新版 思考の整理学 (ちくま文庫 と-1-11)

著者 :
  • 筑摩書房
4.10
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本棚登録 : 721
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480439123

作品紹介・あらすじ

「東大・京大で1番読まれた本」で知られる〈知のバイブル〉の増補改訂版。2009年の東京大学での講義を新収録し読みやすい活字になりました。

感想・レビュー・書評

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  • もっと若い時に読んでいれば…と本の帯に書かれていた意味がわかった。
    思考を寝かすこと、忘れることを恐れないこと、むしろ忘れることが大事だったなんて!!という驚きでした。

  • おもしろかった
    漫然と本読んでるのを
    結構反省したけど
    読んでるの小説メインだし
    たまにはなぜだ!って考えることあるけど
    それで何かを生み出したり
    新しい価値観持ったりあんまないな

    こういう勉強
    若い頃にいっぱいしとけばよかったなー
    もちろん老いててもすごく学べたけど
    いやでもこれを
    「おもしろい!」って感じられる時が
    一番読むのに適してるのかも
    いやでもやっぱり
    若い時にとりあえず出会ってほしい

    星はギリギリ5に届かない4

  • 考えるきっかけを与えてくれる本だと思いました。知識をただ集めるのでは足りません。そこから自分で多くのことを深く考えることが1番重要なことだと思いました。また思いついたことや考えたことをメモに残し、アウトプットする必要があることを知りました。そこから新たな考えや学びにつながることがあると思います。読書をした時や勉強した時には自分の考えをメモに残し、アイディアとして保存することを心がけようと思います。

  • ・食事間に空白を作り、脳をフル回転させよ
    →脳のゴールデンタイムは午前中である
    →朝食を抜き、12時までの間にその日の仕事を全て済ませてしまうのが良い
    →その後朝食兼昼食をゆっくり摂る、眠くなってきたところで一眠りをする

    ・アイディアの種は一晩寝かせることによってより良い形になる可能性が高い
    →夜中に良いアイディアが浮かんだとしても、睡眠を優先する
    →しっかり寝て、翌朝に素敵なアイディアが浮かぶことが多い
    →セレンディピティー(脱線に近いが、価値のある創造)を生む可能性もある

    ・積読法(つんどくほう)のススメ
    →学びたい分野の本を5〜10冊用意し、メモも取らずに一気に読む
    →徐々に1冊ごとの読破スピードが早くなる
    →全て読み終えたら、記憶があるうちにメモに書き起こす
    →本質的な部分以外が忘却され、純度の高い学びが得られる

    ・本を捨てる
    →ただ集めて読んで、量が多いというだけで喜んでいては本末転倒である
    →定期的な点検により、本当に面白い/タメになる学びだけを蓄積していける

    ・とにかく書いてみる
    →良いアウトプットを意識せずに、とにかく頭の中身を書き殴る
    →思ってもないアイデアが出たり、自然と内容が整理されたりする

    ・思考には褒めが必要不可欠
    →どんなに良いアイデアも、批判の前ではすぐに挫けてしまう

    ・積極的な他者コミュニケーションと経験から、本から得られない知恵を得よ

    ・コンピューター(+AI)登場による、求められる人材の変化
    →記憶と再生に特化した人材は不要になる
    →その場の状況に応じた、独自の価値を生み出せる人材がより重宝される

    ・情報社会に溺れない方法
    →知的メタボリック(余分な知識ばかりに頼り、価値創造をしにくくなる状態)から脱却せよ
    →なるべく違ったことを挟むことで、「不要な知識を忘却する機会」を作れ
    →例 : 読書の合間に散歩を挟む、等

  • 安野光雅の装画にひかれて学生時代に買ったものはまだ手元にあるけれど、新版も買ってみた。再編集の上、東大での特別講義(2009年に駒場キャンパスで行われたイベントをもとに再構成、16ページ)が巻末に増補された。
    80年代にすでに、コンピューターや人工知能が発達した社会で人間に求められるものはなにか見通して学ぶ姿勢や方法についてなにが大切か語っており、その指針はいま読んでも古くなっていない。

  • 忘れることを恐れてはならないことを学んだ。

    当たり前のことを長々と書いてる節もあると感じたため⭐️3

  • 頭の良さや賢さは知識量と比例すると考えていたが、違うらしい。忘れることが思考するための頭の整理であり、乱雑に積み上げた知識は思考を阻害する。
    今まで暇さえあれば本を読んで知見を増やしてやろうと思ってたが、三中の話から無理しなくていいんだと思えた。

  • 記憶力偏重の世の中において「忘れる」ことの重要性を説いてくれたこの作品はまさに目から鱗だった。知識だけの頭でっかちではダメだと。自ら考えることが大事だと力説されていた。
    また読み返してみたい本の一つになったと思う。

  • 本書を通して、今まで自分がしていた記憶型の学習が、考える力を損なう可能性があることに、危機感を持った。

    自分は資格をたくさん持つことは良いことだと考えていた。いわゆる、資格マニアと呼ばれる種族だった。しかし、資格のための勉強というのは、ただ知識を暗記するだけで考察することは少ない。

    このような知識詰め込みの学習をしていると、考える力が身につかないどころか、損ないかねない。ある問題に対して、答えを持っていれば意見する。答えを持っていなければ何も言えない。
    例えるなら、質問と答えの組み合わせが、データベースとして脳内に組み込まれているようなものだ。これは「自分の意見」ではないし、コンピュータに置き換えられても仕方ない。自分の思考プロセスに危機感をもった。

    考える力をつけるために、以下の3点を癖付けていきたい。
    ①アナロジー思考をする
    「これは〇〇に似ている」「例えるなら、〇〇のようだ」と類推して物事を考える。

    ②自分の解釈をもつ
    作品を読んでみて、まずは自分なりの答えや解釈をもつ。その後、解説サイトや解説動画等を見て、自分の考えと照らし合わせて、さらに洗練させる(本書でいうところのカクテルのようなイメージ)

    ③まずは書いてみる
    頭の内にある考えを、書いてみるなどして、アウトプットする。書く作業に抵抗感があるが、書き始めてみるとぽんぽんと書く内容が浮かんでくる。書きながら、矛盾がないか、考えを整理する。

    本書で得た思考術を十分に活用して、考える力を身につけていきたい。

  • ★★★

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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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