たとえ天が墜ちようとも (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488136093

作品紹介・あらすじ

高級住宅街で女性が殺害された。刑事マックスは、被害者の夫の刑事弁護士プルイットに疑いをかける。プルイットは元弁護士で大学教授のボーディに潔白を証明してくれと依頼した。ボーディは引き受けるが、それは命の恩人である親友のマックスと敵対することを意味していた。たとえ友情を失おうとも、正義を為すべく対決するふたり。予想外の展開となる白熱の陪審裁判の行方は。『償いの雪が降る』の著者が描く激動の法廷ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • うどんは好きですか?

    うちは家族みんな好きなんですよね
    そしてうどんといえば讃岐うどん
    讃岐うどんといえば丸亀製麺ですよねw
    安くて美味しい!

    先日暑かったのでざるうどんなんかいいかな?と奥さんと一緒に行ってきたんですが
    奥さんはトマたまカレーうどん食べてましたw
    暑いときこそ熱いもの食べる派なんですよね
    自分は暑いときこそ熱いもの食べる…はぁあ?なので初志貫徹でざるうどんを食べましたよ

    そして丸亀製麺といえば種類豊富な天ぷらですよね
    中でも『かしわ天が美味しいのよ』なんちて

    さて『たとえ天が堕ちようとも」です

    『償いの雪が降る』に続くエスケンス2作目です
    変なダジャレにしちゃいましたが邦題がかっこいいですよねもうセンスしか感じないです

    中身の方は今回法廷ものなんですが単純な法廷ミステリーでは終わらす色々詰め込まれてます
    色々詰め込まれてるけどごたごたしてないところがさすがでした

    二人の主人公がかっこいいんすよね
    二人の信念とか決して譲らない矜持

    「天堕つるとも、正義を為せ」

    かっこいい!

    • ひまわりめろんさん
      命にかかわることなのでちゃんと言っておかないといかんのですよ!
      命にかかわることなのでちゃんと言っておかないといかんのですよ!
      2022/05/29
    • hiromida2さん
      ごめんなさい。(>人<;)
      うどんからのシメで、ついつい(・・;)
      もっと気をつけます(o^-^)ゞ
      ごめんなさい。(>人<;)
      うどんからのシメで、ついつい(・・;)
      もっと気をつけます(o^-^)ゞ
      2022/05/30
    • 土瓶さん
      (ノ-_-)ノ~┻━┻
      なんでやね~ん
      (ノ-_-)ノ~┻━┻
      なんでやね~ん
      2022/05/30
  • 熱い法廷ミステリ、の一冊。

    女性殺害事件を発端に繰り広げられる、親友同士の刑事と弁護士の熱い闘い。

    前作とはまた毛色が違うものの今作も読み応えありで面白かった。

    親友かつ、心に傷を抱えた刑事マックスと弁護士ボーディ。

    二人の過去、心情を美と繊細な描写で描きながら、決定的な証拠だけがないもどかしさを抱えて熱い正義への闘いへと読み手をいざなう。

    ようやく幕が閉じた闘いの余韻もほんの一瞬。
    この魅せ方、展開、最後の最後まで誰もが迫られる選択、決断に気が抜けない。

    ラストは誰もが間違いなくこのタイトルを噛み締めたくなる良作。

  • 前作『償いの雪が降る』と同じく★5コ以上の作品!

    今作の主人公は前作にも登場したマックス・ルパート刑事とボーディ・サンデン

    前作主人公のジョー、ライラそしてジェレミー
    じゃないの…、と読み始める前は残念に思っていたけど…
    マックスさん、ボーディさんごめんなさいm(_ _)m
    あなた達二人で充分満足でした!お腹一杯です♪

    で、今回はボーディは本当に大変だったと思う
    妻殺害の疑いをかけられた友人のプルイットを弁護するのか、そうすれば親友のマックスと敵対することになる

    もし、あなたならどうします?ボーディが出した答えはいかに…?

