思うのは、その書き方が上手いのはもちろんだけど、書かれた人物が魅力的で、梯さんがその人を大好きだから(情熱を感じるから)だと思っていたが、それはそうなのだが、私は梯さんという人がそもそも好きなんじゃないかと思うようになった。だから、無名の人を書いたものもいいんじゃないかと思い、読んでみた。
良かった。
有名な人も出てくるが、本格的な評伝とは違い、ちょっとしたエピソードだが、その人の人柄が伝わる。有名ではない人も、例えば梯さんの家族や、旅先で出会った人たちのも。もちろん書いている梯さん自身のも。
そして、読後感はとてもあたたかく、優しい。
私はある有名文化人の講演で質疑応答の時間に、質問した老人の長くなりそうな話を、その有名文化人がぶった切ったのを見たことがあり、雰囲気を読まない長い話は迷惑だから仕方ないけれど、なんとなく気の毒になったことがあり、もう随分経つのに、この本の森瑤子さんのエピソードで思い出したのだった。森さんの深い優しさ。それは梯さんが書いている、「目の前にいる相手にそのときの自分のすべてを惜しみなく差し出している」(P203)ことと通じる。
目の前に人がいながらスマホいじる人の多さよ。本当に懐の深い人はそんなことしないものだと、これを読んでつくづく思った。
すごくインパクトがあるとか、爆笑できるとか、そういう本ではないけれど、またいつでも読み返したい。そして読み返したらまた同じようにあたたかい気持ちになれるだろう。いいエッセイだった。 -
まずタイトルがしみじみ良い。かかりきりになっている間はそれぞれのインタビュイーに恋をしている、と言ってもいいのではないだろうか。
作品からこぼれたあれもこれも、こぼしておくにはもったいなさ過ぎて、こうしてエッセイとしてまた別の光で磨かれて本当によかった。既に鬼籍に入られた方も、その方について語ってくれる方も、どの方の魅力も滲んでくる。東君平さん、児玉清さん、東海林のり子さん…。
そうそう、これを読んだ今日から我々も、栗林中将のことは「閣下」とお呼びしなくては。 -
テーマ:実は北大出身の著者
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戦時中も含めて、昭和という時代が
立体的に浮かび上がる、好エッセイ。
人物に対する確かな観察と、
控えめなユーモアが良い。 -
はじめての梯さんの本。先輩に借りた本ですが、借りてなかったら自分ではきっと手に取ることなかっただろうなー。戦争に関する話は苦手なので、前半は飛ばして読もうとおもってましたが、まぁためしに読んでみようと思ったところぐんぐん引き込まれました。それは梯さんの言葉選びのセンスの良さのせいだと思います。
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猫を抱いた父の改題本とは知りませんでした。ですので追加された箇所を読みました。やはり著者の文章は素敵です。
レビューで著者を知り、ご紹介の本ではありませんが梯久美子さんの著書を読みました。取材の真摯な姿勢...
レビューで著者を知り、ご紹介の本ではありませんが梯久美子さんの著書を読みました。取材の真摯な姿勢に胸を打たれました。
私もそろそろ大活字本や音読を活用しようかと思っています。
今後もレビュー楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
そうですね梯久美子さんの取材の真摯な姿勢に私も胸を打たれます。
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コメントありがとうございます。
そうですね梯久美子さんの取材の真摯な姿勢に私も胸を打たれます。
音読は、体に良いですよ。
ベルガモットさん♪のレビューを楽しみにしています。