ことばを深呼吸

  • 東京書籍
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487802852

感想・レビュー・書評

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  • 渡邊十絲子さんと川口晴美さんによる詩の授業。
    言葉というものの持つおもしろさが実感できました。

  • 詩をよみはじめたひととか中学生の詩の授業にはよさそうなかんじ。

  •  「芸術祭」が好きだ。 私の住む新潟では、「大地の芸術祭」と「水と土の芸術祭」が開催されている。 広域屋外現代アート展と言い換えればよいのか。さまざまなアート作品が、街、田、畑、山、川、潟に出現し、また使われなくなった学校、民家が再生されたりもする。 私は、あまり下調べをせずに出かける。「こんなものがこんなところに!」と驚かされるのが楽しい。 『ことばを深呼吸』は、ことばと遊び、ことばのレッスンを受ける本。 二人の詩人の手によるものなので、いくつもの詩が紹介されている。 詩は、ちょっと苦手かな。 小学生の頃、国語の時間に朗読させられると、普段はあまり使わない言葉遣いがなんだか照れくさかった。 また、いきなり、詩を作ってみましょう、と言われて、どうしたらよいかわからず、校舎の3階の窓から山がよく見えたので(窓際の席だった)、山はきれいだ、すばらしい、みたいな詩を作ったら、「もっと自分の気持ちを書きましょう」みたいな評が返ってきて、いや、そのときの気持ちをそのまま書いたんだけどなあ、なんて困惑した。 けれど、この本を読んだら、詩が、もっと身近なものに思えてきた。 自分の好きなことを20個挙げさせ、それを谷川俊太郎さんの「生きる」という詩に当てはめてみる。 北原白秋の詩(童謡)「赤い鳥小鳥」の一部を並べ替えてみる。 山村暮鳥の詩「風景」(?いちめんのなのはな?が繰り返される)から連想し、工事現場にあった標語をベースに詩をつくってみる。 なんだかおもしろい。 また日常の風景をよく観察し思い浮かべ、それを言葉にしてみる、という作業もある。 そこには新しい発見がある。 それは、芸術祭のアート作品のように、日常の風景もちょっと違う目で見てみたら、新しいものが生まれ、驚きが生まれる、ということにつながるのかもしれない。 私が気に入ったアート作品のところに、子どもたちが大勢やってきた(そこは中に入れる)。 子どもたちの驚くのを期待して、少し離れたところから見ていた。 「こわい!」「きゃー!」「出ろ!」 えっ、不評。 アートと詩を理解するには時間が必要なのかもしれない(そうでないかもしれない)。 図書カード残額 2604円

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著者プロフィール

福井県小浜市出身、東京在住。最新詩集『やがて魔女の森になる』(思潮社)。他に、詩集『半島の地図』(第10回山本健吉文学賞)、『Tiger is here.』(第46回高見順賞)など。いくつかの大学で非常勤講師をつとめているので、二〇二〇年度春いきなり遠隔授業をしなければならなくなって大変だった。大学によって方針もシステムも微妙に違うのがしんどい。「空気の日記」の頃は渋谷区神宮前に住んでいた。二〇二二年一月世田谷区に転居。

「2022年 『空気の日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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