    そして、マックスもボーディも果たすべき正義に対し向き合う姿勢はカッコいい!
    「フィーアト・ユスティティア・ルアト・カエルム "天堕つるとも、正義を為せ"」


    とにかく今作も最高です!ぜひ読んでみて下さい♪

    • 1Q84O1さん
      ほん3さん

      こんばんは♪

      『償いの雪が降る』本当良かったですよね~

      ルパート刑事、ボーディが主人公の今作も良いですよ!
      ライラもちょっ...
      ほん3さん

      こんばんは♪

      『償いの雪が降る』本当良かったですよね~

      ルパート刑事、ボーディが主人公の今作も良いですよ!
      ライラもちょっと登場しますし

      ぜひ読んでみて下さい!
      電車で読んでいると、もしかしたら「そんなに面白いの?」ってまた声をかけられるかもしれませんね(^^)

      ほん3さんはもう読んでいるみたいですが、わたしは次の『過ちの雨が止む』に行きたいとおもいます♪
      2022/11/15
  • アレン・エスケンスの邦訳2作目。
    「償いの雪が降る」では普通の大学生ジョーが事件に巻き込まれて行きましたが、それを助けてくれた刑事と弁護士が主役です。

    高級住宅街で事件が起きた。
    刑事マックス・ルパートは、被害者の夫プルイットを逮捕する。
    夫のほうは、ボーディ・サンデンに弁護を依頼。教授で弁護士でもあるボーディは、冤罪を巡ってジョーの力になってくれた人物であり、マックスの親友でもあるのだ。
    親友同士の対決…
    どちらも正義感が強く、ごまかしもしないが、譲りもしない。

    マックスは妻ジェニの交通事故死が解明されていないことをいまだに引きずっています。
    ボーディにも苦しみがある。
    「たとえ天が墜ちようとも」というタイトルは、「正義を為せ」と続く。

    1作目は長い時間をかけて熟成されたデビュー作で、若者の成長譚でもあるので、独特な厚みと細やかさがありました。
    2作目の雰囲気は、プロ同士の話。
    アメリカのミステリにある刑事もの弁護士ものの手堅いタイプという印象ですが、作者自身が25年もキャリアのある刑事弁護士だった裏打ちもあり、法廷の説得力がさすがです。

    ジョーの恋人ライラも仕事に関わっていて、成長したジョーの姿も垣間見せてくれます。
    こうした関係性が世界を膨らませていて、皆いい人たちばかりなために、嬉しさを倍加させてくれます。

  • 「償いの雪が降る」
    「過ちの雨が止む」
    「たとえ天が墜ちようとも」
    一作目を読んだ後、このタイトルは秀逸だなと…
    二作目のあらすじから、タイトルが意味するラストが用意されてるぞと…なるほど(T-T)

    否が応でも期待高まるこのタイトル!

      「たとえ天が墜ちようとも」


    弁護士復活のボーディーが何度も心に誓うこの言葉
       ”天墜つるとも、正義を為せ‘’

    ボーディー・サンデンが格好良すぎ!

    エスケンスのタイトル格好良すぎ(//∇//)

    そして今回もラスト爽快でございます!満足!


  • アメリカの作家アレン・エスケンスの長篇ミステリ小説『たとえ天が墜ちようとも(原題:The Heavens May Fall)』を読みました。
    アレン・エスケンスの作品は1年半前に読んだ『償いの雪が降る』以来ですね。

    -----story-------------
    この絆が断ち切られても、
    彼らは陪審裁判を戦い抜く。
    刑事と弁護士、親友同士の正義が衝突する!
    『償いの雪が降る』の著者の鮮烈な法廷ミステリ

    高級住宅街で女性が殺害された。刑事マックスは、被害者の夫である弁護士プルイットに疑いをかける。
    プルイットは、かつて弁護士としてともに働いたボーディに潔白を証明してくれと依頼した。
    ボーディは引き受けるが、それは親友のマックスとの敵対を意味していた。マックスとボーディは、互いの正義を為すべく陪審裁判に臨む。『償(つぐな)いの雪が降る』の著者が放つ激動の法廷ミステリ! 
    解説=若林踏
    -----------------------

    2016年(平成28年)に刊行されたアレン・エスケンスの長篇第3作です。

     ■第一部 死
     ■第二部 ディフェンス
     ■第三部 公判
     ■解説 若林踏

    マックス・ルパートはミネソタ州ミネアポリス市警の有能な刑事……彼は高級住宅街の路上で発見された女性の遺体を相棒のニキ・ヴァンと調べ、被害者の夫であるベン・プルイットを容疑者とみなす、、、

    プルイットはかつて裁判でマックスを不当に追い詰めるようなことをした、いわば因縁の相手……そして刑事専門弁護士であるプルイットは、かつていっしょの事務所で働き、現在はロースクールの教授をつとめるボーディ・サンデンに自分の潔白を証明してほしいと依頼する。

