- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480437198
作品紹介・あらすじ
1960年代、社会に抗う歌を発表した「関西フォーク」。西岡たかし、高田渡、フォークルらの足跡を辿り、関西のアングラ史を探る。解説 タブレット純
感想・レビュー・書評
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フォークソングという言葉を初めて聞いたのは、中学生の頃であった。私にとって、当時のフォークソングと言えば、吉田拓郎であった。吉田拓郎の前のフォークシンガーは名前は知っていたが、あまり曲を聴いたこともなく、吉田拓郎というのは、フォークソングを歌い始めた人くらいに思っていたが、この本を読んで、それは間違いであることを知った。日本のフォークソングには比較的長い歴史があり、また、関西、特に大阪・京都で活躍したフォークシンガーたちが、その普及に大きな役割を果たしたことを初めて知った。
本書に登場する、西岡たかし、五つの赤い風船、高田渡等は、名前は聞いたことがあるが、ほとんどなじみがない。なぎら健壱の書いた本書は、日本のフォークソングの歴史を知るには良い本だと思うが、あまりにトリビア過ぎるし、まぁ、そもそも日本のフォークソングの歴史を知っても仕方がない部分もあり、読み飛ばしながらざっと話を拾った。よほど、当時のトリビアに興味のある人であれば楽しめるだろう、というのが感想だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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猫丸(nyancomaru)さん
これ今 気になっている本です。
ちくま文庫は1、2冊は気になる本を出してくれるので侮れません。猫丸(nyancomaru)さん
これ今 気になっている本です。
ちくま文庫は1、2冊は気になる本を出してくれるので侮れません。2021/06/03 -
darkavengersさん
仰言る通りだと思います!
今月は、新書も数冊読みたくなる本が出版予定にあり身悶えしてます、、、darkavengersさん
仰言る通りだと思います!
今月は、新書も数冊読みたくなる本が出版予定にあり身悶えしてます、、、2021/06/03
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<白>
なぎら健壱の文章ってこんなに稚拙だったっけ,と あらためて思ってしまった。なぎらの先の著『高田渡るに会いに行く』の時はそんな風には感じなかったので,この本はやはり 書かれた時期が『高田渡る・・・』よりかなり昔なので,その頃のなぎらの実力なのかな。でも 最近書いたはずの巻頭の 文庫の為の前書き みたいな部分も稚拙だったなぁ。あ,すまぬ。
中身は僕にとってはもう云う事なしの垂涎モノ! 大好きなミュージシャン達が次から次へと登場する。だが,ここでハッキリ言っておく 西岡たかし だけは好かん。決定的にすかん。西岡恭蔵さんなら死ぬほど好きだが 西岡たかしはあかん大嫌い。あいつ なんで未だ存命なんだ。気に障る。あ,すまぬすまぬ。存命の人をそんな風に書いてはいけないのな。嫌いだけど。
おかげで西岡たかし が出て来る部分は 只字面を追うだけでちっとも内容を理解する必要を感じずドンドン読み進めてけて 存外楽しかった。それはつまり半分以上はすっ飛ばしたということになるのだが。最近読もうと思って手に取り読み始めた本でも,気に入らなければ簡単に途中で放り出す様になった。いいんだ僕も歳をとったのでわがままでいいんだ。
なぎら健壱。僕が彼に好意を寄せている部分は,お酒がとても好きでしょっちゅう飲んでいて素面な状態と云うのはもうほとんど彼の生活には存在しないらしいところ。それともうひとつは 僕の音楽友達に彼に風貌がとても似ている奴がいる事。 それ以外は基本あのキャラは僕は実は嫌いであるw。で先に書いたように本書によってその稚拙な文章も嫌いになった。
まあい言える事はこの本を読み終わったとて,僕は西岡たかしというやつは最初から嫌いなのです。もちろん会ったことは無いし奴のレコードも全くと言っていいほど聞いていない。いわば生理的に嫌いなので,結句食わず嫌い,聞かず嫌い の三拍子そろった嫌い人が西岡たかしなのです。これ以上の嫌いは正直ないと思う。なんでこの本読んだんだろう。最後まで読んだよ一応。すまぬ。笑う。 -
「五つの赤い風船」という名前は知っているというか、僕ら世代では学校の合唱で歌ったので「遠い世界に」という曲を知っているという感じです。
そのリーダーの西岡たかしさんの目線からのフォーク黎明期の記録です。と言ってもその目線というのはなぎら健壱さんのペンによるものですが。
なぎらさんは日本フォークの語り部として貴重な人物で、僕ら後追いですらない世代にとっては、彼の書く文章でその時代の空気がほんの少し感じられます。
「五つの赤い風船」を軸にしていますが、そもそも楽器を手に入れる事すら覚束ない時代に、フォークの火が灯って次第に広がって、あっという間に下火になっていくところまで(メジャー、歌謡曲に取り込まれるまで)とても分かりやすく書かれていました。
当然フォークの基本的な登場人物を知っていた方が楽しめるけれど、これ読むようなお方は大体フォーク世代なんでしょうね。僕の時代の方が音楽的には恵まれているとは思いますが、60年代の空気感というのは体験してみたかったです。 -
1960年代に現れた「関西フォーク」。
西岡たかし、五つの赤い風船の足跡から、関西フォーク、アングラフォークの歴史を探っていきます。
数々の名曲の裏側、時代背景などが描かれています。
なぎら健壱の碩学なこと。
マニアックなことまで知れて、感無量です。 -
シンガーソングライター誕生の瞬間。今や当たり前になっているポピュラーソングの自作自演が始まった時代の記録。ポピュラーソングに於いては歌詞の力がやっぱり強いんだ。「いつプロになった意識を?」の箇所を興味深く読んだ。当時、アマチュアの延長の感じでステージに立ち、レコードを出していた演者と、その素人感が魅力的で受け入れたリスナー。それは現今の、例えば、人気ユーチューバーの存在と彼らを求める若者たちの構図にも相通ずるものがあるように思えて面白かった。
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おそらく今までに一番多く歌った歌。「遠い世界に」。五つの赤い風船の歌。その風船の成り立ちから最後までを記している。でもたった5年しかない。もっと長いように思えるのだが。
「辛辣なプロテストと美しいメロディ」。なぎらが記すようにまさにその二つが風船の特徴だろう。もっと長くやっていたらどうなっていたのか