輝け! キネマ ――巨匠と名優はかくして燃えた (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480437471

作品紹介・あらすじ

日本映画の黄金期を築いた巨匠と名優、小津安二郎と原節子、溝口健二と田中絹代、木下恵介と高峰秀子、黒澤明と三船敏郎。その人間ドラマを描く!

感想・レビュー・書評

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  • 「小津安二郎と原節子」
      小津の描いたものは、家族の崩壊だという。原節子も戦前は「大根」などと言われることもあったが、「晩春」で小津と組んでから、原節子としての存在感が開花したという。「東京物語」とは「家族がわかれては去っていく物語」だという。小津と原節子はなぜ結婚しなかったのか? 著者は、原節子はファーザー・コンプレックスで、小津はマザー・コンプレックスだった。誰しもその要素はあるが、この二人はその度合いが桁外れて大きかったから、と推測している。

    他に
    『溝口健二と田中絹代」
    「木下恵介と高嶺秀子」
    「黒澤明と三船敏郎」


    NHKカルチャーラジオ「芸術 その魅力」で放送された「日本映画の黄金期を支えた監督とソターたち」全12回の内容をもとに大幅な加筆を加えたもの。

    2021.6.10第1刷 図書館

  • 著者の過去作の焼き直し。新たな発見は残念ながらなかった。

  •  日本映画の黄金期を彩った巨匠と名優を組み合わせて、相互の影響の様相や繋がりの深さ、作品として結晶化した映画の見どころなどを、具体的に分かりやすく教えてくれる。人となりを窺うことのできるエピソードも満載で、読み物として実に楽しい。

     紹介される作品は傑作、名作揃いで見た作品も多いが、簡にして要を得た解説を読んで、是非また見たくなった。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/95231046

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著者プロフィール

ノンフィクション作家、映画評論家、音楽評論家。1951年佐賀市生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科を卒業後、「キネマ旬報」パリ駐在員。帰国後、映像ディレクターとしてビデオ作品を演出。1985年から古湯映画祭(佐賀市富士町)の総合ディレクターを務め、その功績により「佐賀新聞文化奨励賞」を受賞。現在佐賀大学で教鞭をとる。佐賀新聞のコラム「シネマトーク」は45年目を超え、新聞単独連載の記録を更新中。2010年、モスクワ国際映画祭の「黒澤明シンポジウム」に招待され、日本代表として講演を行った。著作は『黒澤明 音と映像』(立風書房)、『シネマ・ミーツ・クラシック』(音楽之友社)、『映画でクラシック!』『殉愛 原節子と小津安二郎』(共に新潮社)、『巨匠たちの映画術』(キネマ旬報社)、『輝け!キネマ 巨匠と名優はかくして燃えた』(ちくま文庫)、『君は「七人の侍」を見たか?』(ヒカルランド)他多数。

「2023年 『北の前奏曲 早坂文雄と伊福部昭の青春』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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