真夜中の死線 (創元推理文庫 M ヒ 1-5)

  • 東京創元社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (618ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488267056

感想・レビュー・書評

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  • キースピータースンが別名義で発表した時間制限サスペンスの傑作。死刑執行は今夜の0時1分。同僚の代わりに死刑囚の取材に行った新聞記者が判決結果に疑問を持った。さあ、新聞記者のエヴェレットは死刑を止めるために走り出す。こっちも街に飛び出しそうになるのをググッと抑え、時計を横目にハラハラドキドキ。0時1分までに読み終えなくてはという強迫観念に囚われて狂いそうになりながら読了。

  • めっちゃくちゃ面白いのに絶版らしい、勿体無い。怪我をした同僚の代わりに死刑執行日の死刑囚の取材に行った主人公が、そこでその死刑囚の無実に気づいてしまい、さてどうするかって話。もうドキドキしすぎて、読み進められなくって、けっこう時間がかかってしまったが。文句なくおすすめ。

  • 読み始めたら「やめられない、とまらない」

  •  看板に偽りあり、ってだまされる方が悪いんだけど。死刑執行直前に真犯人を捜し出す時間制限サスペンスという、「幻の女」と「暁の死線」を足して2で割ったような内容に、ウィリアム・アイリッシュばりのいかにもなタイトル。帯にある「10年に1度出るか出ないかの至高の傑作である」の惹句。そして何といっても訳者が芹澤恵。本屋で手にとったときに、この訳者名は効いた。フロストもので芹澤さんの名訳は身に沁みている。彼女が選んで?訳した本なら間違いなかろう、と思ってもおかしくない。
     死刑執行当日の受刑者のようすと着々と整えられていく執行準備、ほんの小さな疑点から冤罪の可能性に思いいたって行動を開始した新聞記者。それぞれの動きが交互につづられていく、というよくあるパターン。執行数時間前という期限時間の圧倒的な短さは特徴的だけど、なぜかじりじりするような焦燥感、緊迫感が伝わってこない。肝心のエヴェレットという記者の人物造型に失敗しているからだろう。フロストは確かにくそったれだけど憎めない、共感できる。しかしエヴェレットは単なるくそったれでしかない。なんでこんな男が主役を張るのだ。
     そして極めつけは、土壇場の泥酔運転でのカーチェイスに突然心変わりした証人というご都合主義。死刑執行直前のトラブルもあまりにクサい。安易な90分ドラマを見せられているようだ。

  • この内容でこれだけ長くする必要はないとも思わる。
    だが、文章一つ一つが読ませる。懇切丁寧に綺麗鮮やかに書かれている。
    訳者が優れているのだろうか。
    私のような疾走感を求める者には少々不向きなのかも。
    じっくりと読むサスペンスと言えるだろう。

  • 別名義で多くの作品を出す作家。名義は変わっても面白さは変わりません。時限ミステリーの佳作。ハラハラドキドキのし通しです。

  • 持ってるけど未読

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