自殺予定日

著者 :
  • 東京創元社
3.45
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本棚登録 : 682
感想 : 104
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027599

作品紹介・あらすじ

美しく逞しい継母が父を殺した。女子高生の瑠璃はそう確信していたが、証拠はなく警察も信じてくれない。あんな女と一緒に暮らすなんて耐えられない、わたしはお父さんの元に行く。瑠璃は自殺の名所として知られる森に出向くが、“幽霊”の裕章と出会う。彼は瑠璃に自殺を思いとどまらせ、継母が殺した証拠を見つけようと提案する。見つからなければその時死ねばいいと。今日から一週間後。それが瑠璃の自殺予定日となった――。疑念と嘘で絡み合う母娘が迎える結末は?! 大ヒット『暗黒女子』の作者が放つ、一気読み必至の傑作ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 同じ作者の『聖母』が面白かったので、期待して読んだこともあって、自分の中でハードルが上がってしまっていたように思う。
    物語の序盤における瑠璃の少し偏った視点から、おそらくれい子は殺していないだろうと予想がついた。さらに裕章についても、物には触れられるのに瑠璃に触ると消えるという設定からもしかして幽霊ではないのではと予想していた。そんなひねくれた読み方をしたこともあって、特に予想を裏切られることもなく肩透かしを食らったような読後感だった。
    そういうわけで物語の展開としては★3だったが、これでもかというほど畳みかけるようなハッピーエンドに心温まったので★4。

  • 初読みの作家さんだし、タイトルや装丁からも、もっと軽い内容だと思い込んでいたけど、思った以上にいい話だった。幽霊が出てきちゃったり、16歳とは思えないお金の使い方だったり、突っ込みたいところもたくさんあるけど、料理の描写が丁寧だったり、ラストが意外と感動してしまったりして、読むか読まないか悩むぐらいなら、読んでみても損はない1冊。

  • 食べ物の描写がたくさん出てきて、ちょっと凝った料理が作りたくなった。
    忙しい毎日、お腹を満たすだけの料理でなく、食の喜びを感じる生活をしたいなと。

    後半のどんでん返し(?)には、ちょっと拍子抜け。
    ハッピーエンドかー微妙だなーと。
    ただ佐賀美野村もハッピーエンドに含まれ、良かったなとちょっとほっこり。

  • いやまずお父自殺かーい。いい人かーい。るりのために仕事頑張りよったんやん、医者も一緒に頑張ってあげたんかーい。父、死ぬの1日まちがえるとか迷惑すぎか。そして裕章くん見えん演技するとか何者だよ~全然ミステリーでもイヤミスでもなくて拍子抜け。友達もそんな簡単に許すわけないだろ、自殺予定日にものすごいハッピーになる話でした。

     

  • ミステリではなかった。想像の範囲ですべてが終わってしまった感じ。主人公にも共感できなかった。

  • すぐ読み切ったくらい読みやすかったけど、少し浅い気がした

  • 「父を殺したのは、母です。さようなら。いつか母に天罰が下ることだけを願って」
    という衝撃的な帯に目を引かれ購入。
    主人公の少女の父が亡くなり苦悩しつつも立ち向かうその姿に生命力のような力強さを感じました。最終章まで油断出来ない展開に少しずつ読むつもりが読む手が止まらず一気に読了してしまうほど話に入り込んでしまいました。
    自殺予定日というタイトルのためミステリー要素のみかと思いきや、恋愛や友情要素もある内容となっていました。

  • タイトルとは裏腹に重くなくて、一気読み。思考とか行動が飛躍しすぎなのは主人公が高校生だからでカバーできる。怒涛のラスト、真相解明まではいいけれどその後の旅館をオーベルジュに!とか実は幽霊じゃないんだの件はご都合主義すぎるかな…。あとクラスメイトに急に風水語った挙句手作りのお守り渡す女子、そりゃあ浮くわ笑 でも面白かった!

  • 途中でオチは分かったけど
    面白くて一気に読みました。

  • 今までこの人の本は数冊しか読んでないけど、その中では一番面白くなかった。
    多分、主人公が女子高生で考え方や行動が子供っぽいというのと早い段階からこうだろう・・・と大体の真相が読めてしまったからだと思う。

    主人公は両親を亡くし、義理の母親と二人暮らしの女子高生。
    彼女は義理の母親が父親を殺したのではないかと疑っている。
    亡くなった両親が築いたレストランの事業を引き継ぎ、父親の生命保険で散財をする義母。
    その疑いを警察に訴えるも相手にされず、彼女は自分が自殺をする事によって社会に義母の罪を訴えようと決意する。
    彼女が自殺場所として選んだのは昔映画のロケ地になった場所。
    そこで自殺を試みるも失敗。
    そして、そこで自殺したと言う同年配の幽霊の少年と出会う。
    彼は義母の殺人の証拠をつかむため、協力すると言う。
    そして、それが無理な時に自殺すればいいとー。
    それが主人公の自殺予定日となった。

    話自体は面白くなかったが、風水になぞられたレストランのアイディアとか、自殺予定日までを大吉、赤口といった六曜ごとに区切って書かれているのは面白い。
    大まかな真相は予想できたものの、それとは別の事で「ああ、そうだったのか・・・」と意外な真相も隠されていた。
    それに、タイトルからくるイメージとは違い、結末の読後感もいい。
    だから読む人や年代によっては十分に楽しめて読める話だと思う。
    ただ、自分が死んで父の死を殺人だと訴えるという考えはあまりに幼稚で最初から入りこめなかった。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ロヨラ・メリーマウント大学院で映画・TV製作の修士号を取得。2008年、短編「雪の花」で第3回「Yahoo!JAPAN文学賞」を受賞、翌年、同作を含む短編集『雪の花』で作家デビューを果たした。ダークミステリー『暗黒女子』は話題となり、映画化もされた。他の作品に『絶対正義』『サイレンス』『ジゼル』『眠れる美女』『婚活中毒』『灼熱』などがある。

「2021年 『息子のボーイフレンド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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