落語こてんコテン (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 69
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480816733

感想・レビュー・書評

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  • 落語家の柳家喬太郎さんが、どこかに連載したコラムを本にしたもの。
    の、PART2ですね。
    内容は、一つ一つ古典落語のネタを取り上げて、
    あらすじや見所を紹介しつつ、そのネタにまつわるエピソードとか、
    誰が得意しているのかとか、そういう雑談です。

    ぬるま湯な感じで、楽しかったですねー。
    肩の凝らない、のほほんとした休日気分の読書でした。
    喬太郎さんは演者として大好きだし、
    もともとが超・落語オタク、落語大好き、落語マニア、落語フェチなんですよね。
    そういう人の語る落語雑学本なんで。
    でも、そういう衒学的なわけじゃないんです。
    他愛もないお話がホトンド。

    どーでもいい、ホントにドーでもいい雑談がありつつ、
    時折、めらっと落語への情熱が感じられます。
    いやあ、好きなんだなあ。だって好きなんだもん。
    そういう感じですね。
    素敵ですねえ。
    また続編が出たら買います。
    なーんにも感動はしません。
    多分チョットしたら中身も八割方は忘れちゃうでしょう。
    けど、良いんです。
    トルストイもカフカも手塚治虫も谷崎も内田樹さんも素敵だけど、
    こーゆーのも読書の愉しみですね。
    お正月なぬくぬく気分の本、良かったです。

  • また落語熱再燃。落語こてんパンの続編。喬太郎師匠がゆるく解説。何それ師匠の〇〇が良いなんて書いてあるとまたそれが聞きたくなるし。
    マント姿の死神、いつか聞いてみたい。

  • 『落語こてんパン』の続き。連載をまとめたものと、書下ろし。喬太郎さんの落語への愛が詰まってる一冊。
    宮戸川、題名がなぜに「宮戸川」なのか、初めて知った。っていうくらい素人の自分にも、わかりやすくなってるエッセイ。面白い。
    表紙の喬太郎さんの写真が、まあた素晴らしく可愛い。寄席にいきたいなぁ。

  • キョンキョン(著者)は飲み屋さんとかで原稿を書くそうで、途中「記憶で書いてるし確認するのもめんどくさいのでちょっと間違えてるかもごめん」みたいな下りがあり、逆にその記憶力に驚愕です…その話を何代目の誰それがいつ話して、自分がそれをいつ聞いたのかほぼ全部覚えている!!

    落語自体が口述で伝えられてきた文芸と考えると、そもそも一般人よりはるかに記憶力が培われているとは思いますが、それにしても改めてすごいなあと感動しました…これがコロッケそばの人なのか…

  • 読本にしたい 第二弾

    無くなっていったり 掘り起こされたりする話って結構あるのだなぁ、と。
    また、単語が死語化して伝わらなくなる話も。

    お通夜帰りにバーで書いた、というのがいくつかあった。
    舞台は生もの、
    気になるうちに 行かないと。。。

    また、昔の落語家さんのが動きのある話がDVDで残ってないの もったいない。。

  • 【引用メモ】
    「うちの師匠、弟子にはあんまり稽古つけてくれないんスよ。他門の方には、頼まれれば稽古してますけど」
    時折、楽屋で聞くセリフだ。弟子に対して冷たい師匠のように受け取られるかもしれないが、決してそういう訳ではなく、俺以外のいろんな先輩に教われよ、俺一色に染まらずに、いろんな芸や感性を吸収しろよ……と、そういう意味があると思う。
    我が師匠さん喬は、こちらから頼みさえすれば、弟子に大概の持ちネタは教えてくれる。(p.258)

  • 落ちの分かり難かった話の解説(?)が、あったのは良かったが、落語はやはり、聞いた方がいいなぁ。
    喬太郎さんのぼやきは、面白かった。

  • 珍しい噺や変わったさげなど、勉強になりました。

  • 「親子酒」「替わり目」「たいこ腹」「宮戸川」「井戸の茶碗」「文七元結」「擬宝珠」など、「らくごこてんパン」に続いて喬太郎師セレクトの50席を語った著書。
    連載自体は終わってしまったので足りない分は今回の書き下ろしです。らくごこてんパンと同じように面白く、また「こんな噺知らんかった」と言うものも多く出てきます。つくづく研究熱心な喬太郎さんだな!と思います。また先に登録した枝雀の著書と同じく、演じる側からの視点や、この噺は好きだけど自分には合わないなとか、ちょっと自分がやるのは違うな、と言う意見など、結構いろいろ書かれててそれも面白かったです。「たいこ腹」なんて喬太郎さんの持ちネタだねーって思って読んでたら連載で書いた時はまだ持ちネタじゃなかったなんて。こういうちょっとした歴史(ってほど長くないけど)を楽しむのもオツですね。あと書き下ろし分では「吉田御殿」何て言う喬太郎師以外誰もやらない艶笑噺なんかも入っててコリャ聴きたい!と思ってしまいました。R-18落語会行ってみたいんだー。

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著者プロフィール

落語家。1963年東京生まれ。
日本大学商学部卒業後、書店勤務を経て89年に柳家さん喬に入門。前座名は「さん坊」。93年、二ツ目に昇進し、喬太郎と改名。2000年、真打昇進。
01年彩の国落語大賞、05〜07年国立演芸場花形演芸会大賞、06年芸術選奨文部科学大臣新人賞(大衆芸能部門)ほか。

聞き書き・構成:馬場憲一
写真:武藤奈緒美

「2019年 『柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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