    ボーディ・サンデンは過去に法廷弁護士として働き、数々の裁判で勝利をおさめてきた……しかしある事件がきっかけとなり、弁護士は引退、、、

    とはいえ資格はそのままなので、かつての仲間であるプルイットの弁護を引き受け、数年ぶりに法廷へ復帰する……マックスもボーディも信頼に足る好人物であり、どちらも真摯に事件を追い、真相のために法廷で戦うことになる……。

    面白かったー アガサ・クリスティ作品の『検察側の証人』的な面白さでしたね……刑事のマックス・ルパートと弁護士のボーディ・サンデンの出会い、そして友人として固い絆を結ぶに至ったきっかけの事件や、マックスの妻が亡くなったときの涙がにじむような切ないエピソードも語られ、双方に感情移入してしまいました、、、

    親友同士の刑事と弁護士が、検察側と弁護側に分かれて対立し、法廷で戦う! 心が揺さぶられ、胸を打つ展開ですよねー どちも応援した気持ちになっちゃいましたね……二人がとても魅力ある人物として描かれているだけに、葛藤が強まるんですよね、、、

    そして、検察官と弁護士のテクニカルな駆け引きのリアリティが物凄くて、刑事による捜査小説とリーガル・サスペンスの面白さ、バランス良く両方をしっかり味わうことができることも本書の魅力です……想定外の真相が明らかになる結末も鮮やか! 人物の描写とミステリの要素、両社の歯車が巧い具合に噛み合う感覚がむっちゃ心地良かったですね。

    アレン・エスケンスの他の作品も読みたいなー

  • 前評判に違わぬ面白さ。
    親友の二人が、一つの事件で刑事と弁護士として対立することになってしまう。
    二人の心理の描き方がとてもとても丁寧で、過去も自然な流れできっちりと書き込まれていて、まるで不足がない。
    なので、シリーズものだとは解説を読むまで気づかなかった。
    組み立てが上手く、絶妙のタイミングで息を飲む一文が投げ込まれる。
    訳もとても良かった。
    タイトルに繋がるテーマも良い。
    他の作品もぜひ読みたい。

  •  状況設定が凄い。前作『償いの雪が降る』では、若き大学生ジョー・タルバートの眼を通して、ヴェトナム戦争を引きずる余命幾ばくもない三十年前の殺人事件の容疑者の真実を探るという作業のさなか、ジョー自身やそのガールフレンドであるライラ・ナッシュを襲うハードな運命と歴史の闇が彼らに試練と経験を与えることになった。

     前作でも登場の刑事マックス・ルパートと弁護士ボーディ・サンデンは、彼らがダブル主人公として実に印象深い活躍をする本作に限らず、その後のアレン・エスケンス作品にはおなじみのメンバーともどもそれぞれレギュラーやセミレギュラーとなって登場するらしい。本書では姿を見せない前作の主人公ジョーも、今後の作品で変身を遂げてきっと登場することだろう。作者は、決して決まったキャラクターによるシリーズ小説ではなく、どれも独立作品だと語っているらしいが、読者の楽しみとしては、活き活きとした魅力的なキャラクターが何人もいるこれらの物語、やはり彼らの人間としての変化や個性は忘れずに、そこをも楽しんでゆきたいと思う。

     さて最初に戻る。状況設定が凄いのだ。本作では刑事マックスと未解決事件となってしまった妻ジェニの交通事故死が一つのストーリー。一方でマックスの差し出した容疑者を弁護する側に回るボーディとその助手ライラの物語がマックスと対峙し、双方がやがては法廷で激突するという構図を描く。どちらも愛すべき主人公なのに、どちらかが勝ち、どちらかが敗れる? この設定がともかく凄いのだ。作者はどのような結末を我々に提示するのだろう? その疑問に終始付き纏われつつ、複雑な想いで、二人の男たちの正義や強さや弱さにまでも情を移してゆく、という、実に複雑な心的作業を読書中ずっと強いられるのだ。

     無論、最後にはこれらの大いなる疑問に答える真実が待っているはず。

     前作のレビューで、こういう一段をぼくは書いている。

     『全体はミステリ色でありながら、ほとんど冒険小説と言っていい。男の矜持。気位。そして人生の傷の深さと、再生へ向かう意志と友情。そうした人間的な深き業と逞しさとを含め、時にダイナミックに、時に静謐に描かれた、相当に奥行の感じられる物語である。最近、冒険小説の復権を思わせるこの手の小説が増えてきた。シンプルに喜ばしいことだ、とぼくは思う』

