ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
3.58
  • (22)
  • (61)
  • (65)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 616
感想 : 60
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488178055

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ヴァイオリン製作の聖地、イタリアはクレモナ。そのクレモナのヴァイオリン製作者・職人仲間がある日、何者かに殺されるところから、ストーリは展開していく。犯人を捜すのは、同じく初老のヴァイオリン職人仲間。そして、次に起こるヴァイオリン・コレクターの殺人。
    ストラドヴァイウス、グァルネリ・デル・ジェスなど名器にまつわる、まるで時空を超えた逸話も次々に主人公とその友人の調査という形を取って紹介される。ある意味、殺人事件としてのミステリーと同時に、謎に包まれたヴァイオリン名器にまつわるミステリーが展開されるのは、興味深い。
    ただし、殺人事件の結末、種明かしは、本書残り30数ページころから一気に解明され、あっけないのが残念・・・というのが個人的な感想。

  • 老境にさしかかったヴァイオリン職人が、親友が殺害された事件とそれに絡む幻のストラディヴァリを追う。
    ストーリーとしては主人公と刑事の二人が手がかりを追ってイタリア各地やイギリスを旅して回る話だが、ヴァイオリンに関する蘊蓄、歴史上のトリビアや、名器を取り巻くディーラー、コレクター、演奏家、職人それぞれの立場や関係などがたいへん面白かった。
    主人公は職人としての矜持や音楽に対する思い、先人への敬意に溢れる魅力的な人物だし、多くの登場人物に好感が持てる。ただ楽器探しの謎に重点が置かれて、殺人事件は添え物になってしまった感じ。
    続編も出ているのでぜひ読みたい。

  • 面白かったー!バイオリン、ストラディヴァリウスくらいしか知らなかったけど、色々あるのね。
    謎解きが楽しかったです!

  • CL 2015.3.7-2025.3.11

  • 2015/01/14 読了

  •  美術系ミステリ好きにはたまらなく面白かった。ヴァイオリンの奥の深さを垣間見ることが出来て、とても、とても良かった。ミステリとしては凡庸なところがあり捻りが足りないと思うが、その辺を補って余りある面白さだ。変に殺人事件を絡めず純粋にヴァイオリンの探求だけで物語ったら星5つ出会ったと思うだけに少し残念だが、続編があるので楽しみは続いていると思うとワクワクしてくる。早く続編が読みたい。

  • バイオリンの来歴や謎ときの部分はちょっと複雑すぎて頭がついていかなかったんだけど、それはそれとしてとても面白く読んだ。てことは、謎ときは二の次ってことか?
    主人公の人となりや、彼をとりまく人々がとても魅力的で落ちついているのがいい。事件にかかわっていくいきさつも、自然。「ミステリだから」と留保しなくても物語に入っていけるのがいいなと。
    最後の展開も、着地点がはっきりしていて気持ちが良かったです。

  • 楽器の価値はどこにあるのか。かざっておくだけの物体に楽器としての価値があるのか・・・なんてことを考えた。

  • 2014.10.08.読了

  • クラシック門外漢として、これでもかと出てくる「聞いたことがある」程度の名ヴァイオリン職人の名前オンパレードに目くるめいてしまう。
    失われた名画・贋作とか好きでも楽しめると思います。

全60件中 41 - 50件を表示

ポール・アダムの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
米澤 穂信
ロビン・スローン
アントニオ・G・...
ホルヘ・ルイス ...
クラフト・エヴィ...
ピエール ルメー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×