タナトスの子供たち: 過剰適応の生態学

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 94
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480863188

作品紹介・あらすじ

男どうしの恋愛・SEX関係を主なテーマとしたマンガや小説=「やおい」。少女たちはなぜ、そんなものに惹かれるのか。その奥にあるのは"優しいディスコミュニケーション"と「人間はなぜ滅びてはいけないのか」という、根源的な問いかけである。その前で、すべてのタブーは無に帰してゆく-大評判となった前著『コミュニケーション不全症候群』の続編。

感想・レビュー・書評

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  • 本旨とは外れるかもしれないけれど、抑圧されて過剰適応した女性(なぜこちらはオタクと呼ばないのだろう。結婚しているひとが多かったり、一見適応しているように見えるからだろうか)に重きを置いているが、現在となっては男性のオタクにも共通する部分があると思う。

  • BLがある面商業ベースに取り込まれ、一種のファッションとして限りなく拡散してしまっている現在、「ヤオイはアダルト・チルドレンの適応である」という主張は成り立たないのでは?と読みながら考えていた。

    しかし多分筆者が言いたいのは、「この世界は非常にひずんでいる。その中で多くの人間は多少なりとも社会への適応に困難を抱えている。ある種の人間はその適応の手段としてヤオイを(意識的・無意識的に)選んだ」ということなのだと思う。
    虐待というとラディカルすぎる。かすかな違和感、程度のケースがほとんどなのではないか。

    最後にふれていたように、BL・腐女子がファッションのように広がってしまった現状は、社会の側の巧妙な解毒作用なのかもしれない。そのように考えたことはなかったので目からウロコだった。

    逆に筆者の言うように、ヤオイがこの社会の不条理を反映した強烈な現象なのかといえば私にはまだピンとこない。
    感覚的な主張が強すぎて、ひとつの意見としてはとても面白いけれど、一歩引いて冷静に受け取った方がいいような気がした。

  • これは面白い。

  • 教祖のお言葉であるッ!(江田島平八の顔マネで)

  • やおいについて書かれてます。漫画小説問わず。論文的な文章ではないですが、考えはしっかりしてるかな。デビルマンとかについても言及があるよ。

  • 過剰適応する子ども達

  • 「ひとはなぜやおうのか?」という疑問を解き明かすためにやおいの教祖(笑)中島梓=栗本薫が考察した文章です。やおいに一度ハマり尽くした方は読んでみると面白いかもですよ!

  • 資料としては一読価値あり。

  • 前作『コミュニケーション〜』の続きですが、出来は大きく落ちます;パソ通のやりとりを元にした文章が読みづらいのも×。でも、公式に出版されたやおい論として貴重なので挙げておきます。

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