- Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488276089
作品紹介・あらすじ
動物園で左腕と左足が切断された死体が発見される。殺人捜査課の刑事オリヴァーとピアたちの捜査で、被害者は環境保護活動家だと判明。彼は動物園付近の道路建設における環境破壊や動物園のあり方を批判していた。殺人の動機はそこに? だが被害者は様々な人間に憎まれており、捜査をすればするほど容疑者が増えていく。さらに第二の殺人が……。『深い疵』で大ブレイクした〈ドイツミステリの女王〉が贈るスピード感抜群の警察小説!
感想・レビュー・書評
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刑事オリヴァー&ピア・シリーズ2作目。
動物園で死体が見つかり、その被害者はいくつもトラブルを抱えていた。
つまりは関係者がみんな怪しくて明らかにすべき事実が沢山あって、やっぱりごちゃごちゃしていると感じるものの、分かっていれば慣れてくるものだ。
それにしてもピアは、事件と無関係かどうかはっきりしない二人の男性に同時に好意を抱くのは仕方ないとしても、いい大人が、しかも刑事としても経験が浅いわけじゃないのに、あっちにもこっちにも誘ったり誘われたり行動を起こすって軽率すぎないか。
なにやってんのもう、と言いたくなるのだけど、それもあっての派手な展開はさすが日本とは違うなと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刑事オリヴァー&ピアのシリーズ、日本での刊行は4冊目。
主席警部のオリヴァーと警部のピアは恋人ではなく同僚で、仕事で認めあっている関係です。
時系列としては「悪女は自殺しない」に次ぐ2作目に当たり、1作目はどちらかというとオリヴァー編だったのが、こちらはピア編といったところ。
1作目のほうがシンプルで、こちらのほうが筆が乗っている気がします。
ドイツでは2冊同時に私家版で発表、それが大きな出版社に認められたという作家デビューなのですね。
ピアは、まだ最初の夫と別居中。
その夫ヘニングは高名な法医学者で、オリヴァーとも友人でした。
大事件があると、ヘニングはまたこちらへ来ることにもなります。
動物園という意外な場所で、切断された死体が見つかった事件。
高校教師で積極的な環境保護活動家のパウリーは、動物園にも反対していました。
この男、生徒の一部には慕われているのだが、各方面に抗議したり何かと噛み付いていたため、容疑者はてんこ盛り。
地元で反目し合う実情が明らかになりつつ、事態はどんどん混迷の度を深めていきます。
怪しい人物が多いだけに、謎解きを楽しもうと思えば楽しめるかな。
若い子たちがえらい目に合うのがちょっと気の毒になってきますが。
事件に無関係ってわけでもない。
どう関係しているのかというと‥おっとそこまでは。
いや、ややこしくて書ききれないけど(笑)
それよりも、ピアがもてもてなのがややユーモラスに描かれるので、女性には楽しいんじゃないかな。
尊敬する年上の人と若くして結婚してしまったピアは、仕事しか頭にない夫との生活に耐えられなくなったよう。
家を出て農場を買い、自分らしい生き方を模索していました。
そこへ、感じのいい中年男性クリストフと、すごい美形の若者ルーカスが登場。
さて?
