ヴァン・ショーをあなたに (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488427054

感想・レビュー・書評

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  • ビストロ・パ・マルシリーズで唯一読んでいなかった本作。
    作者の方はフランスで暮らしていたのかと思うほど

    フランスの地域ごとの風習や、パンの種類や食べ方、サラダの種類に至るまで細かく描写されています。

    読んだ後はフランスの地方料理を食べてみたくなります。
    カスレやサラダ・リヨネーズ、鴨肉のコンフィ、豚一頭のロティ…
    食事とは一緒に会話も楽しむもの、というフランスの考え方はとても素敵だと思いました。

  • 相変わらず美味しそうな料理と切れ味抜群の三船シェフの推理です。

    短編7作でどれも読みやすいです。前半の4作は高築が語り手で舞台がパ・マルですが、後半は客の視点と三船シェフのフランス修行時代でした。

    第2話で志村さんが「大事なことは間違わない人」と三船シェフのことを表現しましたが、とてもよくわかる気がします。

  • "ビストロ・パ・マル"を舞台にした日常ミステリの第2弾。のっけからネコの出てくるお話で涙腺崩壊です。
    ミステリで解きほぐされるのは、感情のもつれやら人間関係やら。
    パン屋さんの話もよいですが、「マドモワゼル・ブイヤベースにご用心」はドラマで観たいです。
    三船シェフのフランス修行時代のお話が2つも収録。ヴァンショーのお話も!
    しかし、本当に文章が読みやすくて、あっという間の読書時間。楽しくてどんどん読んでしまう。

  • フランス家庭料理を出すビストロ、パ・マルが舞台の、グルメと小さな謎解き小説の第二弾。本作は七つの短編を収録。三船シェフの失恋話やフランス修行時代の話あり。ミリアムおばあちゃんのヴァン・ショー、飲んでみたい。アルコール入りで大丈夫。

  • お酒が飲めないのに
    ヴァン・ショーを飲みたくなった。
    デュラレックスのグラスも買ってしまった。
    色々美味しそうな料理が出てきて
    調べたり作ったりした♪

  • あーお腹空く!フレンチってあんまり食べる機会ないけど食べたい!
    もっと気取らず食べたい!
    今回は三船シェフの過去へも迫る作品
    殺人のないミステリー好き!

  • 今回も店名の通り、まさにパ・マルです。
    つべこべ言わずに、あっという間に読んでしまいました。
    少しビターな物語も有りましたが、最近ドロドロのミステリーに疲れていた(大好きなのですが・・・)気持ちに、すっと染み込みました。
    ヴァン・ショーそのものですね。癒されました。
    次回作にもお世話になりそうです。

  • 「タルト・タタンの夢」を読み終え、続編である本作の存在を知ってしまえば、読まずにはいられませんでした。

    本作も7つの短編で構成されています。

    前作との違いは後半の舞台はビストロ・パ・マルを飛び出してしまうこと。

    特に表題作を含むラスト2作は三船のフランスでの修業時代が舞台となります。

    変わらないのは全ての作品でフランス料理が描かれ、食べたことも見たこともない料理の香りや温度、食感や味わいを楽しむことが出来ること。

    前作を読み終えた時にも記しましたが、本当に文字にすることが上手い!

    著者の他の作品も何冊か購入しましたので、ゆっくりと楽しみたいです。

    いつの日かヴァン・ショーを片手に...

    説明
    内容紹介
    下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マル。変人シェフの三舟さんと彼を慕う志村さんの二人の料理人、ソムリエの金子さんとギャルソンの僕・高築の4人で、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむ絶品料理を提供している小さな店だ。シェフお得意のヴァン・ショーの秘密とは? ブイヤベース・ファンの女性客の正体は? 本格的なフランスパンの店を始めようと、はりきっていた女性パン職人は、なぜ突然姿を消したのか? シェフのフランス修行時代のエピソードから、客の視点で語られる物語まで、全7編をご賞味あれ。 解説=大矢博子
    内容(「BOOK」データベースより)
    下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マル。フランスの田舎で修業した変人シェフの三舟さんは、実は客たちの持ち込む不可解な謎をあざやかに解く名探偵。田上家のスキレットはなぜすぐ錆びる?ブイヤベース・ファンの女性客の正体は?ミリアムおばあちゃんが夢のように美味しいヴァン・ショーを作らなくなったわけは?シェフの修業時代も知ることができる魅惑の一冊。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    近藤/史恵
    1969年大阪市生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。93年に『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年に『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マルのシリーズ第2弾。
    やはり今度もこのお店に行きたくなってしまった。
    人が料理に求めているのは美味しさだけではない。
    信頼していない相手が作った料理は食べられない。
    レストランに入る時にこの店は信頼出来るのかなんていちいち考え込むことはないけれど、それはその店も含めた文化全体への信頼があるからだと思う。
    そして、この物語の名安楽椅子探偵(?)である三舟シェフは最も信頼出来る料理人であると思う。
    その人が『食べたくない』と考えているものを食べさせること。それは料理人として決してしてはならないことだと三舟シェフは言う。
    料理を食べる客の立場からすると「その通り!」と同意するしかないけれど、言う程簡単なことではないのだろうなとも思う。
    食べ物に関する事件、事故は少なくないから。
    だからこそ、こう言いたい。「全ての料理人さんにはその心意気でお願いします!」と。

    料理は愛だと言ったりするけれど、三舟シェフの料理への(それはもちろん食べるお客さんをも含めた)愛と誠実さは本当に素晴らしい。
    そして三舟シェフの誠実さは料理だけには限らない。
    お客さんへの対応、同業者への対応、どの角度から見ても三舟シェフは誠実だ。
    すごいなぁ。こんな人になりたいと心から思う。
    誠実であるとはどういうことだろうかと今まで何度も考えてきたけれど、その答えは三舟シェフから教えてもらえそうな気がする。
    というより、私がまだ言語化出来ていないだけでもう既に教えてもらっている気もしている。
    それなのにまだ腑に落ちない出来の悪い読者としては、パ・マルのシリーズ第3弾を楽しみに待ちたいと思います。

  • ショートストーリ7話を収録。
    タルト・タタンの夢の続編で、今回も美味しそうな料理の数々で、ビストロ行きたくなります!
    最後の2話は三舟シェフの昔の話(修業時代?)なのでフランスが舞台です。
    本番のフランス料理もいつか食べに行きたいなー。
    ヴァン・ショーもトリュフオムレツも美味しそう。

    • 松子さん
      N.オリゼーさん、初めまして(^^)
      本棚が素敵でフォローさせて頂きました。
      突然すみませんっ!

      ヴァン•ショーってなんだろうと思ったら
      ...
      N.オリゼーさん、初めまして(^^)
      本棚が素敵でフォローさせて頂きました。
      突然すみませんっ!

      ヴァン•ショーってなんだろうと思ったら
      ホットワインの事だったんですね!
      ホットワイン大好きです♪
      楽しい本の情報交換できたら嬉しいです。
      どうぞよろしくお願い致します(^^)
      2022/05/15
    • N.オリゼーさん
      松子さん、こんにちは(*^^*)
      フォローありがとうございます。
      私もフォローさせて貰いました。
      ヴァン・ショーは私も知らなくて、調べました...
      松子さん、こんにちは(*^^*)
      フォローありがとうございます。
      私もフォローさせて貰いました。
      ヴァン・ショーは私も知らなくて、調べました。
      知らない事を調べて知っていくのって楽しいですよね♪
      これからもよろしくお願いします。
      2023/03/19
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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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