気まぐれ食堂 神様がくれた休日

著者 :
  • 東京創元社
3.10
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本棚登録 : 195
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027636

作品紹介・あらすじ

自分の店を持つことが夢の料理人・実果は、三ツ星レストランの雇用が決まった矢先にケガをして失業、恋人にも逃げられてしまう。不運が重なり落ち込む彼女だが、「これは神様がくれた休日なんだ! 」と吹っ切り、夏休みをかねて瀬戸内海の小島を訪れることに。そこで待っていたのは、気まぐれで営業しているという不思議な食堂。食堂を通じて島の人々とふれあいながら、実果はすこしずつ夢と向き合っていく――。ゆったりとした時間が流れていく、夏休みのような小説。

感想・レビュー・書評

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  • 青春ミステリーだけど爽やかさが小気味良いですね‼️キャラクターも魅力です。若竹七海の毒気を抜いたような読みやすさと面白味が一気読みでした⁉️

    • ひだまりトマトさん
      瀬戸内に住むものとしてもお勧めの一品です。キャラクターがみんな気持ちよく過ぎだけど立ち直り小説もアリです⁉️
      瀬戸内に住むものとしてもお勧めの一品です。キャラクターがみんな気持ちよく過ぎだけど立ち直り小説もアリです⁉️
      2021/06/13
  • つまずいた主人公が、リスタートするまでの物語。
    ほっこりする猫たちがいっぱいの、瀬戸内海の小島。
    家族のような、アットホームな村民たち。
    悪意がまったくなく、誰もがいい人で、ほのぼの。
    美しい自然と、のんびりしたスローライフ。
    展開はやや単純で、あっさり。

  • ミスしたりでちょっと疲れた女性のシェフが、骨休めに来た離島で、自分の見つめなおしてやる気を取り戻すお話。疲れているときはやっぱりこういう暖かいストーリーが身に染みる

  • 傷つき落ち込む心が洗われる美しい海、のんびりとした島の風景、美味しそうな郷土料理。島の食材で、実果が作るイタリアンも素敵です。

  • 怪我をして失業。入院中に恋人にも去られてしまった傷心の主人公が瀬戸内海の島でのんびり休暇を過ごしている。
    そこでの出会いを通じて自分を見つめ直し、新しい生活に向けての英気を養う物語。

  • サラリと読める。「食堂」とつきのでもっとご飯のこと読みたかった~!

  • イタリアンシェフの主人公が、リハビリのために一夜限りのイタリアンレストランを開店させた日の充実っぷりが気持ちよかった。客のことを考え、いかに快適に過ごしてもらうかを考えた末の大盛況っぷりに、自分も何かを成し遂げたかのような快感を味わえる。

    人生に行き詰まった人のための、束の間の休暇。その後に待っている社会復帰に、目をそらさなかった主人公の強さに拍手!

  • 「泊まる」
    暮らすような旅がいい。
    いくら何でも、あれだけの年月を共にした者に対する別れ方ではないだろう。
    せめて別れの言葉だけでも直接伝え、二人で貯めた資金なら話し合いで割合など決めるべきだろう…。

    「作る」
    ちょっと変わった思い出作りに挑戦。
    苗字や名前から少し文字を入れ替えたり足したりすると、からかいがいのある名前になる人が皆経験した事だろうな。
    好きだからちょっかいをかけたくなると言うが、度を過ぎればただ嫌われるだけなのにな。

    「見る」
    目と心を研ぎ澄ませば毎日が発見。
    普段は気にしないような事でも、旅に出る事によって見える世界が変わって当たり前だった事が違うように見えるかもしれないんだよな。
    都会じゃ中々見えない満天の星空を見た時の感動は、驚くぐらい心を鎮めてくれると同時に凄いの一言に尽きるんだよな。

    「買う」
    未来に繋がる買物を。
    一度立ち止まってしまうと、次に歩き出す一歩が何故か怖くて中々踏み出す事が出来なくなってしまうんだよな。
    一人では進めなくとも、誰かが少し手を引いてくれるだけで真っ暗だった道に明かりが点って恐る恐るでも小さな一歩が踏み出せるようになるかもしれないんだな。

    「食べる」
    美味しさを決めるのは味だけじゃない。
    いくら職から離れていようと、身体は感覚を覚えているだろうし即席といえど普通の人には出来ない味を作ることが出来るから凄いよな。
    狭い店でも沢山の人に楽しんで貰えるよう考えた彼女は、既に相手の事を考え店を運営できる人なのではないだろうか。

    「遊ぶ」
    時には子どものようにとことん遊ぼう。
    心の整理には人それぞれ時間が必要で、彼女にとって島での生活の終りが丁度そのタイミングだったのだろうな。
    彼女が滞在した短い間にも沢山の繋がりは増え、再び来ようと思えるような場所になったのはとても素敵な事だな。

  • 怪我の為失業し恋人にも逃げられた二十八歳の調理師の実果が夏休みを瀬戸内海の島で住むように過ごす。猫や子供達や何かと関わって来る同年代の島住み旅行者の安藤との交流。深入りしない無口な三河がスパイス。実果が取り仕切る一夜限りの食堂の目まぐるしさにわくわくした。海が綺麗で、癒されてまた進み出す実果が爽快。

  • 仕事と恋人を同時に失った実果。
    小さな島の民宿で過ごす1カ月。
    料理を一緒に準備して、釣りに行き、干した布団で猫と昼寝。
    そんな実果が白猫に案内されて見つけた「気まぐれ食堂」。
    無邪気で元気な島の子どもたち。
    フラフラと過ごす、安藤。
    実果の心にポッカリとあいた穴。
    それは何なのか。
    何なら埋めることが出来るのか。

    民宿でタミが作る地元料理。
    三河が無造作に出した料理。
    実果が必死で作り出す料理。
    どれも美味しそう!なはずなのに、匂いがしない、味がしない。なんだろう。それがとても残念。



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著者プロフィール

有間カオル (ありま・かおる)
『太陽のあくび』で第16回電撃大賞メディ アワークス文庫賞を受賞しデビュー。
他に『 魔法使いのハーブティー 』、『 招き猫神社のテンテコ舞な日々 』( KADOKAWA )、 わすれな荘シリーズ ( 角川春樹事務所)、『気まぐれ食堂 神様がくれた休日 』( 東京創元社 )、『 青い花の下には秘密が埋まっている 四季島植物園の静かな事件簿 』(宝島社) など 。

「2022年 『氷住灯子教授と僕とYの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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