BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017071

感想・レビュー・書評

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  • 生まれた時は全員が女性で、その中で優秀な女性が男性へと変わる、という世界での話。
    BGとはなんなのか、なぜ男性化筆頭の優秀な姐が殺されなければならなかったのか、先が気になって終盤は一気に読んだ。
    世界観が独特なので、なんとも説明しづらいが、読めば、石持先生作品の中でもライトな部類だと思うので、読みやすくはある。
    ただ、設定を受け入れない人もいるかもしれないので、万人に薦めるかというと、ちょっと難しいかな…というのが、なんとも悔しい。

  • 変わらず独特な世界観設定。逆に言うと、そちらに全力を振りすぎて、中身のミステリーは比較的凡作かな。犯人が絞りやすすぎるし、いかにもすぎる。フーダニットが先行したおあつらえむきな場面設定。解明されていく謎は懇切丁寧すぎる割に、最大のオチである「BG」が何を指すのかもあっさりすぎ感。石持作品にあるズレた動機と感情の欠落、人間の淡白さがもっと欲しかった。

  • 特殊な設定のミステリーで、石持さんらしい作品。評価高いみたいですが、自分にはあまり共感できなかった。

  • 面白かったです。生まれてくるのは全て女性で優秀な人のみ男性化して女性と結婚し子どもをもうける、という独特な世界。その男性化候補筆頭だった姉が殺され、妹の遙がその理由を探っていくという話。男性化する条件や、その条件にあてはまらず突然急激に男性化するせいで発症する病、BGというキーワード等、殺人の謎のほかにいろいろと興味をひかれました。
    殺人の動機も、どこかもの哀しいものがあり、男性化した人は優秀だから優遇されているという認識も、別な側面からは違うように見え、何が人間の幸せなのだろうと考えてしまいました。

  • 06/22/2016 読了。

    図書館から。

    著者作品初。
    面白かったです。

    男女比が違う世界で、
    細かいとこまで、設定がなっていて。
    特に違和感もなく読み進められました。

    男になるってことの権利と地位の考え方や、
    優子さんと小百合さんとでの違いとか。

    BGとは、そういうことか…みたいな。
    遙が最後にBGになってしまうのは、皮肉かなぁ…とも
    思いました。

    環境要因を作り出すことで、
    最終的に社会に復讐なんでしょうか。

    後半、久々に一気読みでした。

  • 2007.5

  • 人が皆XX(女性)で生まれ一部の人がXO(男性)に性転換する世界。本格ミステリのようなハウダニットを問うことはなかったがちゃんと読者にもフェアな内容で楽しめた。あと読む前に予想していたよりもSFしてて嬉しかった。ちゃんとストーリーに絡めてあってただの舞台装置じゃなかった。

  • 性転換が人為的な操作で行われるというSFチックな世界観で描かれるミステリ小説。
    ミステリだけでなく世界設定だけで楽しめるし作者の文章はとっつきやすいので勧めやすい作品。

  • 女性しか生まれず、優秀な人だけが性転換によって男性になるという世界。そんな世界で起こった殺人事件・・・。とてもおもしろく、すらすら読めた。とてもよかった。

  • 近未来的な雰囲気の小説。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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