百鼠

著者 :
  • 筑摩書房
3.44
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本棚登録 : 369
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480803849

感想・レビュー・書評

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  • 百鼠。私にもついてくれるかなぁ。

  • やっぱりこの人の文章が好きだ。
    みんなが思いつかないような、それでいて奇抜とも違う発見。

    始まりの物語。

  • 表題作を含めた3つの書き下ろし短編集。

    まず3作品いずれをとってもタイトルからして読むものをひきつける。文体は言葉の選びが絶妙でとてもユニークだ。哲学的で宗教的でどうやら「言葉」に興味があるような話題が散りばめられている。

    「一角獣」からの繋がりは見えなかったが、「百鼠」は3人称について描かれた作品で、これが次の「到来」の結末で見事にシンクロしてくる。鼠色が出てくるのも意図されたものであろう。エンディングはどれもきれいにフェードアウトしてゆく。跡形もなく過ぎ去っていったようでいてふわりといい匂いの余韻が残る。気持ちの良い騙され方をしたみたいだ。

    すごく苦しんで生み出されるのか、著者にとってはこのような考えが普通でさらりと発生するのか、非常に気になる。

    (20120205)

  • これも三浦しをんの「三四郎…」に出てたやつだと思うんだよな。で、私が読みたいと思ったんだと思うんだけど。ちょっと意味不明。特に表題作。3篇の短編集というかなんだけど。「一角獣」はちょっと面白かったけど。純文学なのか?分からないのを全て純文学扱いにしていいのか。なぜ私はこれを読みたいと思ったのか。むー。

  • 鼠が一人称を操り三人称の神様であった。実際そういうものなのかもしれないですね。イワシの頭もなんとやら。神はどこからきてどこへ行くのか。

  • 再読。ジャン・フィリップ・トゥーソンのようだ・・といつも思う。

  • 再読。あれ、これって短編集だったっけ?と思う。うーむ相変わらず読んだはしから忘れてるなあ。三篇のうち一番すきなのは百鼠。朗読鼠、やら読心坊やら風の旦那やら雷の旦那やら心をくすぐる言葉があっちこっちにある。この感じ、好きだ。おりてくる、確かにそーゆー風に言う作家さんっているよな。それをあーゆー風に表現してみせるその想像力に憧れる。なんだかちょっと不思議な印象の映画をみているような気分になれる。一角獣と到来はおもしろくないことはないんだけれど、きっとまた忘れてしまう気がする。なんだろう?なんとゆうかあまりにも雑味がなくてすぐ消えてしまうかんじ。でも読んでる間はおだやか〜な気持ち。寝る前にちょっとづつ読むのにはちょうどよかった。

  • 吉田篤弘さんの3つのおはなし。

    『一角獣』が好きでした。
    カーブミラーは<街角の目>。
    カーブミラーに映った自分を見て「存在していること」を確認する、ということを、今までも無意識のうちにしていたような気がします。
    そのほかのおはなしも「目」や「視点」が印象的です。

    今回『百鼠』の世界にうまく入り込むことができなかったのが残念でした。
    もう一度、時間を置いて読みなおしたいおはなしです。

    吉田さんの描く物語、初めて読むときでもどこか懐かしいのです。
    少し不安なときに読むと安心できるのは、そのせいなのでしょうか?

  • 3つのお話。
    表題の百鼠は3人称を使う空の世界の話で、少し読みにくかった。もっとゆっくり時間をかけて読むべきだった。
    この人の文章が好き。淡々としているのにやわらかくあったかい。

  • 不可思議で普遍的でよくわからない。逆もしかり

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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。小説を執筆しつつ、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作、装丁の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂とぼく』『雲と鉛筆』 (いずれもちくまプリマー新書)、『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナリザの背中』(中公文庫)など著書多数。

「2022年 『物語のあるところ 月舟町ダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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