芝浜謎噺 (神田紅梅亭寄席物帳) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 125
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488410131

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読んじゃいました。軽くて好みの文体です。

  • 『道具屋殺人事件』に続く「神田紅梅亭寄席物帳」の第2弾。噺家の寿笑亭福の助と妻亮子が、馬春師匠の知恵を借りて事件を解決するのですが、それぞれに落語のお話が絡んできます。
    今回は「野ざらし」「芝浜」「試酒試」の3編の噺。それぞれ誰でも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。私はこのシリーズを読むまで、古典落語がこれ程大胆に改作されるものだとは知りませんでした。改作によって矛盾が生まれてしまったり、それを更なる改作で埋めたりして、落語は磨かれてきたのですね。その改作を描くだけでも大変なのに、そこに現実の事件を解決するための仕掛けを施すなんて、愛川晶は本当にすごい!このシリーズを書くのは大変だと思いますが、長く続けて欲しいです。

  • 20110710
    野ざらし死体遺棄事件
    芝浜謎噺
    試酒試

    塩梅のいい落語ミステリ。
    謎も落語もどちらも同じくらいたのしめる。
    どちらかに傾いてしまうことが多いのだけど。
    改作をなぜ、どうして、しなければならないのか、が、すんなりわかるし、改作する筋も通ってないとならないし。
    面白いけれど大変そうだなぁと思う。
    でも長く続いてほしいシリーズ。

  • 小せん師の「夜鷹の野ざらし」ルーツはここだったのですね♪同時収録の2編はミステリのみならず人情噺としても素敵(^-^)。お奨め☆☆☆

  • 2011/6/11 Amazonより届く。

  • 落語とミステリは相性がいい。人情噺にしろ、不条理噺にしろ、現代のわたしからすると、距離がある分謎も多い。そして、落語家さんという人たちも、片足を江戸に突っ込んででもいるようで、なんとはなしに謎めいてみえる。とはいえ、そこに魅力的なキャラクターと、魅力的な謎と、合理的な解決がなければ意味がないわけで。
    面白かったです。

    ミステリとは関係ないけれど、本だと、どんな名演も自分の頭の中で思いのまま想像できる分愉しいよね。

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著者プロフィール

愛川晶
一九五七年福島市生まれ。九四年『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリーを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリー、人情ミステリーと幅広く活躍。主な作品に『六月六日生まれの天使』『ヘルたん』『再雇用されたら一カ月で地獄に堕とされました』。落語ミステリーでは、『道具屋殺人事件』『芝浜謎噺』など「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ、『神楽坂謎ばなし』など「神楽坂倶楽部」シリーズ、『高座のホームズ』など「昭和稲荷町らくご探偵」シリーズがある。『太神楽 寄席とともに歩む日本の芸能の原点』(鏡味仙三郎著)では編者を務めた。

「2023年 『落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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