マンアライヴ (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488110222

作品紹介・あらすじ

【名作ミステリ新訳プロジェクト】大風の吹き荒れる午後、ロンドンの下宿「ビーコン・ハウス」に住まう三人の男と下宿の女主人の姪ダイアナ、その友人の女相続人ロザマンドは庭に飛び込んできた奇妙な男イノセント・スミスと対面する。新たな下宿人となった彼が巻き起こす騒動を巡って開かれた私的法廷の行方は? 巨匠チェスタトン幻の長編、待望の新訳にて登場。

感想・レビュー・書評

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  •  はじめの50ページ辺りまでは、一体どういう話なのか良く分からずなかなか読み進められなかったが、イノセント・スミスの不可解な行動ー会って間もない女性にプロポーズする、拳銃を撃って危うく人を殺しそうになる、プロポーズした女性を置いて馬車で逃げようとしながらまた戻ってくるなど〜を見て断罪しようとする側と、弁護しようとする側との間に繰り広げられる私設法廷での不思議なやり取り。

     チェスタトンならではの哲学的な思いに誘われる作品。中編ではあるが、連作短編のような構成で、スミスの不可解な行動の意味が徐々に解き明かされていく過程が面白い。

  • チェスタトンはブラウン神父しか知らなかったが、こんな作品もあったのか。
    目眩く展開に圧倒されながらもどこか心地よい風が強く吹いている感じで読んだ。風の描写があったから、それがとても目に浮かぶものだったから、嵐の高揚感、黄昏前の開放感、子供っぽさ、そういうものを呼び起こしたせいかもしれない。

    久しぶりに引き込まれる文を読んだ。

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著者プロフィール

G. K. Chesterton

「2008年 『知りすぎた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

G・K・チェスタトンの作品

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