ぬいぐるみ警部の帰還

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 308
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027193

作品紹介・あらすじ

「お弁当ぐるぐる」(『赤い糸の呻き』所収)から生まれた、音無警部(←ぬいぐるみ好き)&則竹女史(←音無にぞっこん)コンビが活躍する、ユーモア本格推理。五編収録。

感想・レビュー・書評

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  • 短編連作には複雑すぎる心理と真相。「類似の伝言」の愛の在り方が凄まじい。

  • 映像でみてちょうどいいくらいかも(映像化されてないけど)。ちょっと読むのは浅め。

  • 殺人事件の現場にあったぬいぐるみたちが語る事件の真相とは。

    ぬいぐるみをこよなく愛する超絶イケメンの音無警部。
    個性豊かな部下の江角と桂島と佐智枝。

    会社経営者の娘の死と、開けられた金庫とベッドにころがっていたうさぎ。

    自転車に乗っていた中高生たちのいっけん無差別による殺人事件。被害者の文化祭で展示されるぬいぐるみのために、事件解決に全力を注いだこと。

    人間関係がないに等しかった写真が趣味の自宅で殺害された被害者が持っていたのは、天涯孤独を埋めてくれるプレゼントされたぬいぐるみで、それによって導かれた犯人。

    マンションをアトリエにしていた画家の卵の男の殺人事件で、被害者のモデルをしていた青年が母に送ったぬいぐるみと、彼らの関係と、すぐ近くにいた犯人。

    歳の離れた夫の義母の介護に疲れてしまった若い妻と、人生に絶望していたヘルパーがかけの印に使ったぬいぐるみと誘拐劇。

    上から目線だけど、ありきたりすぎず、わかりにくくもなく、わかりやすくもなく、ちょうど良い事件。

  • 帰還?と思ったら一つ前作品があるんですね。そちらを先に読んだ方がもっとキャラがつかめて楽しかったのかもしれません。一編目はキャラをつかみ損ねているうちに短編なのでさらっと事件解決まで行ってしまった感じがありました。ですがキャラがわかってくるとこの設定がなかなか楽しかったです。事件自体は苦かったり重かったりするものもありますがどれも意外とあっさりしている印象です。もちろん謎解きなどはきちんと計算されていて安心して読めますが。前作が載っているという「赤い糸の呻き」も読んでみたいと思います。

  • 刑事にはもったいないほどのイケメンの音無警部,推理もキレるのだが,ただ一つの弱点は無類の《ぬいぐるみ好き》であること。これぞと思うぬいぐるみを見つけると,そこが殺人犯行現場であろうともお構いなしに欲しくてたまらなくなる。だが,ぬいぐるみがきっかけで真相を見破ることも多々あり。【ミステリ小説としてはちょっと薄味なのが残念】

  • 音無警部といい個性的なキャラが多い作品。
    少しギャグ色が強いのが人によって好みが分かれるところであるが、個人的にはミステリーらしくなく面白かった。
    もう少しで評価4だったんだけど、惜しかった。

  • イケメンキャリア警部なのに、ぬいぐるみ好き。
    ベテラン刑事なのに、ミステリオタク。
    クールで有能なのに、脳内では恋愛妄想。
    コミカルなキャラそろいで、たのしい。
    刑事なのに、殺人現場で「名探偵」「ダイイングメッセージ」といったキーワードにウキウキしてしまう江角が、特に笑える。
    ユーモアミステリだけど、事件そのものはわりとブラック。
    続編もあるようなので、読んでみたい。

  • シリーズものの短編集。
    個性的なキャラクター達が登場人物なのだが、何故かキャラクターをそれぞれ掴めないまま読み終わってしまった…。音無と則竹は掴めたのだが、後の2人が名前と性格で覚えられない(笑)
    ただ、音無のキャラがいまいちたってないのが残念。
    面白い設定なのに、勿体ないと感じる。
    頭の中でキャラクター達が映像として動いてこないというか、全体的にそう感じました。
    あと、推理物なのに、解決部分がどうもスッキリとしない読後感。ちゃんと解決してるのに。
    この不思議に向き合うためにも、次も読みたいと思います。
    でも面白かったです。独特な動機が好みです。

  • 肩のこらない気楽な読み物だよ〜

  • 読み切りだからこそ許された、変態だったのか


    初めの作品の、警部の変態っプリが好きだったの
    ぶっ飛んだ感じが
    単行本まるまる一冊だと抑えさられてて、残念だったなぁ

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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