ドミノ倒し

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 661
感想 : 127
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027186

感想・レビュー・書評

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  • 最終章はタイトル通り、ドミノ倒しのように謎が解けていきます。ポップな装丁と文体に明るい雰囲気だと気軽に読んでいました。十村は自信はありふれているがビビりで的外れな探偵…というイメージだったのですが…。十村が推理してきたことは決して的外れなことばかりではなくてむしろ核心をついてました。犯人は誰なのか、気になって一気読みしましたが、まさかこんな展開…恐ろしかったです。月影市が怖いというイメージだけが残ってしまい、謎の重要な点に関しては消化不良かもしれません。

  • 探偵の『十村』は、亡き恋人の故郷『月影町』で事務所を開いていたが、一向にまともな依頼は舞い込んでこない。そこへ恋人によく似た妹が、元彼の殺人容疑を晴らしてほしいと訪れる。
    友人でもある警察署長に聞いたところ、同じ傷跡が付けられた殺人事件が過去にあり、他にも数件の未解決殺人事件があるのだという。
    刑事の嫌がらせや正体不明の脅迫を受けつつも、それらの事件について調べる十村であったが・・・。


    コメディ仕立てのミステリーなのだろうか。
    ドミノ小説好きとしては読まなくては!と思ったのだけれども、んー・・・私の中でドミノと言うのは玉つきのように繋がって行くものなのだけれども、これは横に並んでいるだけのような。
    よく似た妹を出しているので、双子の姉も何かにかかわっているのだと読んでたのに、あまり意味もなく残念。
    ギャグに走り過ぎていて突っ込みどころ満載だし、各キャラが鬱陶し過ぎる。

  • 久し振りの貫井徳郎さんの作品でした。

    月影市で探偵事務所を営む主人公十村のもとへ
    亡くなった恋人そっくりの女性江上友梨が
    事件の捜査依頼にやって来ました・・・。
    一度月影市を出て東京で暮らしていた世良朱美という女性が
    死体で発見され、
    その犯人として自分の元恋人が疑われているから
    自分の元恋人の濡れ衣を晴らして欲しいといいます。
    現在の月影市の警察署長は十村の幼なじみがしています。
    そんなことは警察がやるだろうと思いながらも、
    亡き恋人の妹の言葉にのり、
    探偵十村は、どんどんと、
    月影市でおこった未解決事件の謎にせまることになりました。
    ひとつの未解決事件の犯人がわかったとき、
    ドミノ倒しのように、次から次へと未解決事件が解明されていきました。
    そして、探偵十村にも死の恐怖が・・・・。

    軽いテンポでユーモラスに書かれた推理小説ですが、
    そのテーマは・・・いやー、恐かった。
    これが貫井さんだからこんな風に書くことが出来るのであって、
    少し前の横溝さんとかだったら、
    完全な恐怖ミステリーになってしまうのではないでしょうか。(笑)

    途中登場してたちまち消えた世良朱美の双子の姉や
    十村に逃げることを勧めた幼なじみの警察署長の存在が
    うやむやになったようなラストが惜しまれます。
    このラストも・・・
    実は読者の想像をかきたてる怖いラストとなっていました。

    もしかして本当にこんな地域があるのでは??
    と思ってしまうような作品でした。

  • 田舎町の気分はハードボイルドなヘタレ探偵が,「友達の無実を証明して欲しい」という依頼をきっかけに次々と事件に関わっていく話。
    雰囲気はユーモアミステリ的だが,貫井徳郎的な黒さもあり。
    終わり方はやや消化不良。

  • #読了。亡くなった恋人の故郷・月影で探偵をしている十村のもとへ、元恋人の妹・友梨から元カレの殺人容疑を晴らしてほしいという依頼が。
    十村は幼馴染みのキヤリア警察署長から情報を得つつ捜査を進めると、関係があると思われる未解決殺人事件が幾つも挙がってくるが。。。
    ドミノ倒しというタイトルから、一つの事件が伏線に次から次へと推理していく・・・と勝手に思って読んだが、これはちょとないのでは。。。

  • 主人公がヘタレで無能という設定は珍しくおもしろい。
    他のレビューにある通り、結末は読めたかな。

  • いままでの貫井さんとはすこし変わった小説。
    ドミノ倒しという題名から結末がすこし読めた。
    最後も微妙なおわりかたで、すっきりしない。

  • ドミノが倒れていくように謎が明らかに。貫井徳郎は固そうなイメージがあったので読んだことがなかったがこれは軽い。ファンの人からの評価は低いようだ。

  • あんまり登場人物に感情移入できなかったなあ。もうちょいシリアスな展開になるかと思いきや、ちょっとメタミス。

  • 亡き恋人の出身地、地方都市の月影市で探偵業を営んでいるが、あるとき恋人の妹が依頼人として事務所にやってきた。依頼内容は殺人事件の容疑者として元彼が容疑をかけられており、その無実を証明して欲しいというものであった。しかし、これをきっかけにこの県で起きている未解決の殺人事件が続々と関連を持ち始める。これに不審を抱いた幼馴染で東大卒キャリアの月影署長と事件の真相を追うが、次々と妨害や脅迫を受け身の危険さえ感じることとなる。それら一連の事件には月影市のとんでもない風土が反映されていたのであった。この著者の作品としては、まぁそれほど優れたものではない。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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