思考機械の事件簿 3 (創元推理文庫 M フ 4-3)

  • 東京創元社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488176037

感想・レビュー・書評

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  • 思考機械の3作目。

    新聞記者ハッチの挿絵がのっていた。
    思っていたよりすかした感じで、
    ちょっと笑えた。
    ピエロ役ともいうべきマロリー刑事は、
    可もなく不可もなく。

    唯一の長編「金の皿盗難事件」は、
    さすがのドゥーゼン教授にも予想外の事態が発生して、
    二転三転していて面白かった。
    もやもやした終わり方、
    とくに動機が不明で終わってしまう話が散見される中、
    納得のいくところまで話が進んだのもよかった。
    はっぴーえんどだったし。

    アメリカの作家でありながら英国でも人気を博し、
    それゆえか英国を訪問した帰りに、
    タイタニック号の遭難事故に巻き込まれたとは残念。

  • 思考機械ヴァン・ドゥーゼン教授もの第三弾。思考機械初登場長編「金の皿盗難事件」他6つの短編を収録。第1巻のあとがきで、思考機械がチラッと出て来るらしいと紹介されていた金の皿ですが、ワトソン役のハッチ記者もマロリー部長刑事もしっかり登場する作品。思考機械シリーズの特徴は「発端の謎」の面白さにある。だからこそ思考機械が興味を持つのだがミステリとしての魅力もそこが担っている。第3巻は各編に挿し絵が入ってるのだが何故だろう

  • 3

  • 前の二冊と比べて不満が多い。短編の最初にある解説にネタバレがあるのはいただけない。「金の皿盗難事件」は「気がつけよ」ってひどさがある。しかし若いご婦人に抱きつかれて戸惑う思考機械は珍しく、微笑ましい。

  • 思考機械の異名を持つヴァン・ドゥーゼン教授の傑作集です。
    短篇6編と唯一の長編「金の皿盗難事件」を収録しています。
    「金の皿盗難事件」は仮装舞踏会の夜、ランドルフ邸から貴重な金の皿が紛失します。
    犯人達は仮装姿のまま逃走します。
    新聞記者のハッチは独自の調査で大学の同窓生に辿りつきますが、友人は肝心な事は何1つ答ようとしません。
    彼は盗難事件の犯人なのか分からないまま物語は進んでいきます。
    第3部で思考機械は登場しますが、それまでは登場しません。
    思考機械の推理はやはり素晴らしいです。

  • 思考機械もの。短編集。思考機械の唯一の長編「金の皿盗難事件」や思考機械初めての事件と思われる「消えた女優」等6編を含む短編集。金の皿盗難事件や消えた女優以外はこれといってあまり有名な作品は収録されていないと思いますが、思考機械の推理が冴え渡る短編なのは相変わらず。作品的にはどれも面白く、あまり当たり外れがありません。そして、最後の解説にある思考機械ものの兆候というのは、本作を読んでから再度読み直したくなりますね。ぜひ、思考機械ものの最終短編集として読むといいかも。

  • 2集目に比べて全体的に完成度が下がったように感じた。
    事件の展開に意外性がなく、トリックも捻りがない。思考機械の思考機械たる描写も弱い。
    巻末の中篇も期待ハズレだったなあ。
    ただ挿絵は素晴らしかった!

  • 『消えた女優』
    思考機械最初の事件。楽屋から消えた女優。チョコレートと運び出されたトランクの謎。催眠術師。

    『ロズウェルのティアラ』
    盗まれたティアラの宝石。消化不良で死んだインコ。

    『緑の目の怪物』
    遊び歩く婦人の浮気を心配する貴族。婦人の仕返し。

    『タクシーの相客』
    ハッチが乗り合わせたタクシーの相客の女性。盗まれたネックレス。

    『絵葉書の謎』
    暗号が書かれた三枚の絵葉書。盗まれたダイヤモンドとレイトンの犯罪。

    『壊れたブレスレット』
    覆面の女に尾とされたミス・ハーディング。祖父から送られたブレスレットの謎。隠された紙と偽の令嬢。

    『金の皿盗難事件』
    仮装パーティーから盗まれた金の皿。送り返されまた盗まれた皿の謎。

    2007年3月21日購入

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著者プロフィール

ジャック・フットレル(Jacques Futrelle)
1875年アメリカ・ジョージア州生まれ。劇場支配人などを経て、新聞王ウィリアム・ハースト傘下の「ボストン・アメリカン」紙の編集者になる。1895年、作家L・メイ・ピールと結婚。1905年、「ボストン・アメリカン」に「思考機械」シリーズ第一作「十三号独房の問題」を発表。1912年、タイタニック号の沈没事故により死亡。このとき、「思考機械」シリーズの数篇が彼の命とともに失われたとされる。

「2019年 『思考機械【完全版】第二巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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