勉強ができる子は何が違うのか (ちくまプリマー新書 439)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480684646

作品紹介・あらすじ

成績の良い子には認知能力、非認知能力、メタ認知能力の三つが備わっている。特に学習効果を大きく左右するメタ認知能力はどうやったら身につくのかを解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 勉強への意欲が高い子、成績が優秀な子は普通の子と何が違うのか? 「読書を多くしている」「粘り強く我慢できる」という半ば当たり前の内容を紹介しています。親としてこの2つをいかに伸ばしてあげられるかが大事だなと再確認できました。

  • 子供に教えてあげたい事が山ほど書いてありました。先ずは自分の子供から伝えていこうと思いました。
    叱られる事がない現代の子供達……忍耐力がない…今の学生や新人の子達みてるとよくわかりますね。学校の先生はほとんど強く言えない現状になっているため確かに家庭で躾やそういう事教えていく事が重要だと改めて感じました。非認知的な部分が欠落している子が多くなってますからね。
    そして、メタ認知と読書の重要性。
    読書が頭にとって学力や精神的にも良いことが改めてわかりました。自分含めて読書は続けていこうと思いました。
    親が本読んでる姿見せないと子供は絶対読まないですからね。スマホばっか弄ってればスマホばっかいじる子供になりますからねー。
    気をつけなければ。

  • うーん。この本を親が読む子でこれが効く子どれだけいるのかな。あるいは、高校生あたりを想定してるのかな。だとするとこの本を手に取るだけでもう必要なさそう。メタ認知を手に入れるのはなかなか大人でも難しいから、まあ、意味はあるか。3章から読んでもいいかもしれない。感情コントロール力が必要、はほんとにそうなんだけど、おそらくこれは諸刃の剣。

  • 学力向上において必要な力について解説した本
    同じことを何度も言い換えて述べているように感じた 一方で、用いられる具体例は学習場面におけるものが多くて、著者の意見を理解しやすく、勉強に関するアドバイスは建設的なものだった
    特に、日本の若者の読解力についての説明は興味深かった

  • ゆれている。もやもやして分からなくなっている。最終的な落ち着き先はおぼろげに見えているのだけれど、ゆれている。先日から、内田樹の子育て論に共感して、子どもには敬意を以て接する、子どもに愛情だからと傷つけるようなことばはかけない、ということを保護者にも伝えていた。一方で、子どもの非認知能力を育てるには、厳しく接していかないといけないことも当然ある。傷つけてしまう場合だってきっとある。子どもたちはその場しのぎでも、しんどい道と楽な道があれば、楽な道を選ぶ。並列回路の電流と同じだ。そういう子が多いと感じる。けれど、しんどいことを超えていかないと見えないものがあるのも事実だ。それを伝えたいと思っている。「目標を持とう、目標に向かって努力しよう」と伝える。しかし、将来のためにと我慢を強いるのは本当に正しいのだろうか。楽しいことは続けられるし、楽しいことは伝染する。楽しい方がいいに決まっている。しんどいけれども楽しくはありたい。「くるたのしい」ということばは遠藤周作だったか。算数の時間に「むずたのしい」と言ってくれた小5生がいた。苦しいこと、難しいこととワクワクすること、楽しいことは両立できるはずだ。ただ、将来の目的のためにいまを犠牲にするというのではなく、いまやっていることそのものを楽しむ(コンサマトリー)ということがきっとできると思う。それがベストだと思う。マシュマロテスト(我慢した方が後から良いことがある)を受けた子どもを追跡調査すると、テストで我慢できた子どもたちの方が、大人になったとき健康で良い生活が送れていたという。それはきっとそうなのだろう。自己コントロールできる力というのは相当に大切なものだと思う。それを育てるには、幼いころからある程度我慢させることも必要だろう。いやなことつらいことを我慢させるのと、子どもの欲望のままに行動させるのと、しんどいことと楽しいことと、きっとアウフヘーベンは可能なはずだ。そのことを分かった上で、ほどほど、中庸、良いさじ加減で子育て・教育を行なっていくべきなのだろう。それから、メタ認知については非常に重要な概念だと思った。いままで気づいてはいたが言語化できていなかった。「全部できた(全部埋めた)」という生徒はたいがいできていない。自分が、何が分かっていて、何が分かっていないのかが分かっていない。「最後の問題がよく分からなかった、あそこでミスをしてしまった」などと言える生徒はだいたい高得点をとって来る。入試でも同じ。自分を俯瞰し、どういう状況に置かれているかを認識できるというのは大事なことだと思う。そういう力は「メンタルローテーション」とつながっているということを池谷裕二が書いていたと思う。楽しく過ごしながらも非認知能力を育てるということ、メタ認知を常に意識するということを肝に銘じておきたい。

  • 勉強時間を確保するにはスマホとSNSの時間を削る必要がある。これが、受験成功の難所となっている。
    現在、フランチャイズのT塾が流行っているのは、毎週の学習を管理することにより自己抑制を強制していることが成功しているのだろう。
    読解力と語彙力に関しては、小学入学前から小学1~2年の読書習慣の形成が重要だと思う。これは、本人次第でもあるが、親が図書館に連れて行くなど、環境の力も大きい。

  • 何を考えるにも、語彙力や読解力といった認知能力が必要なのである
    高校時代や大学時代の読書量より、小中学校時代の読書量の方が、大学生になったときの読解力に強く関係していることを見出している。
    このように読書には、認知力能力を高める効果があり、日ごろから読書をしていることが学力向上のためにも大切とわかる
    メタ認知的知識があれば効果的な学習法を取りられる。
    1どのような読み方をすれば理解が進むか、
    2どのように覚えれば記憶が定着しやすいか、
    3どのようにすればあの頭の中の考えを整理することができるか、
    4どのような点に注意をすれば、うっかりしたことを防げるか。
    5どのようにすれば重要な概念の理解が深まるか
    6ながら学習しても大丈夫なのか

  • 勉強ができる子は、認知能力と非認知能力とめた認知能力がある
    それだけの事なのに、その例だったりを何回も繰り返し説明していて少しくどかった

    それぞれの能力とその鍛え方の表を作って欲しい

    自分にレジリエンスが無くて、文章から物事を読み取る能力がかけているからなのかな、、、、

  • 今時の中学生や高校生は読解力が低いというのはなんとなく感じていましたが、改めてデータで示されるとドキッとしますね。著者がご高齢のせいか、ちょっと感覚的に今の子達には受け入れられないような記述もありますが、読んでみる価値はあると思います。

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著者プロフィール

榎本 博明(えのもと・ひろあき):1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒業。東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、 カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈自分らしさ〉って何だろう?』『「対人不安」って何だろう?』『「さみしさ」の力』(ちくまプリマ―新書)など。

「2023年 『勉強ができる子は何が違うのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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