人形の部屋 (ミステリ・フロンティア 39)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 127
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017446

感想・レビュー・書評

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  • 帯に「食卓の上に広がるペダントリ」とあるように、蘊蓄がものすごく繰り広げられます。文章の中にも普段使われないような単語や漢字が出てきて、いつもはなんとなく読み流すんだけど、ちょこちょこ辞書引きました。勉強になったw

    蘊蓄自体は好きな方なんだけど……敬典(主人公、専業主夫)とは相性があまり良くないようで、あまり楽しめなかったというのが正直なところ。乗れない文体でした。

    最初のビスクドールの蘊蓄は良かったな。また、最後のファミレストリックもやーらーれーたーと思いました……けど、読みづらかった。

  •  専業主夫の主人公と娘を中心とした日常系のミステリ短編集。

     何か…キャラが疲れる。
     知識をひけらかされるのも、読んでてしんどい。
     2話目の途中で、もういいわ! てなって、読むのを諦めました。

  • 作者ならではの凝った博覧強記の謎解きに完敗です。
    主夫では無く主人で有りながら専業家事に勤しむ男の日常の謎解きが、慇懃無礼な物言いで展開していくのがたまらない。何より中学生の娘との交流が大切に扱われているのが好意的だが、年端のいかぬ娘に長々と講釈を垂れるのは如何なものか?この娘の将来が恐ろしい。
    もしかしてこの本を読むのは二度目になるかもしれないが、新鮮な感動で読了した。

  • 表題作含む5作品。

    主人公は、旅行会社を辞めて専業主夫になった八駒敬典。

    博識な彼がちょっとしたミステリーを解決していくストーリーなのですが、妻や娘との良い関係もほのぼの描かれていて、ほんわかあったかい感じの1冊でした。

  • 日常の謎系の連作短編集。あらすじにはあたたかなタッチで描かれた~ってあるけど個人的には淡々とした、といったほうが合ってる気がする。

  • 知識持ちの専業主夫もとい家主のちょっとそた謎解き話。

    知る楽しみ。というとなんの変哲もない言葉だけど、知ることを楽しむのは難しい。

    万年筆を使う楽しみを思い出して、インクづまりでほかしてた万年筆を復活させた。

    次は、旅にでもでようか。

  • 図書館で借りた物。

    日常の謎を、専業主夫とその娘が解き明かしていく連作短編集です。
    この専業主夫が、かなり色々な事に造詣の深い知識人で、それなのに中学生の娘の事になるとてんで弱く、その会話も読んでいて楽しいです。

    また、主人公の蘊蓄も、なかなか面白く、それを土台に謎解きがされていくのは、見事だなぁと思いました。

    人によっては、その蘊蓄が押し付けがましくて無理って思われるかもしれませんが…

  • …蘊蓄系ミステリっぽい何か。
    蘊蓄はややしつこいまでに披露されます。

    あまり面白くなかったです。
    いやつまらないわけではないんだけど。
    なんかあまり面白いと思えなかった。
    後に何も残らないというか。
    感想が特に出てこない。
    どことなく心理的な話になるからでしょうか。
    私は、人の心理を描く話は理解できなくて苦手なので。

  • 主夫と思春期真っ只中の娘の連作集。壊れた人形の正体、花言葉の暗号、娘の家出と結末が優しい短編が並ぶ。生意気盛りの娘との接し方に悩む父親の心中がリアルで楽しい。どんな話でもユーモア色を失わなかったのが作品全体のハートフルな色合いとよくマッチしている。個人的には万年筆とビスマルク氏と言う短い作品がよかった。万年筆と塩の製法の原理が同じと言うのは全く気が付かなかったし、意外。勉強させていただきました。ただタレーランはそんなに人気のある人物ではないんですけどね、本国でも。

  • 日常の謎ミステリー

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著者プロフィール

1971年群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。2003年、第42回オール讀物推理小説新人賞を「キッドナッパーズ」で受賞しデビュー。15年に『東京帝大叡古教授』が第153回直木賞候補、16年に『家康、江戸を建てる』が第155回直木賞候補となる。16年に『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)、同年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。18年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。近著に『ロミオとジュリエットと三人の魔女』『信長、鉄砲で君臨する』『江戸一新』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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