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- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488406080
作品紹介・あらすじ
百貨店の催事で古書展覧会が行なわれるほどの古書ブームが到来した。詩集の蒐集家である大沢から、古書蒐集の極意は「殺意」と聞かされた喜多は、大沢が稀覯本を借りてはそのまま私物化しているという噂を耳にする。そして大沢が現われた展覧会で、一冊の稀覯書が忽然と消え失せた……本を手に入れるためなら手段は選ばないコレクターの闇を描く「展覧会の客」ほか、神保町を舞台に贈る三編を収録。
感想・レビュー・書評
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一話目をどこかで読んだ気がした…どこだろう?
神保町は行ったことがあったので、あぁこういう空気だなぁこういうひとはいるだろうなぁと面白く読んだ。 -
作者を彷彿とさせる<喜多さん>が主役を演じる連作短篇集。第一話は『古本屋探偵の事件簿』と同じ世界観の中の物語で、アイテムや挿話が一部重複している。第二話は、古本の周囲に群がる人々の、互いに相手を見下すようないやらしい感情が極端に肥大するとどうなるか、というような話で、思わず主人公と一緒にイライラしてしまう。第三話は20世紀末の、インターネットでの古書売買が始まりかけた頃の話で、当時の大学や図書館がそれをどのように活用していたかも書き込まれているのが楽しい。
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