日本人の愛したことば

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  • 東京書籍
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487805655

作品紹介・あらすじ

日本人は何を愛し、どう伝えてきたか。現代を代表する国文学者が日本人の魂に迫る、日本語と日本人論。

感想・レビュー・書評

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  • 実像にとらわれない。日本語は、あまりにも深い。著者が日本人の「愛する」ことばとはせず「愛した」と題しているところに、考えさせられるものがある。

  • 奥が深い。言葉のなぞなぞのような話から、神話や異界に繋がる日本独特の世界観念が言葉から読み解けるくだり、和歌や俳句の短い言葉から広がる日本人の暗黙の了解とでもいえる奥深い考え方など、解説が趣深い。どれも手ほどきという、さわりの段階のような印象を受けるので、もっと知りたい、続刊が読みたい、と思わされる。日本を地理的、歴史的、民族的など、あらゆる観点から言葉で解いていく静かな力強さに圧倒される。

  •  国文学者が、「ありがとう」「感じる」「かおる」などゆたかな言葉を手掛かりに、日本人が大切にしてきた感性と生き方を考える。

     たとえば「きく」の項。「person」という言葉の元の意味は「音を通して」で、人格とは、その人から響いてくるものが「あるかどうか。幸せは昔、「さきわい」と言ったが、それは体の中に花が咲くということ――。かつて日本人が持っていた「詩の言語」が広がる。

    (「週刊朝日」 2011/11/18)

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著者プロフィール

中西 進(なかにし すすむ)
1929(昭和4)年東京生まれ。東京大学卒業、同大学院修了。文学博士。
筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、帝塚山学院学院長、京都市立芸術大学長などを歴任。全国大学国語国文学会会長、日本ペンクラブ副会長、奈良県立万葉文化館館長なども務める。
「万葉集」など古代文化の比較研究を主に、日本文化の全体像を視野におさめた研究・評論活動で知られる。読売文学賞、日本学士院賞、大佛次郎賞、和辻哲郎文化賞ほか受賞多数。
主な著書に、『万葉集全訳 注原文付』全五巻(講談社文庫)、『中西進 日本文化をよむ』全六巻(小沢書店)、『古代日本人・心の宇宙』(NHKライブラリー)、『中西進と歩く万葉の大和路』(ウェッジ)など。

「2022年 『万葉秀歌を旅する 令和改装版 CD全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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