啄木鳥探偵處 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
3.11
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本棚登録 : 41
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012816

作品紹介・あらすじ

『一握の砂』の天才歌人石川啄木と言語学者金田一京助が東京下町を舞台に繰り広げる探偵絵巻。

感想・レビュー・書評

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  • アニメ化で作品を知り、結局撮り溜めている状態で先に原作を読みました。

    初めて読む作家さんで、スッと文章が入りにくかったのですが、明治時代らしい描写で陰のある感じが良かったです。

    石川啄木は病弱なイメージが強かったですが、創作物とはいえ活動的、積極的な面がみられました。

  • アニメで知りました。99年の刊行とは。
    石川啄木の短歌から着想を得て、明治・大正の東京を舞台に物語とトリックを展開しています。
    奔放なダメ人間・啄木を探偵役に、振り回されるワトソン役は金田一京助。終盤に江戸川乱歩少年が登場するので、もっと読みたかったなあと思いました。
    「石川啄木が探偵である必然性」を説いた解説も面白かったです。
    おそらく文ストや文アルのヒットを受けて本書が発掘されたのだと思いますが、アニメでのボリュームアップに期待。

  • 時代背景がわかってたらもう少し楽しめたのかなぁ。

  • 2021.01.25 図書館

  • アニメ化されたとのことで、この本を知り、読み始めて実は少し古いと知りました。アニメ化されたキャラクターの画のイメージとは違いました。なので、登場人物はまったく違う姿を想像しながら読みました。さまざまな東京の場所が出てきますが、それも当時の様子を想像しました。石川啄木の時代のものだけに、言葉などもすっと入ってこなかったりして読み進めるのに時間がかかりましたが、探偵と言いつつおせっかいでお人好しで、損ばかりしている二人(石川啄木と金田一京助)という感じで、好感が持てるストーリーでした。アニメはどんなふうになっているんでしょう。私はこの本を読みながら暗い街並みを想像することが多かったので、ギャップがありそうですが気になっています。

  • 時代設定や実在の登場人物など、惹かれる要素が盛りだくさんなのになんだか入り込めなかった。

    ふたりが親友で、特に金田一京助が石川啄木にいろんな点で惚れ込んでるということは地の文で散々言われるものの、どうもそこに説得力がなかった。
    あんなに嫌みとかひどいこと言われてたので嫌いになる要素はいっぱいあるのに、それでも啄木が好きなんだと思わせるフォローや要素が特になかった。

    まぁでも、啄木に惚れ込んでなんやかんや言うこと聞いちゃう京介もかわいらしいといえばかわいらしかったかな。

    事件自体も読んでてそんなにのれなかったかなぁ。
    江戸川乱歩のファンなので、最後の話に乱歩の少年時代が出てきたのは嬉しかった。
    二銭銅貨に繋げる形もよかったとおもう。

    今度のアニメ化では、新しい要素もキャラも追加されるそうなので楽しみ。

  • 正しい題名「啄木鳥探偵處」
    (収録作品)鳥人/魔窟の女/逢魔が刻/忍冬/高塔奇譚創元(推理短編賞(1996/3回))

  • ん?私読んだの、創元文庫版だけど?これには載ってないなあ。

    最後の話はいろいろ納得はいかんかったです。
    というか、結構トリックとかも含めて「ん~」みたいな。テンポの問題かなあ。
    まあ石川啄木の勉強になったし、『じつとてをみる』以外の詩もきちんと読みたいと思います。

  • 探偵はあの歌人・石川啄木。助手のワトソン君はあの言語学者・金田一京助。生活苦から探偵所をやりはじめた石川を金田一が助け、明治の東京の不思議を解き明かす。
    一つ事件が終わるごとに、啄木は事件の内容に合った歌を披露する。それは歌集にも出ている実在の歌で、だから別に事件に着想を得て作ったわけではないはずなんだけど、わかっててもすんなり読めてしまう自然さだ。
    もっとこの天才歌人の世界に浸りたく、次に手に取るのは「一握の砂」か。

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