感謝祭は邪魔だらけ (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488261061

感想・レビュー・書評

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  • 期待できるシリーズ第一作。
    「家事アドバイザーの事件簿」だそうです。

    ソフィ・ウィンストンは44歳。
    離婚して2年のイベントプランナー。
    前夫のマースと相続したお気に入りの家を、マースから買い取って、住んでいる。
    アレクサンドリアのオールドタウンは、趣のある古い家が立ち並ぶ町で、この家も1825年に建てられたもの。

    11月の第4週、感謝祭のシーズン。
    両親と妹が家に来ていて、忙しいソフィ。
    子供の頃からライバルだったナターシャが、ワシントンDCのケーブルテレビで人気番組を持っていて、母と妹は夢中で見ている。
    完璧美人のナターシャはなぜかソフィに何かと突っかかってくる関係だった。しかも、今はマースと暮らし始めているという複雑なことに。

    感謝祭の前日には、詰めもの料理のコンテストに参加することにもなっていた。
    買い物に出かけたソフィは、10キロの七面鳥を買い込む。
    子猫を飼わないかと勧めてきた男が、帰りに死んでいるのを発見してしまい、取調べを受けることに。
    担当刑事のウルフは、ソフィの荷物にその子猫用のキャットフードまで足して、持ってきてくれた~なかなかいい男。

    詰めもの料理コンテストでも、続いて事件が‥!
    そして感謝祭のディナーには、なぜかどんどん人数が増えていく。
    マースの母に、ウルフ刑事に、マースとナターシャまでが‥!

    妹のハンナは3度目の結婚を前に婚約者も連れてきているが、どこか不自然に思えて気になるソフィ。
    近所に住むニーナはいい友人で、愛犬デイジーを世話してくれた関係。
    ニーナは夫とは上手くいっているが、感謝祭で滞在中の義母には悩まされている。
    アメリカで感謝祭というのは、連休に家族が集まる大きなイベントなんですね。

    ナターシャの番組や記事に対抗するような企画で、ソフィもコラムを書くように依頼が来る。
    ナターシャの提案は凝りすぎで気取っているので、主婦が真似しようとすると大騒動になるのだ。
    章ごとに取り上げられているナターシャの記事とソフィの記事が好対照で、傑作。笑えます~!
    アメリカのセレブ風のやり方も読む分にはお洒落で面白いし、ソフィの普通のやり方やアイデアにはほっとします。

    きびきびして感じのいいヒロイン、にぎやかな家族、ハンサムな刑事と仲のいい隣人、大人同士の好意のやり取りも楽しい。
    事件の要素も無理なく展開して、面白く読めました。

  • 感謝祭間近のオールドタウン。バツイチのソフィは買い出しに出かけた先で死体を見つけてしまい、容疑者にされてしまう。
    さらには参加した料理コンテストでも死体を発見してしまい、容疑はますます濃くなるばかり。

    まさか東京創元社がレシピ付きのコージーを出すとは!
    読んでみると巷にあふれる料理系のコージーとは違い、きちんと推理をしていてなんだか安心。
    感謝祭の休み中ということで、仕事シーンはなし。この辺をどう描くのかでこの先の評価が別れそう。
    第一作目の今回では上手いこと家族、近所、友人、ライバルを一気に紹介していて、賑やかでなんとも楽しい。
    ソフィと周りのやり取りを楽しんでいる間に無理なく事件が動くのもいい。
    作中に出てくる料理も美味しそうだけど、それ以上に各章の頭に添えられているお悩み相談コラムが楽しくてたまらない。
    流行りのお約束をたっぷり詰め込んだコージーだけど、緩すぎない感じで次作が楽しみ。

  • 家事アドバイザーのソフィーは感謝祭を前に準備で大忙し。それなのに、家族だけじゃなくて前夫の家族まで招待することに。
    いくら今でも関係が良好とはいえ、前の夫やその婚約者(しかも彼女は商売敵)、家族まで呼ぶってのはちょっと嫌だよね。いくらいい人ばっかりでも、準備が大変だし。
    彼女の親はいい人なんだけど、娘の都合や言っていることを無視していて、時々イライラします。
    結構長いストーリーですが、飽きずに読み進められます。

  • アレクサンドリアの町は感謝祭シーズンのまっただなか。古く美しい家並みが残るオールドタウンに暮らすソフィは、食料品の買い出しにいった先で男性の死体を見つけてしまう。さらに翌日、彼女も出場する料理コンテストの会場で、また別の死体を発見することに。感謝祭のおもてなしと殺人事件、難題ふたつに直面し、どうする家事アドバイザー? 期待のコージー・ミステリ第1弾。

    クリスタ・デイヴィスの「家事アドバイザーの事件簿」シリーズ、第一弾です。と言いつつ主人公ソフィの家事アドバイザー的な部分は特に強調されず、それよりもソフィを取り巻く主要メンバーのキャラが立っていて、第一弾から面白さてんこ盛り、次作以降、彼女たちがどんな活躍をしてくれるか期待大です。特にソフィのライバルのような、実は深いところでわかりあっているようなナターシャのキャラはこれまでにないタイプで、毎回ソフィとどんなやりとりをしてくれるのかが非常に楽しみですね。第2弾以降も読み続けること決定です。

  • こんなに家族全員が犯罪捜査に積極的なミステリはこれまで読んだ事なかったかも。母と義母が離婚した子供たちのよりを戻させようと画策したり、ソフィとナターシャ、それぞれのコラムの相談者への回答の対比が面白い。続きはいつでるのかな

    "The Diva Runs Out of Thyme" by Krista Davis

  • 2013年5月6日読了。
    高慢ちきなナターシャに対して、ソフィは少々お人よし過ぎない?
    そして、刑事のウルフは最初っから最後まで全く使えないわねえ!

  • レシピ付きコージーミステリ。感謝祭のドタバタしている状態が細かく描かれていて、料理や飾り付けの仕方、家族が集まる気遣いの大変さとか色々知れて興味深かったです。キャラがどんどん増えていくのが楽しい。

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