すごいぜ! 菌類 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
2.63
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 78
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480683809

作品紹介・あらすじ

私たちの身近にる菌もあれば、高温や低温、重金属濃度の高い場所など、極限に生きる菌もいる。その総数は150万種とも。小さいけれども逞しい菌類の世界。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この妙に浮かれた書き口、どこかで・・・と思ったら、同じ著者の「菌世界紀行」を読んでいたのだった。
    そっちの本は面白いといえば面白いが、ほとんど珍道中もので肝心の菌のことがあまり書いてない、と不満を持ったのだが、著者は同じことで怒られたか反省したらしく(と前書きにある)、今回はわりと真面目に「菌」について書いてある。
    が、肝心の菌類の話が横滑りしてて、あまり面白くない。というか、どこが面白いのだかいまいちわからない。たとえば「ガンダム? ああ、わりと見てたよ」程度の一般人に、ガンダムオタクが自分の好きなモビルスーツについてものすごい早口で語り出して止まらない、みたいな感じだ。
    科学系の本で浮かれてはならん、というつもりはない。著者の言うように「ユーモア」は大切だ。だが、肝心の菌類の面白さが伝わらないと、せっかくのユーモアも無駄ではないかと思うのだ。

  • 菌類の生態について書かれている星野保先生の著作。難しかった。ちくまプリマー新書でなく、某ブルバで出版した方が良いくらい。あるいは私のような無学では到底太刀打ちできないつくりになっている。が、読み進めていけば難易度の低い記述もありそれなりに楽しめた。重金属に耐えうる、毒キノコは美味、など興味深い話題もあった。分解者としての重要な役割を担っている菌類のことを学ぶのに、私にはまだまだ修行が足りないようだ。

  • 菌類と細菌類の違いさえよく分からない状態から読みました。
    最初に生物の分類、それこそウイルスは生物ではないという話から入るので、ありがたかったです。
    遺伝子解析の結果を踏まえたドメインとかスーパーグループといった分類が登場していて、押し入れから掘り出した高校生物の資料集の内容が覆っていることにも、時の流れを感じましたね。

    この本では菌類だけでなく、アメーバや細菌についても触れてくれるので、十把一絡げにしてしまいがちな微生物たちを、切り分けて認識する端緒になりました。

    菌類は、カビ、酵母、キノコというだけでなくて、その中でも個性を持った様々な種類がいるということは、本書の全体で強調されているところだと思います。
    生活環の違いや、後半の方に出てくる酵母とバイオエタノールの話も興味深かったです。

    ただ、生物の分類のところ以外は、あまり体系的な理解が得られるという本でもないので、菌類に興味を持った方の入口として気軽に読むのがいいと思います。

    あと、特に序盤で「オピストコンタ」のようなカタカナ語(学名)が頻出するので、ラテン語・ギリシア語の知識がないと辟易するかもしれません。

  • 東京大学農学生命科学図書館の所蔵情報(紙媒体)
    https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003525332

  • オヤジギャクで武装した『動物のお医者さん』の漆原教授が本を書いたら、こんな感じかしらと思いました!
    四十代~五十代の研究者の方は、似たような方々が多いということで、若手研究者や学生のハムテルくんたちの苦悩がしのばれます。
    世界の明日のために頑張ってほしいです^^

    身近な菌から、論文上の菌まで、幅広く。
    自分で噛み砕こうとしていると、漆原教授…じゃなかった星野教授のボケが邪魔をする。手強い。

    一般人としては、オリゼーちゃんガンバレ!という気持ちと、キノコ土器が見たい!というのが、残りました。

  • 用語などが専門的のため難解。

    生物の知識に詳しい方が読めば
    面白いと思いました。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1964年東京都生まれ。名古屋大学大学院農学研究科博士後期課程満期退学。博士(農学)。産業技術総合研究所生命工学領域研究戦略部を経て、現在、八戸工業大学工学部生命環境科学科教授。専門は菌類の低温適応とその産業利用。著書に『菌世界紀行――誰も知らないきのこを追って』(岩波書店)。誰もが楽しく読め、かつわかりやすい、寒さと生きる菌類の解説を心掛けている。しかし、意図せず滑った文章を放ち、周囲を凍らせる、こおりタイプの特性をもつ。

「2019年 『菌は語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星野保の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×