- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480814586
感想・レビュー・書評
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著者63歳~65歳くらいまでのエッセイ。
初老の不機嫌な心境(決して暗く描かれてはいない)が太いタッチで描かれている。
大変面白くて一気に読んでしまった。
また同じ著者の本を読みたい。 -
絵本「百万回生きた猫」の作者。面白いな〜。いいな〜。直接的で、はっきりしていて、さばっとしている。いいエッセーを読みました。
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田舎暮らしのサノさん。近所の人との交流、日々の雑感、旨い物。曰く「日々飯を食い、糞をたれ、眠った」。市川悦子の言葉を思い出した。というより同じことを言っている。強いお人だ。
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読みやすかった。
ふるさとについての記述にぐっときた。ひとはみな、1人。でも、根無し
草ではやっていけないのだ。土台みたいなものを求め、大切にしながら生きることで、強くもなれるのだ。
人とのつながりを大切に育みながら、今日を噛み締め、身の丈で生きていくということ。
頑張ろう。 -
ぐじゅぐじゅしてなく、小気味いい、男っぽい
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ときどきクスっと笑える、でもめちゃめちゃ興味がある感じではなかったです^^;
アタシは60歳になってもオンナであり続けたい 笑 -
なんて風通しのいい方だったのだろうと思う。裏表どころか前も後ろも横もなく、全方位ただ佐野洋子そのものであるというような。当時60代の著者、もう人生降りて死に向かって緩やかに下降していきたいと書きつつ(そして心底思っていたのであろうことはわかる)それでも花や山や人に心を寄せながら西軽井沢で過ごす日々が描かれている。山荘というシチュエーションもあるかもしれないけれど、佐野さんと武田百合子さんにどこか似通った部分を見る。媚びないウソ言わない感じたままを口にする、というあたり。
長嶋有さんが登場してちょっとびっくり。そういえば表紙、佐野さんだったなぁと思い出した。
飼い猫の死について書いた一編が心に残る。 -
画家で、「100万回生きたねこ」の作者としても知られる佐野洋子さんの63歳から65歳の頃に書かれたエッセイ。
63歳の佐野さんが88歳の痴呆の母親に年を尋ねたら「そうねェー四歳くらいかしら」佐野さん自身が衝撃を受けながらも同時に可笑しさが込み上げて来る様子が手に取るようにわかる。
佐野さん、その他に出てくる佐野さんの友人たち、すべての人たちが面白くて個性的に思える。それはそれぞれの人たちが魅力を持っているだけでなく、佐野さんのフィルターを通して描かれているからなんだろうなあと思えた。
生きていること、次第に年を取って心身ともに変化していくこと、老いていく自分に抗わず、ありのままに受け止めること。
真っ直ぐな心情が、読んでいて心に響いてくる。オイラもこんな風に真っ直ぐに年を取りたいものだなあと思う。 -
老いていく自分を時々卑下しながらも、
まぁ いいか的な感じで日々を送っている作者の歯に衣着せぬ言いようが小気味よいエッセイでした。
登場するご近所さんもかなり個性派揃い。
自分も60歳をすぎてこんな風にユカイに過ごす事ができれば老いもそれ程悪くないカモ・・・。