目でみることば 2

  • 東京書籍
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487808373

作品紹介・あらすじ

「ぶっきらぼう」「ぐれる」「銀ブラ」から、「指南」「醍醐味」「タニマチ」「三行半」まで、40の言葉の由来を本当に撮ってみた、撮りに行った。
ばかばかしくも壮大な写真集、待望の第2集。

感想・レビュー・書評

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  • お馴染みの目で見るシリーズ。表紙の写真は驚く。象の鼻って力が強いんだ。この写真は「長いものに巻かれろ」のもの。いろいろな言葉の語源が目で見れた上に解説も面白い。「一世を風靡する」の写真は、草が風に靡く曽根高原で、そこから「一世風靡セピア」のグループの話になり、セピアの語源にまで触れていて面白い。セピアというのはギリシャ語でイカのことで、イカ墨で書いた文字が色褪せるとセピア色に見えるからだそうだ。
    「ちやほや」が藤原道隆の娘の中宮定子が清少納言におくった歌の「みな人の花や蝶やといそぐ日もわが心をば君ぞ知りける」が元だということには驚いた。「花や蝶や」が「蝶や花や」にひっくり返り、それがちやほやになまったそうだ。うーむ、言葉に歴史がある!
    この他、興味深い言葉が満載。

  • シリーズ1と同じく、一つの言葉に対してその由来となったものの姿を写真で紹介。
    そしてページをめくると、詳しい解説と関連する情報が載っている。
    映画と違い(笑)2は更にクオリティが高くなっている。
    後書きによると、シリーズ1を読んだ方々から、たくさんの「ファンレター」が届いたそうで、背中を押された部分もあったのだろう。
    いつもながら「借り物の写真は使わず、実際に足を運び、現物をしっかりと見て撮る」という姿勢はまことにあっぱれ。
    読み手にも感動はちゃんと伝わるし、誰かに話したくてたまらなくなってくる。

    今回も集めてある言葉は全部で40個。
    つまり、40回もの「目からウロコ」だったわけ(笑)
    一体自分は何を知っているのかと愕然としながら、興味深さににどんどん読み進む。
    「葛藤」「けりをつける」「興奮のるつぼ」「関の山」「たにまち」「ちやほや」「バロメーター」「ぶっきらぼう」・・(ちやほやには、特に驚いてしまった)
    今回特に面白かったのは、シリーズ1のコラムに載っていた「目白押し」のその後が語られていること。

    こちらでは早春の枝先で毎年「目白押し」を観察できるのに、機材もなければ技術もなし、ついでに撮る気も全くなしで、ただ眺めて喜ぶばかり。
    「大人数でぎゅうぎゅう押し合うこと」の語源が、メジロが枝に押し合って並ぶ様にあるということを、そもそも知らなかった。
    知らない・分からないということは、見えてないと同義語かもしれない。さみしい話だ。

    楽しくて素敵な企画、さて次は第3作目に行こう。

  • 「目でみることば」シリーズの第2作目。
    40の言葉の由来についてを言葉と写真で紹介。
    50音順。一つの言葉で4ページ。
    言葉、姿、説明と関連する情報での構成。
    コラム、撮影協力、主要参考文献有り。
    今回も、様々な由来を探索し、身体を張った取材と体験で、
    見事に言葉と写真で紹介しています。
    表紙からして、なんで象?と思ったけど、本文を読めば、納得。
    そうか、長いものは象の鼻だったのか~。
    「銀ブラ」も銀座をブラブラだと思っていたし、
    器でない丼の存在に、びっくり。
    調べた離縁状の75%が「三行半」だったというのも、驚き。
    写真で見たら、知ってるようで知らなかった言葉は一目瞭然。
    「一世を風靡するや」「山笑う」は自然の大らかさの賛美のよう。
    そういえば「目白押し」は、まだ解決してないそうで、
    3冊目に期待することにしましょう。

  • きれいで印象的な写真。
    堅すぎないゆるい文章。
    そして意外な語源が眠っていることば。
    息抜きをしたいときにぱらぱらとめくりたい一冊。
    こういう本を持っていると、
    なんだかホッと気持ちが豊かになる感じがする。

    いろんなことばがある中で、40のことばを厳選したのだろう。その絶妙なチョイスもいい。とくに、あのことばがネコ由来だったことを知って驚いた!

    『東京ノラ猫&家猫カフェ』内のレビュー
    http://www.neko-punch.biz/nekoworks/books2.html

  • 第二弾。相変わらず面白い。表紙に代表される、『これ、実際にやってみるんだ!』ってものから、新たに語源を知らされるようなものまで、どこから読んでも楽しめる内容。

  • 1同様、2も面白かったです。
    ぐれる、醍醐味、ちやほや、が好き。
    おけらの顔って、あんなに可愛かったんだ(*^v^)
    コラム「珍しいものほど簡単に見つかる」は、なるほどなと共感。
    3も期待しています!

  • この本でも、新しい発見が沢山あった。
    なんだか楽しそうにお仕事をされている感じが、写真から伝わってきた。
    生き生きとした写真。
    「関の山」は、ちょっと三重県贔屓な書き方の気がするけど、ね(笑)

  • 異説もあるのだろうが、そこは省いてある
    長いものには巻かれよ→象の鼻説

    籠かき→片棒を担ぐ、相棒も
    しっぺ返し
    仏像から→台無し

    ちやほや→蝶や花や、和歌から
    ドンブリ勘定→前掛けのポケット
    ぶっきらぼう→水あめをぶっきったもの

    へそくり→糸から。棕麻=へそ
    へそ曲がりもここから
    けりをつける、和歌から

    金に糸目→凧から
    ぐれる→ぐりはま→はまぐり

  • おかべたかし氏・文&山出高士氏・写真の言葉の由来となった姿を写真で紹介し解説するシリーズ№2「目でみることば」2013.12発行です。40の言葉が収録されています。おけらになる(バッタのおけらのお手上げの姿)、ぐれる(蛤に由来)、けりを付ける(文末、なりにけりの「けり」)、虎視眈々(うちの猫もそうですw)、栞(枝折)、タニマチ(大阪の谷町)、ちやほや(蝶や花や)、ちょっかいを出す(猫の前の片足でものをかき寄せる仕草)、丼勘定(前掛けの物入れ)など。学校の教育に取り入れるといいと思います!

  • [墨田区図書館]

    同じ著者コンビの、「目でみることばのずかん」がとても良かったので、そこから検索して借りてきた前作7冊の一冊。

    ただ、この7冊は小さいけれど180ページくらいある分厚い辞書チックな本で、、いわば大人の雑学書的なつくり??
    いきなりこの本を子どもにどうぞ、とするのは少し厳しいかもしてないので、やはり上著を最初に知って良かった!あの本を読んで面白いと思った後なら、この本に出てくる絵がそれぞれの表紙などにも出ている(というかあの本の方が、これら7冊からの抜粋本だから)し、子どもでも興味深く眺められるはず。

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著者プロフィール

1972 年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務後、作家・ライターとして活動。
著書に『目でみることば』『似ていることば』『似ている英語』『目でみる漢字』(東京書籍)、『基礎教養 日本史の英雄』(扶桑社)、『風雲児たちガイドブック解体新書』(リイド社)などがある。個人ブログ「おかべたかしの編集記」。

「2018年 『くらべる世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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