揺れ動くピアの心がどうなったかは、もう翻訳されている作品でわかりますけどね。
書き込まれていて、なかなか読み応えのあるシリーズです☆ -
ネレ・ノイハウスさんのオリヴァーとピアシリーズ第二作。
出版の順が作品の出来た順とは異なるため、こちらが現在読める四作中では最後の作品。
動物園から左腕と左脚の切断された死体が発見される。
オリヴァーとピアの捜査により、被害者は高校教師で環境保護活動家であるパウリーだと判明する。
パウリーの評判は、心酔する学生から憎悪されていたというものまで様々だった。
手足が切断された死体というと、猟奇殺人か何かを意図してのものかと思うところだが、違う。
犯人が理由を持って切り落としたのではなく、たまたま切断されたものだということ。
実際の事件に猟奇性は不要だが、読み物としてなら面白いと感じるわたしとしては、なあんだ切れちゃっただけかとガッカリする。
しかしノイハウスさんはそこで読者をガッカリさせては終わらない。
しっかり作品として面白く仕上げる。
相変わらず登場人物は多い上、名前がどことなく似ている人物が出てくるため度々登場人物一覧を見て確認整理しないと進まないのだが、物語の中盤頃には落ち着いてきて作品の面白さに浸ることができる。
登場人物一覧に名前のない人物でも大きな役割を担っているようなところもあり、読者を上手く撹乱する。
シリーズものの魅力として大切な主人公の描き方がある。
このオリヴァーとピアシリーズでは、一昨目の「悪女は自殺しない」のときにはそれ程しっかり主人公の描写が効いているとは思えなかったが、この作品では魅力溢れるキャラクターが出来上がっている。
オリヴァーもピアも家庭が円満というわけでなく、捜査の合間には家族のことで悩む姿のある普通のひとびとであるところが好ましい。
この作品では特にピアの揺れる気持ちが、事件そのものにも影響するという形で上手く描かれている。
四作目まで読んでいるわたしにとっては、後に出てくる人物との出会いもあり面白い。
事件解決までもスピード感もあり読者を飽きさせることもなく最後まで離さない。
犯人の予想をしながら読み進めるのだが、今回わたしの推理は外れてしまった。
そこがまた良い。
簡単に読者に推理させてしまっては、こういう作品として出来が悪いというものだ。
全体として面白く読めた。
まだ日本では有名な作家ではないかもしれないネレ・ノイハウスさんだが、一度読んでみたらファンになるひとも多いのではないかと思う。
ドイツミステリーの魅力を知ることができる一冊だった。 -
オリヴァー&ピアシリーズ第2作なんだけど出版順序の関係で読んだのは4番目。順番に読んでないので人間関係が後戻りしていて面食らう。ピアとクリストフはここで知り合ったのかとか。内容はいつのものように社会問題をからめた殺人事件で、これまたいつものように利害関係の錯綜する登場人物が多すぎてあいつもこいつも怪しいという混沌状態の中をオリヴァーとピアが右往左往する。いや人間的というか私情に左右されて右往左往し過ぎだな。本作は特に目をくらませる要因となる主人公のロマンス要素が多すぎてげんなり。大衆向け人気シリーズだから読者サービスなんだろうか。あとタイトルが意味不明。原題(Mordsfreunde)がなんでこうなる?
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ヘニング、あんたにはがっかりだよ。百歩譲って別居中とはいえ、もうちっと場所を選べ いくらなんでも食卓はいかんよ 現場を目撃したピアが捨て台詞を言って去る。オイオイピア姉さん、そこは、黙って静かに撤退するのが大人の対応やろ。まぁ写メ撮らんかっただけまだマシかw
ピア(38才)が癒しを求めてルーカス(21才)に走る。いくら向こうから言ってきたとしてもアラフォーが20代(しかも超美青年)に行くか⁉ もう勘弁してくれゲロゲロ
4作目にして、今までで一番面白くなかった でも、新作出たら絶対読むけどさw -
パウリ―先生は、これまで生きてこられたのが、奇跡じゃないかというくらい、色んな人から恨まれまくっていて、容疑者がごろごろ。
一瞬これは、あのオリ、、、もとい、某高級寝台特急での殺人事件のトリックじゃないかと思ってしまった。
序盤、事件が地味な印象が否めなかったのは、直近でP.ルメートルを読んでいるからだけではなく、シリーズの他の作品と比べても、やっぱり、控えめ。それでも、「最悪の事件」とオビにつくのは、ピアにとって、個人的に最悪の事態が続くのだと納得。確かに、終盤の展開は辛い。 -
オリヴァ―とピアシリーズの第二作。
大人の事情か何か知らないけど、
原作と翻訳の出版順序を変えるのはやめてほしい。
えーっと、この二人はこの後どうなるんだっけ?
といちいち気にしながら読み進めないといけないから、
本筋に身が入らない!と怒りながら読んだ。
登場人物が多すぎるのか、関係が錯綜し過ぎるのか、
道路建設の話や、バーチャルライフ、動物園への抗議運動、今どきの若者の反抗期と盛りだくさん過ぎるのか、
途中からよくわからない状況に。
最近あまり本を読んでないから、読解力が落ちたのか。
原作の出版順序で読み直したい。
と、ここまで書いてきて、ああ、そういうことかと納得。
読者が食いつきやすい面白い順序に翻訳されたのか。
あたりです、その作戦は。
そして、いまさらながら、基本的な疑問が。
オリヴァ―は女の人がメロメロになるほどかっこいいのか?
だんだんピンと来なくなってきた。 -
オリヴァー&ピア第2弾。
クリストファーが初お目見え。
最後のピアが拉致されるところがちと盛り上がるが、あとはやや冗長。
あとピアがモテモテ。
オリヴァーは・・・ダメンズ。