- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480689931
感想・レビュー・書評
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現代の肉食について。
狩猟の実際の現場を見てきた著者ならではの興味深い話。
畜産肉に関しても書かれているが、その方面の専門書には及ばない。
文献記録や宗教との関係、肉食の歴史的変遷などを期待したが、その辺も内容は薄め。
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いのちの大切さ、食の教養
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ちくまプライマリー新書289~日本は半世紀で肉の消費量が十倍になった。縄文時代から落とし穴猟は行われ、シカなどの動物を追い込んで捕っていた。肉食禁止令はそれだけ肉食が行われていたことの証である。仏教の戒律に背いて殺生をする理由は①肉を得るため②皮や毛を利用するため③田畑を守るため。そして屠殺・屠畜という営みは欠かせない。関東ではウマが、西ではウシが活躍。それらを肉とするほか、ブタ・ニワトリ・ヒツジ・ヤギも。狩猟肉としてはクマ・シカ・イノシシ・ウサギ・タヌキ・アナグマ・(ムジナ?)・クジラ・海獣類。中間に位置するのがイヌ・ネコ。1990年代まで東北でイヌ食いの記録があり、ネコは2000年あたりのネコ捕り婆が最後。ウシ・ブタは大型獣として処理され、ニワトリは別ルートの小動物専門の施設で肉となる。狩猟の現場では大変。早く内臓を抜かないと臭くなるが、運び出す人手が足りない。年寄りだけになって、捨てられる。罠猟でも檻の中で動き回る獣を殺さないと運び出せず、泥と血で汚れる~肉食が広がるとアメリカの飼料農家が儲かる仕組み! タヌキが美味いか不味いかは食べた固体の状態に因るものだった。ジビエって簡単じゃないなぁ
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20180803 何気なく口にしている肉。大昔は全ての男が狩りをし、時代とともに農業の導入、さらに分業化で、一部の人しか猟をしなくなった。猟師をマタギと呼ばれていた。畜産肉と狩猟肉の違い、食肉処理施設でどのように加工されているのが分かる。
昔のお肉屋さんで、惣菜を扱っていたのは何も疑問に思っていなかったけど、牛の半身の枝肉を部位に分けるときに細かな肉がでて、それを活用してメンチカツとかを作っていたと知って、なるほど!と思った。 -
身近な食材なのに、実はわからないことだらけの肉。畜産肉のシステム化された生産や流通の過程から、日本の自然が育んだバラエティ豊かな野生の獣肉まで、多数の写真とともに日本の肉食文化の奥深さを紹介する。
最後の最後に,「廃棄物処理法違反」という言葉を見るなんて…。 -
ニッポンの食肉のすべてがここにある!
著者の、「肉食」に対してのあふれんばかりの興味と知識に感嘆。民俗学的な考察から科学的な解析までバラエティ豊かなアプローチで様々な動物に迫る。文字通りの肉薄。目からウロコが落ちまくりの一冊。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/ -
◆7/17オンライン企画「食のミライ」で紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=jCW1km6G9LY
本の詳細
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480689931/