     本書でもこのことは言えると思う。『ザ・プロフェッサー』『黒と白のはざま』のロバート・ベイリーについてもぼくは思うのだが、人間の気位を描いた魅力的な主人公を描く小説は、ミステリーというよりも、ヒギンズやマクリーンの系譜を継ぐ冒険小説のような作家ではなかろうか。もしくはジャンルはどうであれ、<生き様>に拘る主人公たちの胸の熱くなる物語を描く作家は、現代には極めて稀なように思うので、ぼくはこのような本に単純に燃えるのだ。

     さて本書は冒険小説どころか法廷小説でもある。真実を追い求めつつ、法廷で既に進められた審議をどのように決着し、検察側、弁護側がどのようにこの出口のなさそうな迷路を小気味よく脱出してくれるのか、という一事にしか作品の終わりはないような気がする。だからこそこの作品の持つアクロバティックな終盤が魅力だ。

     今年の『このミス』が10月頭の投票だったため、ぼくは10月に読んだこの作品を入れていない。でも従来通りこれが11月締め切りの投票であれば、ぼくは年間傑作6選の上位にこの作品を押し込んだことだろう。順位はともかく、安全牌の作家がまた一人、ここに登場。アレン・エスケンスの名は、人間の正義と情熱を優先する上質な書き手として是非記憶にとどめて頂きたく思う。そして本書は翻訳二作目の傑作である、と。

  • 『償いの雪が降る』に出てきた刑事と教授(弁護士)が主人公。
    読んでいなくてもまったく支障はないけど、彼らがどちらも信頼のおける人物で、いい友人同士ということがわかっているとより一層、その二人が対立しなければならない状況のつらさが浮き彫りになる。

    女性が殺害され、その夫が疑われる。なんとか犯行を証明しようとする担当刑事と、依頼人の無罪を証明しようとする弁護士、その両側からの視点で描かれる。
    どちらも正義のために力を尽くしているのがわかるだけに、片方に有利な事実が判明すればもう片方には不利ということになり、読んでいるこちらはとても複雑だ。ただ、どちらかというと弁護側に肩入れしたくなるかもしれない。
    刑事は数年前の妻の死を引きずっており、その危うさは本人も自覚していて、思い込みで間違った方向に舵を切ってしまうのではないか、という不安がつきまとう。違法に証拠をでっちあげるとは思わないけれど、どこか信用しきれない。
    一方、弁護士の方も過去に苦しめられているが、それはむしろ「絶対に罪のない人を有罪にしない」という信念を強固にしていて、有利に働いているように思う。

    リーガル・サスペンスが面白いのは、真相さえわかればいいわけではないところ。起訴して有罪にできるか、あるいは無罪にできるか。そこには政治的な思惑も絡んできて一筋縄ではいかない。
    どちらの主人公も人の道に反することはしないと信じられるので、その点ではストレスなく読むことができた。

    翻訳ではこれが2作目だが、実際はこの前にマックスの弟の事件が、そしてこの後にジェニの事件についての話もあるらしい。できれば刊行順に訳してほしかったなあ。
    ひとまず翻訳3作目を早く読みたい。こちらは『償い〜』と同じくジョーが主人公とのこと。

  •  アレン・エスケンスの2作目(実際には3作目らしいが)。大仰なタイトルは、正義を為せという句に続く。警察官マックスと弁護士ボーディ、親しい友人同士が検察側と弁護側として法廷で敵対する。もとより私情をはさむ余地はなく、たとえ友を失うことになっても正しいと思うことを為さねばならないという意味だ。犯罪自体は単純で、いたるところに防犯カメラのある現代では、見え透いたアリバイを崩すのは難しくない。なのにこいつはどうみても怪しいよなという容疑者が一旦有罪になりながら逆転無罪になってしまう。それで終わり、なわけはない。あと1日辛抱すれば自由の身だったのにアホな自己顕示のために真相がばれてしまい幕。このへんのひっくり返し方はなかなかうまく、ミステリ的にも上々の仕上がりで、単なる人間ドラマだけに終わっていない。マックス夫人のひき逃げ事件のからませ方はどうだったかな。故殺にしては結局真相不明だし、ちょっと中途半端な気がしないでもない。

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